異世界に迷い込んだ俺は異世界召喚された幼馴染と再会した

たたたかし

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豊穣の町(仮)に行く編

1.村からの旅立ち。ちょっと遠回りをしようとしたら迷った

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 あっという間に一年が過ぎた。

 俺は村から旅立つ準備をしていた。

 この村での一年は色々あった。ここでも新しく家族ができたし、村の人はみんな優しい。冒険者見習いの子供は俺しかいなかったし。冒険と家に引きこもりばっかしていて、同世代は話しかけてこないし……あっ……。

 この村はとても優しいと思う。

 ニルファさんは〈センス〉とシシオウに別れるのをとても寂しがっていた。
 〈センス〉の代わりにちゃんと家を召喚して、おいた。
 風呂とかから水は出ないし光も魔道具を買わないといけないけど、それは当たり前のことなので、かなり喜んでいた。

 水魔法と、火魔法があれば風呂には自力で入れるし。
 快適なのは変わりはない。

 この一年ニルファさんは受付に、訓練、勉強と。終始忙しそうにしていた。

 おかげで、冒険者ギルド受付の王都支部には確定で行くことになっている。
 なので、二年後に王都の冒険者ギルドで会おう。と約束をした。
 
 一年後だと早すぎてドタバタしてしまいそうなので二年だ。

 そんなこんなで俺は村へのさよならの挨拶周りを終えて、村のレノス王国方面の出口でニルファさんと会話をしていた。

「姉さん、二年の間はお別れだね。心配とかしてる?」

「ちょっと悲しいけど、また会えるからそんなに心配はないかな。ゆうたなら大丈夫だって信じてるから」

「まぁ、シシオウも一緒にいるしなー、のんびりとレノス王国に向かっていくよ」

「私の方が遅く村を出るのに、ゆうたが冒険するなんて言うから、私の方が早く着くもんね」

「お見送りと、お迎えはよろしくな!はっはっは」

「もう……」

「あ、そういえば姉さん、渡すものがあったんだった」

 俺はそういって小さめの斜めがけのカバンを出した。

「これ、アイテムボックスと同じ効果がある奴、あげる」

「へぇ、夜中にコソコソ何かやってるから、何かな?って思ってたんだよー、なんだ、これを作ってくれてたんだ。私はてっきり」

「ああああああああぁ」

「私はてっきり」

「ああああぁ、姉さん!」

「ふふ、冗談だよ!ゆうたの部屋のベッドの下なんて見たことないよ」

「え……」

「それは置いといて、これありがとね!絶対大事にするね」

「おいとくの!?これから一緒に姉さんと生活しづらいんだけど……」

 話は戻るが、俺だって、ただ一年間を過ごしたわけじゃない。

 付与魔法を覚えたのだ。付与魔法はなかなか便利だ、体に魔法を纏わせることができるからだ。

 なんで俺は今まで、やってこなかったのだろう。
 死にかけたりしまくったせいで、そんなこと考える余裕はなかったからだろうなぁ。

 付与魔法には二つある。
 付与効果が消滅するものと消滅しないものだ。
 
 消滅しないなら消滅させない方がいいじゃないか!
 と、思う人もいるかもしれないが、ずっと効果が付いているものがあると困る時がある。

 例えば、果物を買いに行くときに、炎の付与効果が付いている手袋をつけていたとしよう。 
 手袋をつけたまま、その果物を持てば確実に、果物を買うことも、食べることもできない。(体験談)

 しかも手袋を外せば、またつける時に、ずっと付与されているせいで一度熱い思いをしないといけない。(体験談)

 だから消滅するやつが必要なのだ。

 しかも消滅しない付与魔法はおそらく、失伝している。ロストマジックだと思われる。
 理由はめちゃくちゃ難しいし、もし、付与魔法が栄えているのなら、シューニャはもっと栄えているからだ。

 まあ、便利だからとりあえず勉強して、図書館で調べたら、どこにも載ってないから失伝してるんじゃないかと思っているだけだけど。

 そんなことを考えていると。

「ゆうた、気をつけて行ってきてね」

 と言われ、姉さんに抱きしめられた。

 俺も抱きしめ返して、しばらくして離した。

「行ってきます」

「いってらっしゃい」


そうして俺は村から出た。








 村を出て、四日くらいたった。

「なぁーシシオウ、なんかないか。面白いこととかないか。てか、なんか面白いことやれよー」

「グァウ」

「え、俺がやんのかよ、さっきも俺がやったじゃんか、次お前の番だろーふつうさー」

 暇なのだ、四日なにもない草原を歩いて道なりに進むだけ、たまに商人の、馬車が通るくらいで、代わり映えがない。

「グゥ」

「ガアァウ」

「うわー、面白くねーな、シシオウ」

「グゥ!」

「まあ、たしかに面白いことやって。は、基本面白いことできないよなごめんごめん」

 なんてくだらない会話をしていても、変化は訪れない、走ればいいのだが、そんな楽しくないことはしたくない。

 死にかけたりしてきて思うのは、人生を楽しんでいたい。

 だ。だからグダグダ歩いて、変化を探していた。

「なんか面白いことないかなー」

 道なんて通るから面白いことが起きないのではないのか?と思うようになった。
 魔物も来ないし、何かあるわけでもないし。

「シシオウ、道外れて見ようぜ。旅は道連れーってやつだ」


「グァ」

 俺とシシオウは道を外れて歩くことにした。

 途端に魔物が現れるようになった。

 ゴッロニャーや、スラムダックという魔物が出てきた。

 スラムダックは灰色のアヒルみたいな魔物で、動きが早くて、汚い唾液を高速で吐いてくる、ちょっと危険なアヒルだ。

 そんなことをしていて二日。
 適当な方向に歩いていると、百人くらいの人間の気配を感じた。

「シシオウ!人間がいるぞー!行こう!」

 久々の変化にテンションが上がりすぎてそこに向かった。



 そこには、廃れた村があった。
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