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第33話 決戦
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「このゾンビ達はおそらく全員を同時に倒すか本体を見つけないと倒せない。あたしが攻撃魔法でグループ全体を焼き払うから、それから攻撃して!」
「おう!」
「分かった!」
あたしが攻撃魔法を打つ構えを見せてコウとディックは一旦ゾンビから離れて距離を取った。
ゾンビはそれほど動きが速くないし、あたしを狙ってもいない。それをネクロマンサーは今から後悔する時だ。
あたしは魔法の詠唱を終えて放った。
「ファイアストーム!」
ゾンビの群れを炎の嵐が焼いた。
その魔法の威力はドラゴンにぶつけた魔法とは比べものにならないほど弱かったけど。でも、今のあたし達の冒険にはちょうどいいレベルの強さだった。
「ぐわああああ!」
どうやら本体にも当たったようで、ネクロマンサーが苦悶の声を上げた。
「くそっ、どいつだ!?」
「あっちの方から聞こえた気がしたが」
「とにかく攻撃して!」
「分かった、ルミナ!」
「俺が仕留めるぜ!」
コウとディックが攻撃に移る。HPを全体的に減らしたゾンビはさっきよりも早いペースで倒されていく。この分だと復活するよりも早く倒せるかも。
少し安心するあたしだったが、傍から不気味な声がした。
「小娘、勇者よりもお前の方が危険であったか」
「え!? キャア!」
あたしには何が起こったのか分からなかった。
突然、目の前を何か黒い影が走ったかと思うと、額に痛みを感じて尻もちをついてしまった。
「何、今の」
あたしは痛む自分の額を触った。手を下ろして見ると血が付いていた。でも、嫌な気分じゃない。あたしは今、確かにみんなと同じ立場で戦っているんだ。
気が付いたサカネちゃんがすぐに救援に駆けつけてくれた。
「すぐに回復いたしますわ!」
「うん、ありがとう」
前衛で戦っているコウとディックもこっちの異変に気が付いて振り返った。
「ルミナ! 大丈夫か!?」
「うん、大丈夫」
「やろう、よくも俺のルミナを!」
「フフフ、よそ見をしている場合か。今のうちに体勢を立て直させてもらうぞ」
ゾンビの向こうからネクロマンサーの声がする。さっきはすぐ傍からしたのにいつの間に移動したのだろうか。
あたしには分からなかったけど、やる事は決まっていた。
「こっちは平気だから手を止めないで! ゾンビが復活しちゃう!」
「ああ、こっちは任せておけ!」
「すぐに全部倒して本体をあぶり出してやるからな!」
二人は一生懸命に戦っている。ゾンビが完全に復活する前にまた叩いているので戦闘は振り出しには戻っていない。
だが、決着を付けるにはもう一発攻撃魔法が必要だ。
サカネちゃんの魔法で回復して立ち上がるあたしの傍で、再び不気味な声がした。
「無駄だ。お前達に私の本体を見つけることは出来ぬ。お前の攻撃魔法ももう食らわぬぞ」
「どいつが敵の本体なの!?」
あたしは探すが、あたしの傍にはサカネちゃんしかいない。彼女も分からないと言った顔をしていた。
ゾンビを見てもみんな同じようなゾンビばかりであたしには何の違いも分からなかった。
まさか見えないとでも言うのだろうか。
「大丈夫だ! こいつらの攻撃はもう通さない!」
「お前は安心してそこで待ってな!」
コウとディックはゾンビの攻撃があたしに届かないように前に出て戦ってくれる。
でも、言葉に甘えて待っているわけにはいかない。攻撃魔法は当たったのだ。もう一度魔法を詠唱しようとするあたしの傍で再び不気味な声がした。
「愚かな奴らよ。それで私に対処できるつもりでいるのか? 小娘、私はお前に興味を持ったぞ。まずはお前から殺してやろう!」
「ひっ」
あたしはまるで死神の鎌に背後から狙われているようなそんな悪感を感じて振り返る。だが、そこには何も無くて。
ただ薄暗い部屋の壁があるだけだった。
その時、サカネちゃんが動いた。
「そこっ」
彼女はあたしの足元に飛びつくと、そこから何かを掴んで持ち上げて見せた。
「何か捕まえました」
「チューチュー」
それはネズミだった。サカネちゃんの手から逃れようともがいている。ただのネズミじゃなかった。そのネズミはゾンビになっていた。
あたしにはすぐに分かった。
「サカネちゃん! そいつを離して!」
「え!?」
答えなど待たない。あたしはすぐに魔法使いの杖でそのネズミを跳ね上げた。
一瞬遅れてネズミから放たれた白骨の刃が宙を切り裂いた。後少し遅れていたらサカネちゃんの手が傷つけられていた。
あたしもあれを食らったんだ。
宙を舞ったゾンビネズミは骨の羽を広げてゾンビ軍団の中に突っ込んでいく。また紛れ込むか別のゾンビに憑依するつもりなのだ。そうはさせない。
あたしはコウとディックに注意を飛ばす。
「気を付けて! そのネズミがネクロマンサーよ!」
「え!?」
「何!?」
だが、いきなりの事で対処できない。ネズミは二人の攻撃を軽く避け、ゾンビの後ろに逃げ込んでいく。
「惜しかったな! もうお前達の攻撃は届かんぞ!」
「いえ、チェックメイトよ!」
あたしのターゲットマーカーはもうネズミを捕らえていた。攻撃範囲の外に出るかまた別の物に憑依するかしなければ外れることはない。
そして、あたしはその時間を敵に与えるつもりはない。
「ライトニング!」
すぐさま手持ちの単体魔法で一番強い攻撃を叩き込んだ。
「ぐわああああ!」
弱点の聖属性ではないけど小さいネズミには大ダメージを与えられた。周囲のゾンビの動きが止まってネクロマンサーが正体を現した。
ネズミから黒いローブを纏った骸骨のような魔術師が影のように立ち上って現れた。
「おのれ、お前達のような駆け出しのひよっこ冒険者などにこの私が……ネクロマンサーが敗れると思っているのか! ヘルファイア!」
魔術師は黒い炎を放ってくるが、敵を捉えたコウとディックは止まらなかった。受けたダメージはサカネちゃんが治してくれる。
「よくもルミナを傷つけたな! ソードスラッシュ!」
「俺の女に手を出したことを地獄で悔め! 音速剣!」
「ぐぎゃああああ!」
二人の攻撃にネクロマンサーは倒れ、辺りにいたゾンビの集団も崩れ去っていった。
空にわだかまっていた暗黒の霧が晴れ、王国に平和が戻ってきた。
それにしても俺の女ってどういう意味なんだろう。あたしは盗賊の物になったつもりはないよ。
これからもコウの冒険を導こう。あたしはそう決めていた。
「おう!」
「分かった!」
あたしが攻撃魔法を打つ構えを見せてコウとディックは一旦ゾンビから離れて距離を取った。
ゾンビはそれほど動きが速くないし、あたしを狙ってもいない。それをネクロマンサーは今から後悔する時だ。
あたしは魔法の詠唱を終えて放った。
「ファイアストーム!」
ゾンビの群れを炎の嵐が焼いた。
その魔法の威力はドラゴンにぶつけた魔法とは比べものにならないほど弱かったけど。でも、今のあたし達の冒険にはちょうどいいレベルの強さだった。
「ぐわああああ!」
どうやら本体にも当たったようで、ネクロマンサーが苦悶の声を上げた。
「くそっ、どいつだ!?」
「あっちの方から聞こえた気がしたが」
「とにかく攻撃して!」
「分かった、ルミナ!」
「俺が仕留めるぜ!」
コウとディックが攻撃に移る。HPを全体的に減らしたゾンビはさっきよりも早いペースで倒されていく。この分だと復活するよりも早く倒せるかも。
少し安心するあたしだったが、傍から不気味な声がした。
「小娘、勇者よりもお前の方が危険であったか」
「え!? キャア!」
あたしには何が起こったのか分からなかった。
突然、目の前を何か黒い影が走ったかと思うと、額に痛みを感じて尻もちをついてしまった。
「何、今の」
あたしは痛む自分の額を触った。手を下ろして見ると血が付いていた。でも、嫌な気分じゃない。あたしは今、確かにみんなと同じ立場で戦っているんだ。
気が付いたサカネちゃんがすぐに救援に駆けつけてくれた。
「すぐに回復いたしますわ!」
「うん、ありがとう」
前衛で戦っているコウとディックもこっちの異変に気が付いて振り返った。
「ルミナ! 大丈夫か!?」
「うん、大丈夫」
「やろう、よくも俺のルミナを!」
「フフフ、よそ見をしている場合か。今のうちに体勢を立て直させてもらうぞ」
ゾンビの向こうからネクロマンサーの声がする。さっきはすぐ傍からしたのにいつの間に移動したのだろうか。
あたしには分からなかったけど、やる事は決まっていた。
「こっちは平気だから手を止めないで! ゾンビが復活しちゃう!」
「ああ、こっちは任せておけ!」
「すぐに全部倒して本体をあぶり出してやるからな!」
二人は一生懸命に戦っている。ゾンビが完全に復活する前にまた叩いているので戦闘は振り出しには戻っていない。
だが、決着を付けるにはもう一発攻撃魔法が必要だ。
サカネちゃんの魔法で回復して立ち上がるあたしの傍で、再び不気味な声がした。
「無駄だ。お前達に私の本体を見つけることは出来ぬ。お前の攻撃魔法ももう食らわぬぞ」
「どいつが敵の本体なの!?」
あたしは探すが、あたしの傍にはサカネちゃんしかいない。彼女も分からないと言った顔をしていた。
ゾンビを見てもみんな同じようなゾンビばかりであたしには何の違いも分からなかった。
まさか見えないとでも言うのだろうか。
「大丈夫だ! こいつらの攻撃はもう通さない!」
「お前は安心してそこで待ってな!」
コウとディックはゾンビの攻撃があたしに届かないように前に出て戦ってくれる。
でも、言葉に甘えて待っているわけにはいかない。攻撃魔法は当たったのだ。もう一度魔法を詠唱しようとするあたしの傍で再び不気味な声がした。
「愚かな奴らよ。それで私に対処できるつもりでいるのか? 小娘、私はお前に興味を持ったぞ。まずはお前から殺してやろう!」
「ひっ」
あたしはまるで死神の鎌に背後から狙われているようなそんな悪感を感じて振り返る。だが、そこには何も無くて。
ただ薄暗い部屋の壁があるだけだった。
その時、サカネちゃんが動いた。
「そこっ」
彼女はあたしの足元に飛びつくと、そこから何かを掴んで持ち上げて見せた。
「何か捕まえました」
「チューチュー」
それはネズミだった。サカネちゃんの手から逃れようともがいている。ただのネズミじゃなかった。そのネズミはゾンビになっていた。
あたしにはすぐに分かった。
「サカネちゃん! そいつを離して!」
「え!?」
答えなど待たない。あたしはすぐに魔法使いの杖でそのネズミを跳ね上げた。
一瞬遅れてネズミから放たれた白骨の刃が宙を切り裂いた。後少し遅れていたらサカネちゃんの手が傷つけられていた。
あたしもあれを食らったんだ。
宙を舞ったゾンビネズミは骨の羽を広げてゾンビ軍団の中に突っ込んでいく。また紛れ込むか別のゾンビに憑依するつもりなのだ。そうはさせない。
あたしはコウとディックに注意を飛ばす。
「気を付けて! そのネズミがネクロマンサーよ!」
「え!?」
「何!?」
だが、いきなりの事で対処できない。ネズミは二人の攻撃を軽く避け、ゾンビの後ろに逃げ込んでいく。
「惜しかったな! もうお前達の攻撃は届かんぞ!」
「いえ、チェックメイトよ!」
あたしのターゲットマーカーはもうネズミを捕らえていた。攻撃範囲の外に出るかまた別の物に憑依するかしなければ外れることはない。
そして、あたしはその時間を敵に与えるつもりはない。
「ライトニング!」
すぐさま手持ちの単体魔法で一番強い攻撃を叩き込んだ。
「ぐわああああ!」
弱点の聖属性ではないけど小さいネズミには大ダメージを与えられた。周囲のゾンビの動きが止まってネクロマンサーが正体を現した。
ネズミから黒いローブを纏った骸骨のような魔術師が影のように立ち上って現れた。
「おのれ、お前達のような駆け出しのひよっこ冒険者などにこの私が……ネクロマンサーが敗れると思っているのか! ヘルファイア!」
魔術師は黒い炎を放ってくるが、敵を捉えたコウとディックは止まらなかった。受けたダメージはサカネちゃんが治してくれる。
「よくもルミナを傷つけたな! ソードスラッシュ!」
「俺の女に手を出したことを地獄で悔め! 音速剣!」
「ぐぎゃああああ!」
二人の攻撃にネクロマンサーは倒れ、辺りにいたゾンビの集団も崩れ去っていった。
空にわだかまっていた暗黒の霧が晴れ、王国に平和が戻ってきた。
それにしても俺の女ってどういう意味なんだろう。あたしは盗賊の物になったつもりはないよ。
これからもコウの冒険を導こう。あたしはそう決めていた。
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