【R18】傾国の姫、異世界へ行く

やまだ

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目が覚めると、外はもう明るかった。

………うん、覚えてる。異世界きちゃってエロいことした。


「起きた?メシ食う?」

うんうんベッドの上で唸ってたら、ハランがドアを開けて部屋に入ってきた。昨日と違う部屋。肩担ぎで運んでないだろうな?

「うん、ありがと。ここ客間?」

「そう。凛…途中で寝た」

あれは、寝たと言うより失神したと言うんじゃないだろーか。

「挿れらんなかった」

ハランがショボンとして不満げに訴えてきたけど、それはお前のせいだ。私もう挿れてって何回も言ったのに。

「だってイくときの凛、すごいかわいくて、美味しかったから」

嬉しそうにゆーな。なんだ美味しいって。

「それにしてもしつこかった、アレに関して私に非は一切ない!」

「じゃあ次は、なるべくしつこくしない。今から挿れてイイ?」

「え、やだ今日は役所連れてってよ」

とりあえず住人だと認めてもらわないと何も出来なそうじゃん。

「……じゃあ、夜する」

「わかったわかった、夜ね。ねぇ、なんか着る服あるかな?最悪服は昨日と同じでもいいけどパンツはヤダなー」

脱ぐ前から濡れてたから、カピカピになってる気がする。スカートだからノーパンは心許ない。カピカピを履くか、ハランに借りるのだとどっちがマシかな~。

「夜のうちに洗濯した。もう乾いてる、全部着れる」

「マジ?ハラン有能!超ありがとう!」

「でも毎日洗うと傷むから、今日服買い行こ。メシ並べとくから、風呂入って」

ご飯もお風呂も出てくる。異世界人第一号は甲斐甲斐しい。
有り難くお風呂に入って、おいしい朝ごはんを二人で食べだした。

「ハラン料理うまいね…美味しい」

「いつもつくってるし。美味いならよかった、食べてる凛もかわいい。すき」

ニコニコご機嫌笑顔で言われる。

「そっかー、私もまあまあハランのこと好きだよ」

「うん、いっぱいすきになって、オレの凛」

ハランのじゃねぇな。

「…なんで?」

「そんな話もしてないじゃん?ハランを恋人にしたとしても私は私のモノだよ、誰にもやんない」

「恋人じゃないの?」

「私恋人は超考えてから作るタイプだからー。ハランが優しいままで私のこと大好きすぎるくらいになったらまぁ考えるかも」

「愛し合おって言った」

それはえっちしよって意味だ。


「すき、すげぇすき。絶対凛がいい」

私の方に寄ってきてそのまま抱きつかれてぎゅうぎゅうして、すりすりしつこく頬擦りしてくる。
うーん、そんなこと言われてもなぁ。

「恋愛感情に絶対は存在しないのよー。まあ、言葉と行動で継続して示してよ」

「うん………頑張る」

抱き込まれていた腕から抜け出しちゅってキスする。

「さっ、サクッと住民登録しにいこーよ。時間掛かるかなー?」

「多分、そんなかかんない。はやく帰ってセックスしたい」

「ふふ、パフォーマンスしないハランの愛情表現結構好きよ。じゃ行こっか」


太い腕に抱きついて引っ張りながら、街へいくため二人で家を出た。



***



住民登録は、どっから来たのとかそんなの一切なく
本当にすぐ終わった。
とりあえず服を買いに行こうってなって街中を散策しながら歩く。

「手ぇ繋ぎたい」

「ハイハイどーぞ。私が迷子にならないようにしっかり握っててね」

それにしても異世界感がない街並みだなー、まわりに耳とか生えてる人居なかったら普通に商店街来てるような感じ。
あ、目が合ったら投げキスされた。イタリア人か。


「うん…あ、ここ服屋だ」

ほう、普通に可愛らしい店舗。中も知ってる服屋と変わんないな。

何着か手にとり、体にあてる。

「どう、どれが一番似合うー?あ、何着買ってい?」

「んー…こんくらいだと、結構買える」

「じゃ上下三着ずつとワンピかな、それでまわせるでしょ」

文字読めないと不便だなー、値札だから数字なんだろーけど記号にしか見えないや。

「もっと買いたい…凛絶対かわいい」

「どれ着ても最高可愛いからそんないらない。下着とか靴も欲しいし」

「金ならあるのに…」

「テイスト違う気に入ったのあったらまた買ってー。あ、コレ可愛い。試着出来るのここ?」

この国暑いからキャミ系とかがいーな。会社帰りだったし七分袖キツい。

「奥に見える。コレと、コレも持ってって」

「お、ハラン趣味合うね。どっちも可愛い。んじゃちょっと行ってくる~」

どこにいてもショッピングは楽しーな、どれから着よっかな。



「あ、ハランくんだ。珍しいね、何買ったの?」
「本当だ、ハランじゃん。久しぶりー」

試着室に入って上着を脱ぐとすぐ声が聞こえた。友達か?

「……服買いに来た」

うわぁ、嫌そうな声。
うーん、コレ外に出ていーのかな?もーちょっと待っとこーかなー。

「ふぅん、そうなんだ。私はね、最近太っちゃったから服入らなくなっちゃって。そんな話してたらジーンとヴァンが服買ってくれるって言われたからみんなで来たの」

「ラナちゃん全然太ってないから気にしなくていいのにな」

「わかんないよね、太ったとか。手とか足も細いしさー」

「でも本当に太ったんだよ、最近体重計乗るのこわくて。甘いものってやめられないよね、わかってるんだけど」

「へぇ」

もうちょっとやる気出せハラン。
なんかちょっと出るタイミング逃しちゃって今さら出るの難しいな。はよ帰ってくれよ。


「でさ、一昨日ラナちゃんがさ」

「ちょっとっジーン!それ二人の秘密にしてって言った話でしょ?恥ずかしいよも~」

断言する。いまラナちゃんがジーンにボディタッチしてる。絶対。

「あ、でもジーンと行った所凄く楽しかったんだよ、ハランくんも楽しめるよ」

「えーラナちゃん、ハラン誘うの?」

「違うよ、ハランくんも居たら楽しいのになって思っただけだよ?ヴァンと行ったお店も美味しかった~」

「もう男はいらないんだよー、学校のヤツら、大体セナちゃんイイなって話してたんだよ」

「そうなの?気付かなかった、恥ずかしい。私そんなに美人じゃないのになぁ」

そんなわけあるか。そんな鈍感女いないわ。
ハラン喋ってないし他のとこで話してくんないかな。聞くの辛くなってきた。

「もー、ハランくん冷たい。もっとおしゃべりしようよ。ねぇ?」

「ココ、店だから」

だよな。

「えー、じゃあ他のお店にみんなで行こ?せっかく会えたんだし」

「行かね」

「あ、ハラン意地悪すんなよ、ラナちゃんちょっと涙目じゃん」

「ううん違うの。ごめんねハランくん、私邪魔だったね」

そうね、邪魔ね。もーめんどいから出よ。ちょっとラナちゃんどんなもんか見てみたくなったし。
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