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婚前の初夜2
しおりを挟む開いていないナカを無理にグイグイと押し付けて腰を進める。
引き攣るような痛みが苦しく、浅い息を吐いた。私の治癒魔法では、力強い彼の拘束に使ったせいで魔力が足りていなかった。まだまだ痛くて、苦しい。
痛みが深まるにつれナカに入っていくセザーのものはビクンビクンと跳ねた。
「っう……シャル、やめてくれ!……やめろ!」
「やだっ!わ、たしが、んっ、はぁ、やらないと、んうっ」
「ちゃんと、話聞くから!シャルが、何を望んでいるか、分からない!」
真っ赤な顔で悲鳴を上げる彼を見ていると罪悪感が凄いが、私だってレイプのような初体験はやりたくてやってる訳では無いのだ。必要に迫られている。魔法が効ききらないせいで痛くて堪らないし、今すぐ止まってしまいたい。
「言った、ところで、いま、あなた、がこれ以上になにか、できると思えない……っ」
「駄目だ!やめてくれ……」
「私は、やらないと、いけない、の……王命、なのに……!」
慣れない行為にガタガタと震えながら、ぐちゅぐちゅと腰を落とす音が変に大きく聞こえる。
重い腰を馴染ませようと軽く揺するとセザーが小さく喘ぎ声を上げた。それが彼にとってより良い動きなのだと思った私は前後に揺する動きを始める。
「あっ……く、シャ、シャル……まっ、っ、」
そのうちに彼のモノの全容からしたらまだ少ししか入っていないだろうにじわっと腹の中に温かい温度が広がった。
1度出たらもう成功と言っていいのだろうか。それに苦しくて、辛くて、早くやめたかった。
慣れない感触に震える腰を浮かべて、男根を私の中から抜いた。血と彼の吐き出した液が混ざったピンク色の液体が私の下から零れ落ちる。
私も体をへたりと彼の上に滑り落とした。彼の着たシャツに擦れた私の体は敏感になっているようでビクリと大袈裟に跳ねる。
そして、婚約を告げられた夜のように多量の涙が滴り落ちていく。
「よ、よかった……怖かった……」
「……シャルがもういいのなら拘束を解いて欲しい。それに、なんでそんなに泣いてるんだ」
「言いたくない」
「なにかあるのは分かっている。でも無理矢理襲ってきた理由はあるのだろう。もうお前は俺の妻となるんだ。全てでなくとも1部を聞いたって良いと思うが」
彼の妻だからなんてそう言われても、1人でしか生きたことのなかった私が人を頼るなど出来ないはずなのに。
私が誰かの隣に立つことを許されているはずがないのに。
「…………」
ゆったりとした動きで彼に纏わせた魔力を外した。
言いようのない程の罪悪感で顔を見られず、顔を歪めて彼の胸元に押し当てる。下腹部のベタベタする感触は気持ち悪いが、服の下にある体の温かさが伝わってきて冷や汗が滲む氷のように冷たかった体が溶けていく。
「……良かった。身動きができるな」
彼の腕が私の体を抱きしめる。力は緩く、軽く、私に圧をかけないために必死に気遣われているようだった。
髪をゆるゆると撫でられる。その動きはぎこちない。
「で、本当にどうしたんだ」
諭すように声をかけられると、黙ろうとしていた口が勝手に動いた。
「……この結婚で私はどうなっちゃうんだろうって思ったら将来が怖くなって……それに私の家族を支配下に置いているぞって王に脅されて。だから、セザーを襲ったの。ごめんなさい、許されるとは思ってない。でも、本当にごめんなさい」
「は?」
「身勝手なことをしてごめんなさい」
私がそう言ったと思うといきなり肩を持たれ、グイと顔を見つめられた。
私に向けられた彼の翡翠色の瞳が揺らめく。
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