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第二部 第七章
3 あっという間の準備期間。
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その後毎日、立ち方、歩き方、お辞儀の仕方、スピーチの練習、衣装会わせと、たった七日の準備は慌ただしく過ぎて行った。
毎日必死にこなし、日々上達する佐知子の姿に、様子を見に来るハーシムも顔には出さず少しは感心していた。
「まぁ、及第点だろう。明日はいよいよ本番だ、ミスのないようにな」
「はい……」
真っ直ぐハーシムの金色の瞳を見つめて、佐知子は答える。
厳しいが、ハーシムと接するうちに徐々に慣れ、ハーシムと緊張せずに会話出来るようになった。
「それじゃあ、私は行く。明日、役場前でな」
「はい、ありがとうございました……最前を尽くします」
及第点をもらったお辞儀をして、感謝を述べる。
「……じゃあな」
それを見届けるとハーシムはいつもの無表情で部屋から出て行った。
その日の夜は、ファティマやミンに念入りに髪や身体を洗われ、ケアされ、消化のいい食事を取って、ふかふかの天蓋つきベッドに入った。
「はぁ……」
ため息をもらす佐知子。
あっという間の七日間だった。
ベッドも豪華なだけあって寝心地よく、毎日疲れ果ててるのもあり、すぐ寝てしまうのであまり見ていなかったが、夜でもキラキラと僅かな光を反射し輝く天蓋や柱などを見つめながら、明日、大勢の前で話すことを頭の中で繰り返す。
そして視線を暗闇の中、壁にかけてあるセーラー服に移した。
「私らしく……」
そして暗闇の中でぽつりとつぶやいた。
毎日必死にこなし、日々上達する佐知子の姿に、様子を見に来るハーシムも顔には出さず少しは感心していた。
「まぁ、及第点だろう。明日はいよいよ本番だ、ミスのないようにな」
「はい……」
真っ直ぐハーシムの金色の瞳を見つめて、佐知子は答える。
厳しいが、ハーシムと接するうちに徐々に慣れ、ハーシムと緊張せずに会話出来るようになった。
「それじゃあ、私は行く。明日、役場前でな」
「はい、ありがとうございました……最前を尽くします」
及第点をもらったお辞儀をして、感謝を述べる。
「……じゃあな」
それを見届けるとハーシムはいつもの無表情で部屋から出て行った。
その日の夜は、ファティマやミンに念入りに髪や身体を洗われ、ケアされ、消化のいい食事を取って、ふかふかの天蓋つきベッドに入った。
「はぁ……」
ため息をもらす佐知子。
あっという間の七日間だった。
ベッドも豪華なだけあって寝心地よく、毎日疲れ果ててるのもあり、すぐ寝てしまうのであまり見ていなかったが、夜でもキラキラと僅かな光を反射し輝く天蓋や柱などを見つめながら、明日、大勢の前で話すことを頭の中で繰り返す。
そして視線を暗闇の中、壁にかけてあるセーラー服に移した。
「私らしく……」
そして暗闇の中でぽつりとつぶやいた。
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