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★ハラン視点
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軽い気持ちで、友人と試してみたのがはじまりだった。
古本屋で召喚の書なんて胡散臭い本を見つけて、おもしろそーだとガキが集まって一個一個試していく。誰も本気になんかしてなくて、ただの暇つぶし。
「これで最後か、やっぱ何もなかったな」
ひとつずつ試していくうちに人数か減っていって、数年経った今では俺ともう一人の二人だけ。
森の中で最後のひとつを二人で笑いながらやって、想像通り何も起きなかった。
「まあ良い暇つぶしにはなったよなー、帰ろうぜハラン。昼過ぎてんじゃん腹減ったー」
「オレ、明後日が期限の依頼まだ終わってないから、ついでにやってく」
「そか、じゃ俺だけ帰るか。またなー!」
その場で友人を見送って、森の奥に行こうと足を踏み出したら目の前に光の柱が注がれた。
「……?」
なんだ、これ。まぶしい。
眩しさに耐えられず目を強く瞑って、あんまり効果無いけど腕で少しでも影をつくる。瞼の外側から感じる光が弱まって、ようやく目を開けた。
そうしたら、目の前に太い丸太があった。
「丸太……」
丸太。幻想的な光の柱の跡に変な模様彫った丸太が生えた。
どうしよう、なんだこれ。丸太を刈れば良いのか?
混乱していると、上空からカチャッと音がした。
「?!」
驚いて音がした方を見上げたら、ほんの少し開いた扉が浮いてる。
丸太とか、扉とか、理解不能な状況が続くな。
一体何が出てくるのかとジッと扉を見つめていると、真っ白で細い腕が扉を開いていく。
うわあ、すげ。肘から先の手だけでもう綺麗。
女の子かな。
どんどん扉が開いて、女の子の体が全部現れたと思ったら突然その扉が消えた。
「…?!っ~~ぎゃぁぁぁぁぁああ!!」
すごい大きい声出して女の子が落ちて、丸太の上に乗った。刈らなくて良かった。
少し離れた死角に移動してから、女の子を観察する。
大きい目をウロウロ動かしながら、不安げにまわりを見渡す夢みたいにかわいい子。すげぇ、芸術品が動いてる。
あの子、もしかしてオレ達がやったあの召喚のやつでこっちきたのかな。
「なんだコレ~、意味わからん。木の上…いやトーテムポール?小学校振りに見たわ懐かし、降りたら正面から見よ」
なんかずっと喋ってる。いっぱい喋る子って可愛いんだな、知らなかった。
「ぎゃー!なんかきた!キモいのきた!化け物じゃんでっっか!!何だよコイツどっかいけよ~~!!」
向こうはオレの方なんか全く気付いてないし、魔物に気をとられてなんかギャーギャー言ってる。
あんな、子供でも倒せるやつにあんな怯えるんだ。かわいい。
ああ、あの魔物倒して助けてあげたらこっち見るかな。
あの大きな瞳がオレを見たら、それだけで興奮しそう。
どうしたら、オレのこといっぱい見てくれるかな。
「…………助けたらいいの?」
***
「ハランね。ね、愛し合っちゃおーよ」
愛し合う。
多分、この子はオレの。天がくれた、オレの。
眠ってしまった凛の体をそれなりに清め、後片付けをしたあと隣の部屋に運んだ。
オレのベッドはグチャグチャだし、そのまま隣で横になった。
抱き締めると、良いニオイ。
凛がイったとき、体液に含まれてる魔力のニオイ。特に唾液と愛液がすごかった。
もっと味わいたくて、夢中でイかせてたら挿れられなかったけど、それでもすごい満足感。
そのうち、役所にも行かないといけない。
凛は夢みたいに綺麗だから、街に出たら男が押し寄せそう。
とられたくない。––––––––番の儀式、したい、な。
あの美しい胸の上に、オレの証を見ることが出来たらどれだけ幸せなんだろう。
一人になった途端凛が現れたから、あの光はオレのために来たんだと思う。
きっとオレの唯一として、凛を連れてきてくれた。
きれいで、さわがしくて、えろくて、かわいい凛。
全部やるから、全部くれ。
古本屋で召喚の書なんて胡散臭い本を見つけて、おもしろそーだとガキが集まって一個一個試していく。誰も本気になんかしてなくて、ただの暇つぶし。
「これで最後か、やっぱ何もなかったな」
ひとつずつ試していくうちに人数か減っていって、数年経った今では俺ともう一人の二人だけ。
森の中で最後のひとつを二人で笑いながらやって、想像通り何も起きなかった。
「まあ良い暇つぶしにはなったよなー、帰ろうぜハラン。昼過ぎてんじゃん腹減ったー」
「オレ、明後日が期限の依頼まだ終わってないから、ついでにやってく」
「そか、じゃ俺だけ帰るか。またなー!」
その場で友人を見送って、森の奥に行こうと足を踏み出したら目の前に光の柱が注がれた。
「……?」
なんだ、これ。まぶしい。
眩しさに耐えられず目を強く瞑って、あんまり効果無いけど腕で少しでも影をつくる。瞼の外側から感じる光が弱まって、ようやく目を開けた。
そうしたら、目の前に太い丸太があった。
「丸太……」
丸太。幻想的な光の柱の跡に変な模様彫った丸太が生えた。
どうしよう、なんだこれ。丸太を刈れば良いのか?
混乱していると、上空からカチャッと音がした。
「?!」
驚いて音がした方を見上げたら、ほんの少し開いた扉が浮いてる。
丸太とか、扉とか、理解不能な状況が続くな。
一体何が出てくるのかとジッと扉を見つめていると、真っ白で細い腕が扉を開いていく。
うわあ、すげ。肘から先の手だけでもう綺麗。
女の子かな。
どんどん扉が開いて、女の子の体が全部現れたと思ったら突然その扉が消えた。
「…?!っ~~ぎゃぁぁぁぁぁああ!!」
すごい大きい声出して女の子が落ちて、丸太の上に乗った。刈らなくて良かった。
少し離れた死角に移動してから、女の子を観察する。
大きい目をウロウロ動かしながら、不安げにまわりを見渡す夢みたいにかわいい子。すげぇ、芸術品が動いてる。
あの子、もしかしてオレ達がやったあの召喚のやつでこっちきたのかな。
「なんだコレ~、意味わからん。木の上…いやトーテムポール?小学校振りに見たわ懐かし、降りたら正面から見よ」
なんかずっと喋ってる。いっぱい喋る子って可愛いんだな、知らなかった。
「ぎゃー!なんかきた!キモいのきた!化け物じゃんでっっか!!何だよコイツどっかいけよ~~!!」
向こうはオレの方なんか全く気付いてないし、魔物に気をとられてなんかギャーギャー言ってる。
あんな、子供でも倒せるやつにあんな怯えるんだ。かわいい。
ああ、あの魔物倒して助けてあげたらこっち見るかな。
あの大きな瞳がオレを見たら、それだけで興奮しそう。
どうしたら、オレのこといっぱい見てくれるかな。
「…………助けたらいいの?」
***
「ハランね。ね、愛し合っちゃおーよ」
愛し合う。
多分、この子はオレの。天がくれた、オレの。
眠ってしまった凛の体をそれなりに清め、後片付けをしたあと隣の部屋に運んだ。
オレのベッドはグチャグチャだし、そのまま隣で横になった。
抱き締めると、良いニオイ。
凛がイったとき、体液に含まれてる魔力のニオイ。特に唾液と愛液がすごかった。
もっと味わいたくて、夢中でイかせてたら挿れられなかったけど、それでもすごい満足感。
そのうち、役所にも行かないといけない。
凛は夢みたいに綺麗だから、街に出たら男が押し寄せそう。
とられたくない。––––––––番の儀式、したい、な。
あの美しい胸の上に、オレの証を見ることが出来たらどれだけ幸せなんだろう。
一人になった途端凛が現れたから、あの光はオレのために来たんだと思う。
きっとオレの唯一として、凛を連れてきてくれた。
きれいで、さわがしくて、えろくて、かわいい凛。
全部やるから、全部くれ。
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