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第二部 第二章
17 セロのアドバイス。
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カリカリと、無言でカムを走らせる佐知子。
セロはそんな佐知子をちらりと見た。その表情は暗く浮かない。部屋に来た時からそうだった。どうしたのー? 元気ないねー。と聞いても、ちょっと……とはぐらかされた。セロは一息、ため息のような息を吐くと、
「あー! 辛気くさい! 俺は辛気くさいのは嫌いだよ!」
両手を上げて、さらさらの金色の髪を搔きむしった。
「サッちゃん! なんかあったなら天才セロさんに話してごらん!? 何でも解決してあげるから!」
セロはバン! と、両手を佐知子の前に置く。
「え……」
いきなりのことに唖然として走らせていた手を止める佐知子。
「ほらほら! 早く悩みを言ってごらん!」
セロはにじり寄ってくる。
「あああ、あの……えっと……」
佐知子は戸惑っていた。話すべきか否か……これは本来自分で解決すべき問題なのではないか……と。
「言うまで勉強は、なーし!」
するとセロは佐知子から漆喰の板を奪った。
「あ! えぇ!?」
強引なセロに佐知子はしぶしぶ口を開いた。
「実は……」
と、昨日アーマ宿舎へ行った事、そこで初老の女性に向けられた奇異、恐れ、拒絶の瞳、負の感情……。
「という事があって……落ち込んでるというか……もうあそこには行けないかなって……ノーラさんには会えないのかな……って」
少し俯いて佐知子が悲しそうな表情をしていると、
「なーんだ、そんなことか」
と、セロは漆喰板をトンとテーブルに置いた。
「え?」
その言葉に佐知子は下げていた顔を今度は怪訝な表情で上げる。
「そんなの話し合えばいいんだよ。せっかく言葉通じるんだから! 私はこの世界の創造神からどんな言葉も分かって話せる力をもらったんですーって! 話せばいいんだよ」
ははは。と、セロはあっけらかんと言う。
「そ! そんなこと言えるわけないじゃないですか!? 頭おかしいと思われますよ!!」
ガタッ! と椅子から立ち上がり佐知子は叫ぶように言う。
「えー、別に思われないよ。だって、現にそれが出来てるんだから」
「…………」
セロの言葉にぐっと言葉を詰まらす佐知子。
「出来ないで言ってたらおかしいと思われるけどさ、それが出来てて、あんた何? って言われたんでしょ? で、もう一度あの場所に行って、ノーラさんだっけ? に会いたいんでしょ? ならもう一度行ってちゃんと説明しなよ。そうすればきっと分かってくれると思うよ。多分、その人はね」
セロは、はい。と、漆喰の板を佐知子に返しながらにこやかに微笑んだ。
「そう……ですかね……」
受け取りながら俯いて悩む佐知子。
「うーん……まぁ、話して分かる人間ばかりじゃないけど……多分、その人は大丈夫だと思うな」
セロは少し顎を上げ、宙を見つめる。
「何でですか?」
不思議に思い佐知子が問うと、
「んー……それは多分、行って話せば分かるよ」
セロは、ははは。と、微笑んで誤魔化した。
「…………」
黙ったまま漆喰の板をテーブルに置き俯いて、佐知子は脳裏に初老の女性の表情を思い出しながら考える。
もう一度行って、話せば分かって貰えるのだろうか……あの負の感情を……もう一度向けられないだろうか……。
セロはそんな佐知子をちらりと見た。その表情は暗く浮かない。部屋に来た時からそうだった。どうしたのー? 元気ないねー。と聞いても、ちょっと……とはぐらかされた。セロは一息、ため息のような息を吐くと、
「あー! 辛気くさい! 俺は辛気くさいのは嫌いだよ!」
両手を上げて、さらさらの金色の髪を搔きむしった。
「サッちゃん! なんかあったなら天才セロさんに話してごらん!? 何でも解決してあげるから!」
セロはバン! と、両手を佐知子の前に置く。
「え……」
いきなりのことに唖然として走らせていた手を止める佐知子。
「ほらほら! 早く悩みを言ってごらん!」
セロはにじり寄ってくる。
「あああ、あの……えっと……」
佐知子は戸惑っていた。話すべきか否か……これは本来自分で解決すべき問題なのではないか……と。
「言うまで勉強は、なーし!」
するとセロは佐知子から漆喰の板を奪った。
「あ! えぇ!?」
強引なセロに佐知子はしぶしぶ口を開いた。
「実は……」
と、昨日アーマ宿舎へ行った事、そこで初老の女性に向けられた奇異、恐れ、拒絶の瞳、負の感情……。
「という事があって……落ち込んでるというか……もうあそこには行けないかなって……ノーラさんには会えないのかな……って」
少し俯いて佐知子が悲しそうな表情をしていると、
「なーんだ、そんなことか」
と、セロは漆喰板をトンとテーブルに置いた。
「え?」
その言葉に佐知子は下げていた顔を今度は怪訝な表情で上げる。
「そんなの話し合えばいいんだよ。せっかく言葉通じるんだから! 私はこの世界の創造神からどんな言葉も分かって話せる力をもらったんですーって! 話せばいいんだよ」
ははは。と、セロはあっけらかんと言う。
「そ! そんなこと言えるわけないじゃないですか!? 頭おかしいと思われますよ!!」
ガタッ! と椅子から立ち上がり佐知子は叫ぶように言う。
「えー、別に思われないよ。だって、現にそれが出来てるんだから」
「…………」
セロの言葉にぐっと言葉を詰まらす佐知子。
「出来ないで言ってたらおかしいと思われるけどさ、それが出来てて、あんた何? って言われたんでしょ? で、もう一度あの場所に行って、ノーラさんだっけ? に会いたいんでしょ? ならもう一度行ってちゃんと説明しなよ。そうすればきっと分かってくれると思うよ。多分、その人はね」
セロは、はい。と、漆喰の板を佐知子に返しながらにこやかに微笑んだ。
「そう……ですかね……」
受け取りながら俯いて悩む佐知子。
「うーん……まぁ、話して分かる人間ばかりじゃないけど……多分、その人は大丈夫だと思うな」
セロは少し顎を上げ、宙を見つめる。
「何でですか?」
不思議に思い佐知子が問うと、
「んー……それは多分、行って話せば分かるよ」
セロは、ははは。と、微笑んで誤魔化した。
「…………」
黙ったまま漆喰の板をテーブルに置き俯いて、佐知子は脳裏に初老の女性の表情を思い出しながら考える。
もう一度行って、話せば分かって貰えるのだろうか……あの負の感情を……もう一度向けられないだろうか……。
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