超廃課金勢のソシャゲ転生~俺がガチャを引いたら異世界者が転生してくる件について~

嵐を巻き起こす男

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第2章 導かれし王編

第九十七話 フランベされたステーキ

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「なんで扉閉じたんだ?」
「いや、なんか元気良すぎてついていけなかったんだよ」
「まあたしかにあいつは元気すぎるっていうのはあるが……」

 良かった、ドラゴンがみんなこうだなんて言われたらドラゴンに王様頼むの辞めようかと思ってたよ。
 仕方ない、入るか。
 俺は嫌々ながら扉をゆっくりと開いた。

「いらっっっっっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁい!」
「どうも」
「おう、お前いつも通り元気だな。そこの人間に引かれてたぞ」
「元気が無けりゃこんな店なんてやってらんないって! それで注文は?」
「この肉でなんか適当に作ってくれ」
「オッケー、任せとけ!」

 ブリザードドラゴンはアイテムボックスから肉を大量に出して渡していた。俺達の分にしては多すぎないか? ドラゴンだから食べるのかもしれないけど。

「お前、なんか失礼な事考えてるだろ? この肉は料理とか野菜とかのお代も入ってるんだ」
「なるほどな」

 それなら納得の量……では正直ないけど、まあそういうことなんだろう。それでも多すぎる気はするけどさ。

「では、あっちのほうの席に座っといてちょ!」
「おう!」

 なんでそんなに気楽なんだよいい関係じゃないか! あれ? 俺なんでドラゴンに嫉妬してるんだろ?

「店長! 美味いやつよろしくお願いしますよ!」
「おう! 任せとけ!」

 店長は奥のほうに消えていった。調理室だろう。

「あっそうだ。料理してる姿見とくか?」
「見れるなら見たいな」
「よし、こっちだ」

 ブリザードドラゴンに乗って行ったのはガラス張りの調理室だった。外から見えるようにしてあるらしい。
 てか店の中でドラゴンに乗って移動するとは思ってなかったわ。

「わざわざ見に来てくれるなんてありがとね! パフォーマンスやっちゃうよ!」

 そう言うと、店長はフライパンを器用に尻尾で持ちながら何か液体をフライパンにかけた。すると、炎がフライパンを包み込んだ。まさかこんなところでフランベが見れると思ってなかったから驚きだ。

「おいおい、それ香り付けのためのやつだろ?」
「ちょっと見せたくなっちゃってね! これ他のお客さんのやつだからちょっと待ってて!」

 周りを見渡すと、客が結構いるのに店員らしき人は店長だけだった。

「店長、他の従業員はどうしたんですか?」
「いないよ?」
「え?」
「大丈夫、そんなに時間はかからないから!」

 えっ、ちょっと待ってこのお客さんの量を一人で捌くなんて絶対無理でしょ!? ちょっと前に行ったとこも一人だったけどこの世界って一人で店やるの普通なの!?
 俺が心配していたことは杞憂に終わった。というのも、尻尾が長くて羽とかも駆使してるからか一気にお客さん全員分の料理を作ってしまったのだ。

「はい、どうぞ召し上がれ!」

 目の前にその料理が置かれると、湯気がいい匂いを俺に届けてくれた。美味そうなステーキだ。ソースの香りが俺の食欲を刺激する。

「な? 繊細だろ?」
「いや、たしかに凄く美味しそうではあるよ? でもこれは繊細とは言わない」
「そうなのか? まあいいじゃねぇか」
「いや、いいんだけどね?」

 肉! フライドポテト! 玉ねぎ! っていう料理を出されて繊細と言われたらね……ただ別に繊細かどうかなんてどうでもいい、とにかく美味しければそれでいいよね! ドラゴンに繊細さなんて期待してなかったし!
 まあちょっと期待しちゃってたからガッカリ感もあるけど、店長も繊細だなんて一言も言ってないのに勝手にガッカリされてもって話だしね。

「早く食べろよ?」
「そうだな。いただきます!」

 ステーキを切り分けて口に頬張ると、肉汁がジュワァっと溢れだし、俺の口を埋めつくした。美味すぎる。美味すぎる!
 俺は夢中でステーキを頬張った。結構大きめだったけど、ブリザードドラゴンの十分の一くらいのサイズだったからすぐ無くなってしまった。

「美味しそうに食べてくれてありがと! 良かったらもっと食べる?」
「食べたいですけど……俺なんも持ってないんすよね」
「大丈夫大丈夫! まだブリちゃんから貰った肉が余ってるから!」
「じゃあよろしくお願いします!」

 ブリちゃんっていいな。それ採用しよう。

「なあなあブリちゃん、このステーキ美味いな」
「ブリちゃんって言いたかっただけだろお前」
「バレたか」

 そうこうして話しているうちに、すぐおかわりが運ばれてきた。さっきの量の半分くらいはあったけど、ペロっと平らげた。
 美味かったな。ドラゴンの村長が帰ってくるまで毎日来たいくらいだ。早くしないと怒られそうだけどな。
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