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11辺境伯の屋敷の寝室で不安炸裂
ラキスさんたちは私を連れて騎士団に入って行き団長執務室に案内された。
「失礼します」
ラキスさんの声が緊張してる。
私は連行されるような形でラキスさんが前で左右にヌバルさんとスクトさんが立っている。
「ああ、王都騎士団のものだな。俺は辺境伯騎士団。副隊長のラヴァードだ。隊長。いや辺境伯は今は領地の視察で出掛けている。話は私が聞くように指示受けているから安心しろ。それからヌバルお前は下がっていいぞ」
ラヴァードと名乗った副隊長は若かった。年の頃なら20代半ばだろうか。
何より髪色と瞳の色が私と同じ白金の髪に緋色の瞳で顔つきは整っているが切れ長の目は野性的で物静かな物言いなのになぜか迫力があるような雰囲気があった。
さすが、副隊長と名乗るだけのことはあるのかも‥
私は脳内でそんな事を思っているとヌバルさんは執務室を後にしていた。
「はい、ありがとうございます。私達2名は王都騎士団から辺境騎士団への移動となりました。どうぞよろしくお願いします」
ラキスさんったら緊張しまくり。
「ああ、辺境騎士団にようこそと言いたいが王都と違ってこちらの環境や境遇は厳しいがそれでもこちらでやって行く覚悟はあるのか?」
「「はい、もちろんです!」」
「おお、これは頼もしいな。辺境は常に人不足だ。歓迎する」
「はは、ありがとうござます。‥すでにご承知でしょうがこちらが聖女のフレイシアさんです」
ラヴァードの眉がピクリと上がる。
なにか意に沿わない事が?
「ああ、話しはすでに王都から連絡が届いている。罪人に継敬称など必要ない。それとも元聖女とでも呼ばれたいか。だが、魔力は枯渇しておまけに男遊びが激しいと来ればなぁ。君の待遇は辺境伯の婚約者という事になっているが辺境伯は君などお望みじゃない。まあ、せいぜい夜伽の相手になるくらいの事だ。わかったら大人しくしている事だ。万が一この辺境を乱すような事があればすぐに拘束する事になるから覚えておくように。いいか?‥あっ、お前は喋れなかったな。これは失礼。わかったなら頷いてくれ」
ブチッ!脳内で何かが切れる音がする。何よ失礼な男。
「副隊長様。あのご心配なく私喋れますので、何なら枯渇聖女とでもお呼びになります?」
「なんだ喋れるのか。おい!その反抗的な態度はなんだ?」
「‥あの、実は副隊長。彼女の魔力がないなんて嘘です。俺達、ここに来る途中で魔物に襲われたんですが「何?魔物に?それで怪我はないのか?」はい、この通り。それも聖女さんのおかげでして」
ラキスさんが慌てて前に出て説明をする。
「どういう事だ?詳しく話せ」
ラキスさんが魔物を倒した時のことをあれこれ話す。
「なるほど。ということは罪人は魔物討伐にも利用できるって事なんだな?」
ピキッ!いちいちその言い方頭にくるんですけど!
「申し訳ありませんが副隊長。私にはフレイシアって名前がありまして罪人、罪人って嫌味みたいに言わなくてもいいのではありません!?」
「女、喋れるからと偉そうだぞ。お前は罪を犯した罪人だと言うことを忘れるな。おい、この女を連れて行け!」
そばにいた別の騎士が私を部屋から連れ出す。
なるほど。辺境伯は私が婚約者って事が相当気に入らないって事なのね。
「聖女さん、あなたの事はちゃんと話をしておきますからまずは辺境伯様に話をしてみるっていうのはどうです?」
スクトさん。何だか不安になって来ましたよ。
私は甘く見ていた。もしかしたら魔物を倒した事で別の仕事を与えられるかもって少し期待していた。
でも、現実はそんなに甘くはなかった。
私はそれから2階にある掃除の行き届いたきれいな部屋に通された。すぐにメイドによって湯あみをさせられ身体中をきれいにされてその部屋で食事をするようにと言われた。
着替えはもちろん自分のものを着た。聖女服ではなく数少ない手持ちのワンピースだった。
もちろん部屋の外には見張りが立っていて逃げ場はなかった。
辺りはすっかり暗くなっていてその部屋にはやけに大きなベッドが用意されていた。
もしかして私、本当に辺境伯様の夜伽係として扱われるんじゃ?
ううん、そんなはずはないわよ。エバン様は王都に行った聖女でフレイシアだってわかればきっとローダン・タンジールの娘だって、辺境領の片隅のグラマリンの聖教会のあの娘だってわかるはずよね?
窓の外はすっかり夜の帳が降りフクロウの鳴き声すら聞こえてくる。少し離れたところには騎士団の建物があると言うのにこの静けさ。きっとここからは騎士団の建物が見えないのだろう。
辺りに灯りはなく鬱蒼とした繁みが続いている。
こんなの‥
辺境伯には確か3年前だったか婚約の話が出た。相手は‥カトリーナの姉のナタリア・エグブランドだったはず、彼女は離婚歴があってそれもナタリア様の浮気が原因だったとか何とか、貴族の噂で聞いただけだったが確かそんな噂があって、その後数年後に辺境伯との縁談が持ち上がって。
まあ、エグブランド公爵は宰相をされていて王宮貴族の中でもかなりの力を持っていると聞いていたし、アダム国王陛下に娘の再婚を頼んで弟の妻にと押すのは簡単なはず。
でも、辺境伯の条件は辺境で暮らす事だったらしくナタリア様は辺境のようなド田舎で暮らすのは嫌だとかでドタキャンになったらしかった。
何しろジェリク殿下のおかげで私は王宮貴族の噂を色々見知っていた。
アダム国王陛下はエグブランド公爵を頼りっぱなしで王妃キャサリン陛下はエグブランド公爵と出来ているのではとも言われているが、そのせいか王太子であるアレク殿下はエグブランド公爵を毛嫌いしているとか。
ジェリク殿下はエグブランド公爵を頼りにしていて次期国王の座を狙っているからカトリーナ様と婚約しようと私を追い落としたわけ?
私ってどこまで可哀想なんだ?
だとしたら辺境伯様は私の事など構う気もないのでは?
でも、もしかしたら副隊長が言ってたみたいなつもりなの?
私はどうしようもない不安に襲われて行く。
「失礼します」
ラキスさんの声が緊張してる。
私は連行されるような形でラキスさんが前で左右にヌバルさんとスクトさんが立っている。
「ああ、王都騎士団のものだな。俺は辺境伯騎士団。副隊長のラヴァードだ。隊長。いや辺境伯は今は領地の視察で出掛けている。話は私が聞くように指示受けているから安心しろ。それからヌバルお前は下がっていいぞ」
ラヴァードと名乗った副隊長は若かった。年の頃なら20代半ばだろうか。
何より髪色と瞳の色が私と同じ白金の髪に緋色の瞳で顔つきは整っているが切れ長の目は野性的で物静かな物言いなのになぜか迫力があるような雰囲気があった。
さすが、副隊長と名乗るだけのことはあるのかも‥
私は脳内でそんな事を思っているとヌバルさんは執務室を後にしていた。
「はい、ありがとうございます。私達2名は王都騎士団から辺境騎士団への移動となりました。どうぞよろしくお願いします」
ラキスさんったら緊張しまくり。
「ああ、辺境騎士団にようこそと言いたいが王都と違ってこちらの環境や境遇は厳しいがそれでもこちらでやって行く覚悟はあるのか?」
「「はい、もちろんです!」」
「おお、これは頼もしいな。辺境は常に人不足だ。歓迎する」
「はは、ありがとうござます。‥すでにご承知でしょうがこちらが聖女のフレイシアさんです」
ラヴァードの眉がピクリと上がる。
なにか意に沿わない事が?
「ああ、話しはすでに王都から連絡が届いている。罪人に継敬称など必要ない。それとも元聖女とでも呼ばれたいか。だが、魔力は枯渇しておまけに男遊びが激しいと来ればなぁ。君の待遇は辺境伯の婚約者という事になっているが辺境伯は君などお望みじゃない。まあ、せいぜい夜伽の相手になるくらいの事だ。わかったら大人しくしている事だ。万が一この辺境を乱すような事があればすぐに拘束する事になるから覚えておくように。いいか?‥あっ、お前は喋れなかったな。これは失礼。わかったなら頷いてくれ」
ブチッ!脳内で何かが切れる音がする。何よ失礼な男。
「副隊長様。あのご心配なく私喋れますので、何なら枯渇聖女とでもお呼びになります?」
「なんだ喋れるのか。おい!その反抗的な態度はなんだ?」
「‥あの、実は副隊長。彼女の魔力がないなんて嘘です。俺達、ここに来る途中で魔物に襲われたんですが「何?魔物に?それで怪我はないのか?」はい、この通り。それも聖女さんのおかげでして」
ラキスさんが慌てて前に出て説明をする。
「どういう事だ?詳しく話せ」
ラキスさんが魔物を倒した時のことをあれこれ話す。
「なるほど。ということは罪人は魔物討伐にも利用できるって事なんだな?」
ピキッ!いちいちその言い方頭にくるんですけど!
「申し訳ありませんが副隊長。私にはフレイシアって名前がありまして罪人、罪人って嫌味みたいに言わなくてもいいのではありません!?」
「女、喋れるからと偉そうだぞ。お前は罪を犯した罪人だと言うことを忘れるな。おい、この女を連れて行け!」
そばにいた別の騎士が私を部屋から連れ出す。
なるほど。辺境伯は私が婚約者って事が相当気に入らないって事なのね。
「聖女さん、あなたの事はちゃんと話をしておきますからまずは辺境伯様に話をしてみるっていうのはどうです?」
スクトさん。何だか不安になって来ましたよ。
私は甘く見ていた。もしかしたら魔物を倒した事で別の仕事を与えられるかもって少し期待していた。
でも、現実はそんなに甘くはなかった。
私はそれから2階にある掃除の行き届いたきれいな部屋に通された。すぐにメイドによって湯あみをさせられ身体中をきれいにされてその部屋で食事をするようにと言われた。
着替えはもちろん自分のものを着た。聖女服ではなく数少ない手持ちのワンピースだった。
もちろん部屋の外には見張りが立っていて逃げ場はなかった。
辺りはすっかり暗くなっていてその部屋にはやけに大きなベッドが用意されていた。
もしかして私、本当に辺境伯様の夜伽係として扱われるんじゃ?
ううん、そんなはずはないわよ。エバン様は王都に行った聖女でフレイシアだってわかればきっとローダン・タンジールの娘だって、辺境領の片隅のグラマリンの聖教会のあの娘だってわかるはずよね?
窓の外はすっかり夜の帳が降りフクロウの鳴き声すら聞こえてくる。少し離れたところには騎士団の建物があると言うのにこの静けさ。きっとここからは騎士団の建物が見えないのだろう。
辺りに灯りはなく鬱蒼とした繁みが続いている。
こんなの‥
辺境伯には確か3年前だったか婚約の話が出た。相手は‥カトリーナの姉のナタリア・エグブランドだったはず、彼女は離婚歴があってそれもナタリア様の浮気が原因だったとか何とか、貴族の噂で聞いただけだったが確かそんな噂があって、その後数年後に辺境伯との縁談が持ち上がって。
まあ、エグブランド公爵は宰相をされていて王宮貴族の中でもかなりの力を持っていると聞いていたし、アダム国王陛下に娘の再婚を頼んで弟の妻にと押すのは簡単なはず。
でも、辺境伯の条件は辺境で暮らす事だったらしくナタリア様は辺境のようなド田舎で暮らすのは嫌だとかでドタキャンになったらしかった。
何しろジェリク殿下のおかげで私は王宮貴族の噂を色々見知っていた。
アダム国王陛下はエグブランド公爵を頼りっぱなしで王妃キャサリン陛下はエグブランド公爵と出来ているのではとも言われているが、そのせいか王太子であるアレク殿下はエグブランド公爵を毛嫌いしているとか。
ジェリク殿下はエグブランド公爵を頼りにしていて次期国王の座を狙っているからカトリーナ様と婚約しようと私を追い落としたわけ?
私ってどこまで可哀想なんだ?
だとしたら辺境伯様は私の事など構う気もないのでは?
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