22 / 35
戻ってきた元悪役令嬢
13
しおりを挟む「んー…さっきよりはついたっぽいけど」
何度か繰り返したダートが口を開く。キスマークって案外難しいもんなんだな。
「でもちょっとでも跡ついてんのいーな、嬉しい」
そう言ってダートはまた私の顔の前に戻ってきて、何度も何度もキスをする。
胸の先に指が触れて、やっぱりビクッとしてしまった。
「こわい?」
「こわくはない…」
「じゃ続ける。本の知識オンリーだから、気持ち悪かったり痛かったりしたら言ってな」
下から包み込むように手を添えられて、多分爪でほとんど力入ってないくらいの強さで刺激されて、指でくるくるされて、何とも言えない感覚。
「気持ちいい?」
「わかんない、なんか、…ふ、足の指ムズムズくる」
「ここは?」
「…こも、ちょっとだけ、ひぁ」
「腹に力入ってんね」
だってそうしないとムズムズする。
もう片方の胸先を口に含まれて、熱い感触から逃げ出したくなって、お腹に力が入る。
「ふ、う、」
「…ちょっと、太腿の力抜ける?」
サワっと太腿を撫でられてちょっとムズムズが楽になった。
足の間にダートの手がはいってくる。
自分でも触ったことないとこ触られて、涙出そうなほど恥ずかしい。
「少し濡れてる。そんで多分ここクリトリスだろ」
「え、ひ…っぅ」
「刺激強い?もっと弱くかな」
「…っん」
胸先を口に含まれて、歯が表面を掠って行く時の刺激が下の方まで響く。
「っ」
下半身も一緒に触られてるとあんまりムズムズはないけど、代わりに違う感覚が襲ってくる。
生々しい水音が恥ずかしい。じっと下から私を見るダートの視線が恥ずかしい。
絡んだ指に力が入って、それが合図になったみたいにダートが顔を上げて目の前に来る。
「気持ちいい?」
「っかんない、けど…つ、続けてほしっ、あ」
答えた瞬間口をぱかっと開けたダートに唇全部覆われて、舌と一緒に唾液が流し込まれてくる。
太ももに押し付けられた物が揺れてるのわかったけど、すぐに意識の外にいってしまった。
は、は、とお互いの息遣いとピチャピチャした水音しか聞こえなくて、合わせた口から唾液が溢れてくる。
刺激し続けられてるところが熱い。
目を開けたら涙目になってるダートの顔が見えて、つい私から抱きしめてしまった。
汗をかいた額を首元に押し付ける。息苦しさを解消したいのに浅い呼吸しか出来ない。
「うぉ、ちょ、ディアナこれ駄目、おっぱい当たるしエロ勝つ」
「は、んっ…きも、ちぃ」
「っ、ディアナ」
もうちょっと。
首に縋り付いて、舌を出してキスを強請って、朦朧とした頭で追いかける。
一瞬ピリッとした痛みを感じたけど、気持ち良さの方が勝って気にならない。
「ふうぅ––––…ッ」
足に力が入って、欲しかった、追いかけてたのがきたのがわかった。
「、は…っ」
目を閉じて息を整えながら、深呼吸して、頭が段々冷えてきたら途端に恥ずかしくなった。さっき私、とんでもないことを口にしてしまったような。
「ぅあ、えーと、ダート」
「ディアナイった?」
そのものズバリな事を聞かれて、グッと声が詰まる。
「イったよな今。すっげ、最後ギュって圧迫すごかった」
「う、まぁ、うん、」
「嬉しい、ちゃんと気持ち良く出来た。鼻血出そーなったけど」
感動されるの恥ずかしいし、指見ながらそんなん言われて更に恥ずかしい。
「ちょっと中に指入れてみたのわかった?」
「……なんかピリッときたやつ」
「あーやっぱ痛かったんだ。ディアナ入れてすぐイったし全然解せてないんだよな」
そうだった。それが目的だったそういえば。
「次もっと痛くないように頑張るな」
片腕で顔を抱き寄せられて、ほっぺにちゅって軽くキスをされる。目的まで行ってないけどもうおしまいって事かな。
「もっと全然手前でストップかけられると思ってたし、えろ可愛いディアナ見れたし大成功な♡」
「え、えろ…」
「いい意味で」
良い意味でそんなのあるのか。
「そーゆーわけで、ちんこ痛ぇので風呂行ってくるわ」
「え」
さっさかとお風呂に去っていかれてしまった。何するかぐらいわかるけど、これ私ほたっといていいのかな。一緒にお勉強なら私も覚えた方が良くないか?
意を決して浴室に侵入しようとしたら、気が付いたダートに力いっぱいドアを押さえられて中に入れなかった。
「いらね、その勉強はいらねぇ!間違いなく鼻血出るやつじゃん!」
ドアを隔ててダートのくぐもった声が聞こえる。
「…キスしとけばいんでしょ?」
「キスしながらディアナにシコられんの?!そんなん秒で出るわ、色々死ぬから勘弁して!」
「お勉強…」
「普段触るの超拒否する癖に何で今そんなん言い出すんだよ!」
何でだろ、よくわかんない。
「とりあえず無理、今日絶対無理。心の準備が出来てからにして」
浴室のドアは壊さない限り開きそうになかったので、しょうがなく諦めてベッドに戻った。ダートは中々戻ってこなかったので先に寝た。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
包帯妻の素顔は。
サイコちゃん
恋愛
顔を包帯でぐるぐる巻きにした妻アデラインは夫ベイジルから離縁を突きつける手紙を受け取る。手柄を立てた夫は戦地で出会った聖女見習いのミアと結婚したいらしく、妻の悪評をでっち上げて離縁を突きつけたのだ。一方、アデラインは離縁を受け入れて、包帯を取って見せた。
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる