我慢の限界が来たので反抗したら人生が変わりました

はなまる

文字の大きさ
6 / 25

6女神の降臨?

しおりを挟む
  私はルドルフの待っている待機室に行くと一緒に王宮を出た。

 「どうでしたか?」

 「引き留められたわ。でも、何とか断った。それに私公爵家を除籍になったわ。ルドルフともこれが最後かもしれないわ…」

 「そんな…公爵がお嬢様を手放すはずがありません。もしそうなれば私はソルティ様にお仕えします。これからもあなたをお守りします。ご安心ください」

 「気持ちはすごくうれしいわ。でもね、あなたに迷惑はかけられないから…本当にありがとうルドルフ」

 ルドルフはしゅんとなりまるで飼い主に叱られた子犬みたいになった。

 それ以上会話は続かなかった。

 そのままメアリーの所に向かった。

 メアリーはフィアグリット公爵家の二女。姉のミラ様は第3王子アルガン殿下の妻だ。


 「ソルティどうだった?」

 「ええ、国王もアルフォン殿下もひどいのよ。ジャネットはどうでもいいみたい。子供は養子にでも出すとか…そんな話許せるわけない。ましてあの愚男と結婚なんて‥それなのに…だからこれ以上はジャネットを同席させてくれなければ話をしないって、そしたらお父様が怒って私を公爵家から除籍するって言ったの。私は喜んでって言ったわ。それに公爵家の娘でなくなれば殿下との婚姻も無理だもの。だから国王にも言っておいたわ。これで婚約はなしですねって。でも慰謝料は頂きますよって…」

 「まあ、すごいじゃない。でも、このまま国王やおじ様が黙ってると思う?」

 「きっと無理でしょうね。実はもう少しで言い任されそうになっていたの。父がいなかったら危なかったわ。でもこれで引き下がるとは思えないわね。それに慰謝料だって頂かなくちゃこれからの生活に困るし…メアリーしばらく厄介になるの迷惑じゃない?父だってきっとこのまま黙っているとは思えないしきっと何か策を立ててくるはずだわ…はぁぁぁぁ、頭が痛いわぁ」


 「ええ、きっとそうなると思うわ。だから私お母様に相談したほうがいいと思うの。うちの母は女性問題にはちょっとうるさいの。夫の浮気に困っている婦人の悩みを聞いたり愛人の産んだ子供を引き取りたくないって悩んでいる人の相談に乗ったり、婚約中に不貞を働いて解消したい人の相談なんかにも乗ってるの。今は昔のように夫が好き放題に浮気をしたり愛人を作ったり子供を他で作るなんて時代じゃないわ。そもそもアルパード王国は時代錯誤なのよ。他の国では一夫一妻制が主流になっているのよ。この国は今も昔の考えから変らない。この国に必要なのは男の去勢かも知れないわね」

 私はおかしくて噴き出した。

 でもメアリーの言いたいことはよくわかる。

 「ええ、そうかも…でも根本的な結婚制度の見直しや女性の地位の向上は必要よね。身分が低いからって理由で何をしてもいいなんて許せないもの。それに妻がいるのに次々に愛人とか許せないから」

 「でも、国王は何も言えないわね」

 「まったく…あの国王何とかならないのかしら…」

 国王アルパーシは今もあちこちの女性と関係を持っていると聞く。

 噂では子種がなくなる薬を手に入れたとかいないとか。まあ、子供はこれ以上絶対に作れないだろう。

 「まあ、ミア姉さまの情報によると王子はアルフォン殿下以外みんな国王を嫌っているらしいわ。女性に対して失礼だって。それに王妃様だっていい気はしないと思うわ」

 「まあ、そうなの。王妃様の気持ちかわるわぁ…」


 「そんな事よりソルティ?また殴られたのな。顔が赤いわ」

 メアリーは最初から頬の赤身にいづいていたのだろう。 

 「うん、平気。今朝、逆らったから…でもおかげで決心がついたの。もう、お父様の言いなりになんかならないって決めたの。だからあんなにはっきり言えたんだと思う」

 「ソルティ偉い!あなたは私の大切な親友よ。私が力になるからね」

 「ありがとうメアリー」


 ★***★


 アルパード王国は100年ほど前にパシオス帝国から独立した。

 元々この辺りは4つの領主がいた。

 フィアグリット家

 リスティーネ家

 ヴェロリーヌ家

 ヴィオレッテ家

 この4つの領主が協力して支配されていたパシオス帝国に反旗を翻し独立した。

 そして最初に反旗を翻し一番の功績をあげたフィアグリット家のアルパードが国王になり4つの領地を一つの国アルパード王国とした。

 もともとフィアグリット家は領地が他の領地より倍の敷地面積があったのも一つの理由だろう。

 そしてこの時アルパードは新しい姓を名乗ることになった。

 アルパード・ロットラータ。これが王家の姓となった。

 4つの領地が一緒になることで他国からの侵略も防げるし何しろ一つずつの領地では規模が小さすぎた。

 こうしてアルパードが最初の国王となりそれまでの慣習を引き継ぎ一夫多妻制のまま今に至る。

 

 実はミア様の情報によると第1王子のアルバモント殿下。(ニンフェア国の王女と結婚)

 第2王子のアルフ殿下。(チアーナ国に婿入り)

 第3王子のアルガン殿下。(ミア様と結婚)

 第4王子のアルバート殿下。(ただいま放浪の旅に出ている。王位継承権は放棄するのではと噂されている)

 この4人すべての王子が国王である父の女性に対するやり方に嫌悪を抱いている。

 実際、アルバモント王子も側妃はいないし、アルフ様も婿と言うこともあるが王妃にべったりだとか、アルガン王子はミア様一筋でアルバート王子は女に興味はなしらしい。

 あのアルフォン殿下だけがなぜか国王の血を濃く受け継いでいるのだ。

 だからアルパモント殿下が国王になればこの国にも一夫一婦制を取り入れれるのではと期待されているらしいとも。


 ★***★


 メアリーが母親のフィアグリット公爵夫人のエミリアを紹介してくれた。

 「フィアグリット婦人、ソルティ・ヴィオレッテでございます。どうぞよろしくお願いします」

 「メアリーから話は聞いたわ。ソルティ遠慮はいらないわ。好きなだけ我が家にいていいわよ。それからアルフォン殿下との婚約解消。困った事があったらいつでも相談してね。私は常々王妃殿下たちともご相談しているの。この国の妻の存在意義を何とかしなくてはと思っているのよ。いざとなったら王妃殿下たちも助てくれるはずよ。大船に乗った気でいて」

 「はい、心強い限りです。どうぞよろしくお願いします」

 私はエミリア夫人が女神に見える。心の中で手を合わせていた。


 そして脳内で王妃様の事を思い起こす。

 そういえばアルフォン殿下のお母様は亡くなった。

 嫁いできた王女様が第1王妃だったはず…

 (確かパシオス帝国とがこれからは友好国として関係を築こうと打診があって…それなのに国王ったらこの様?まったく駄目じゃない…

 残るはリスティーネ公爵家とスベトラーナ家の…あっ、じゃあ、ジャネットは第3王妃と親戚関係って事…ったく。この男どもの下半身を鎖でつないでおく必要が…)

 



しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

【完】相手が宜しくないヤツだから、とりあえず婚約破棄したい(切実)

桜 鴬
恋愛
私は公爵家令嬢のエリザベート。弟と妹がおりますわ。嫡男の弟には隣国の姫君。妹には侯爵子息。私には皇太子様の婚約者がおります。勿論、政略結婚です。でもこればかりは仕方が有りません。貴族としての義務ですから。ですから私は私なりに、婚約者様の良い所を見つけようと努力をして参りました。尊敬し寄り添える様にと努力を重ねたのです。でも無理!ムリ!絶対に嫌!あからさまな変態加減。更には引きこもりの妹から明かされる真実?もう開いた口が塞がらない。 ヒロインに隠しキャラ?妹も私も悪役令嬢?ならそちらから婚約破棄して下さい。私だけなら国外追放喜んで!なのに何故か執着されてる。 ヒロイン!死ぬ気で攻略しろ! 勿論、やられたら倍返ししますけど。 (異世界転生者が登場しますが、主人公は異世界転生者では有りません。) 続編として【まだまだ宜しくないヤツだけど、とりあえず婚約破棄しない。】があります。

婚約者の命令により魔法で醜くなっていた私は、婚約破棄を言い渡されたので魔法を解きました

天宮有
恋愛
「貴様のような醜い者とは婚約を破棄する!」  婚約者バハムスにそんなことを言われて、侯爵令嬢の私ルーミエは唖然としていた。  婚約が決まった際に、バハムスは「お前の見た目は弱々しい。なんとかしろ」と私に言っていた。  私は独自に作成した魔法により太ることで解決したのに、その後バハムスは婚約破棄を言い渡してくる。  もう太る魔法を使い続ける必要はないと考えた私は――魔法を解くことにしていた。

婚約破棄された令嬢は、“神の寵愛”で皇帝に溺愛される 〜私を笑った全員、ひざまずけ〜

夜桜
恋愛
「お前のような女と結婚するくらいなら、平民の娘を選ぶ!」 婚約者である第一王子・レオンに公衆の面前で婚約破棄を宣言された侯爵令嬢セレナ。 彼女は涙を見せず、静かに笑った。 ──なぜなら、彼女の中には“神の声”が響いていたから。 「そなたに、我が祝福を授けよう」 神より授かった“聖なる加護”によって、セレナは瞬く間に癒しと浄化の力を得る。 だがその力を恐れた王国は、彼女を「魔女」と呼び追放した。 ──そして半年後。 隣国の皇帝・ユリウスが病に倒れ、どんな祈りも届かぬ中、 ただ一人セレナの手だけが彼の命を繋ぎ止めた。 「……この命、お前に捧げよう」 「私を嘲った者たちが、どうなるか見ていなさい」 かつて彼女を追放した王国が、今や彼女に跪く。 ──これは、“神に選ばれた令嬢”の華麗なるざまぁと、 “氷の皇帝”の甘すぎる寵愛の物語。

契約妻に「愛さない」と言い放った冷酷騎士、一分後に彼女の健気さが性癖に刺さって理性が崩壊した件

水月
恋愛
冷酷騎士様の「愛さない」は一分も持たなかった件の旦那様視点短編となります。 「君を愛するつもりはない」 結婚初夜、帝国最強の冷酷騎士ヴォルフラム・ツヴァルト公爵はそう言い放った。 出来損ないと蔑まれ、姉の代わりの生贄として政略結婚に差し出されたリーリア・ミラベルにとって、それはむしろ救いだった。 愛を期待されないのなら、失望させることもない。 契約妻として静かに役目を果たそうとしたリーリアは、緩んだ軍服のボタンを自らの銀髪と微弱な強化魔法で直す。 ただ「役に立ちたい」という一心だった。 ――その瞬間。 冷酷騎士の情緒が崩壊した。 「君は、自分の価値を分かっていない」 開始一分で愛さない宣言は撤回。 無自覚に自己評価が低い妻に、激重独占欲を発症した最強騎士が爆誕する。

わたくしが社交界を騒がす『毒女』です~旦那様、この結婚は離婚約だったはずですが?

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
※完結しました。 離婚約――それは離婚を約束した結婚のこと。 王太子アルバートの婚約披露パーティーで目にあまる行動をした、社交界でも噂の毒女クラリスは、辺境伯ユージーンと結婚するようにと国王から命じられる。 アルバートの側にいたかったクラリスであるが、国王からの命令である以上、この結婚は断れない。 断れないのはユージーンも同じだったようで、二人は二年後の離婚を前提として結婚を受け入れた――はずなのだが。 毒女令嬢クラリスと女に縁のない辺境伯ユージーンの、離婚前提の結婚による空回り恋愛物語。 ※以前、短編で書いたものを長編にしたものです。 ※蛇が出てきますので、苦手な方はお気をつけください。

生命(きみ)を手放す

基本二度寝
恋愛
多くの貴族の前で婚約破棄を宣言した。 平凡な容姿の伯爵令嬢。 妃教育もままならない程に不健康で病弱な令嬢。 なぜこれが王太子の婚約者なのか。 伯爵令嬢は、王太子の宣言に呆然としていた。 ※現代の血清とお話の中の血清とは別物でござる。 にんにん。

悪女は婚約解消を狙う

基本二度寝
恋愛
「ビリョーク様」 「ララージャ、会いたかった」 侯爵家の子息は、婚約者令嬢ではない少女との距離が近かった。 婚約者に会いに来ているはずのビリョークは、婚約者の屋敷に隠されている少女ララージャと過ごし、当の婚約者ヒルデの顔を見ぬまま帰ることはよくあった。 「ララージャ…婚約者を君に変更してもらうように、当主に話そうと思う」 ララージャは目を輝かせていた。 「ヒルデと、婚約解消を?そして、私と…?」 ビリョークはララージャを抱きしめて、力強く頷いた。

【完結】「幼馴染が皇子様になって迎えに来てくれた」

まほりろ
恋愛
腹違いの妹を長年に渡りいじめていた罪に問われた私は、第一王子に婚約破棄され、侯爵令嬢の身分を剥奪され、塔の最上階に閉じ込められていた。 私が腹違いの妹のマダリンをいじめたという事実はない。  私が断罪され兵士に取り押さえられたときマダリンは、第一王子のワルデマー殿下に抱きしめられにやにやと笑っていた。 私は妹にはめられたのだ。 牢屋の中で絶望していた私の前に現れたのは、幼い頃私に使えていた執事見習いのレイだった。 「迎えに来ましたよ、メリセントお嬢様」 そう言って、彼はニッコリとほほ笑んだ ※他のサイトにも投稿してます。 「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」 表紙素材はあぐりりんこ様よりお借りしております。

処理中です...