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干天の慈雨
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いつまで探しただろう。夜、日付が変わった後も、何も飲まず食わずで歩き回った。人通りの多いところで何度もいろんな人とすれ違った。異常な目を向けられた。路地に入って何度も右に曲がって左に曲がって、いつもの商店街を通って、異常なまでに、町中を歩き続けた。
身体の疲労は感じなかった。それ以上に冷静さを完全に欠いていた。もう正常な判断ができなくなっていたのだろう。意識が戻った時には見たこともない街にいた。タクシーを使って家に戻ることにした。結構な料金がかかったので相当遠いところまで歩いていたのだろう。家に着くころには朝になっていた。
体が動かないので会社は休むことにした。この状態で行ったら余計な心配をかけてしまう。それ以上によけいな詮索をされるのが嫌だ。人の悩み事には首を突っ込むが自分の悩みは全く人に頼らない、僕が頼ってはいけないと思っているから。
午前中、タクシーで家に帰ってから、体が動くまで寝ていた。身体的に疲労があっては何もできない、その上案れだけ取り乱した状態で歩き回ったところで見つけられる可能性はないに等しい。十一時頃まで全く動かずに寝ていた。
目が覚めた時、激しい頭痛がした、不安からくる精神的なものでも二日酔いによるものでもない、もっと違う痛みが走った。頭の中を鈍器で何度も打ち付けられたように痛みが走る。頭を抱え布団にうずくまり動けずにいた。
もう少しだけ持ってくれ、僕の体、せめて、紫苑に幸せになってもらうまでは、倒れてはいけない。深く息を吸う。
痛みが落ち着いてから昼食に近い朝食を食べる、外は暗く、今にも雨が降り出しそうな曇天だ。雨に打たれてはまずいので早めに食器を片付けて、最低限の荷物と傘を二つ持って外に出た。焦らず急ぐ。
紫苑がどこにいるか、検討は全くついていない、しかし近くにいると思っている。紫苑の足で遠くまで行くことはできない。それに、紫苑はここから遠いところに行かなそうだとそう思っている。そしてここから出たことで疲弊して倒れ込んだり座り込んだりしているかもしてない。確信はない、だけどそう感じている。勘なんてあてにはならないが。
歩き出す。まだ寒い時期なうえに太陽も出ていないからいつもよりも冷える。だが雨雲のおかげか湿度が高く鼻を刺すような冷気ではなかった。空を仰ぎ、曇天の空を眺める。そのまま歩い続けて前方不注意で十字路で止まらず進みそうになった。はっとして我に返った。その瞬間血の気が引くような気がした。遠くの別の世界に旅立っていた魂が急に元の世界に戻させてにまったような感覚。あたり苗のように誰かが死んでしまう残酷な世界に戻されてしまった感覚。
近くの公園のあたりまで来た。今日は天気が良くないから、あまり子供たちがいない。雨に群れてもいいやという腕白な子供たちが数人で集まっているだけだ。僕の娘は母に似てきれい好きだったから雨が降りそうなときは外には出なかった、もともとあまり外には出ない子だった、雰囲気は紫苑そっくりだった。
此処にはいないようなので再び歩きはじめる。子供たちの遊び声だけが響く。
近くの川に来た、大きな川でそれを挟むように河川敷があり土手で囲まれている。この辺りはあまり来たことがない。来るような目的もないから仕方ないか。河川敷を使うようなことはなかったしこの川は雨が降ると増水しやすくて危ないからと普段から普通の人もここに来ることはあまりない。河川敷で遊ぶということもあるそうだがこの河川敷は使われない、物寂しい空気が漂っている。橋の下の陰にいないか、確認のために土手を降りる。芝のにおいが風と共には何来る。青々とした草のにおいだ。芝生のところまできてあたりを見回す。特に人気はない。少し足が痛くなったのでその場に軽く腰かけた。
今の時間は何時だろうか。曇天で太陽が隠れてしまっているので時間の感覚がなくなている。小さめの鞄からスマートフォンを取り出し、時間を確認する。慌てていたから腕時計はしていなかった。
もう夕方で晴れていても十分暗い時刻になっていた。そろそろ見つけないといけないと焦燥感にかられた。深呼吸をして立ち上がり、伸びをする。そしてまた歩き出す。ここに来るまでにも色々なところを見てきたがいる気配はなかった。とすると可能性があるのは今から向かうところだけだ。
早歩きでその場所に向かう。自然と足の疲れが取れる気がした。少しだけ、雨が降り出した。
雨は降り始めたが僕は傘をささなかった。なぜか、差好きになれなかった。手に傘を日本持っているにもかかわらず傘を刺さない奇怪な行動は衝撃的だったのか、通る若い学生たちがこちらを指差して何かを話しているのが目に入った。しかしそんかことはどうだってよかった。
パラパラと落ちるその雨は冷たかった。そして優しい感じがした。肌に触れるたびに冷たいという感触が伝わるのと同時になぜか心が癒されて行った。慈雨とても言うのだろうか。
今日だけでこの街の多くを巡った。それでも紫苑は見つからなかった。紫苑がいる可能性の残っている最後の場所に向かう。もしもそこに紫苑がいなかったときのことは考えていない。きっとそこにいると信じている。
今日一日ずっと歩いているから足がふらついてきた。雨で冷えて爪先の感覚がなくなってきている。感覚がなくなって、寒くて、ぐらついて、妙に浮遊感がした。その浮遊感が心地よかった。地に足がついて歩いていないようなそんな感じでもう疲れも感じなくなっていた。こういうのを無我の境地というのだろうか。
多少は運動している人なら1日歩いたってどうと言うことはないだろうが僕は普通に毎日パソコンを打ってはたらいているだけの男だから運動はできない。これは明日筋肉痛であまり歩けなくなるやつだ。明日も休んでしまおうか。いや、それはやめておこう。二連続で休んでしまっては良くない。
河川敷からまた歩き、今度は駅近くの商店街にきた。最後に残った可能性というのがこの商店街だ。ここは紫苑と出会ったところだから感覚的にきっとここにいると思った。
あたりはもう真っ暗で、チェーン店のスーパーやコンビニ以外の商店もまばらにやっているだけで人の毛も少なかった。いるのは仕事帰りのサラリーマンや学校帰りの学生くらいだ。もう買い物をする時間ではない。商店街で店を閉めた建物の脇の方をくまなく探す。
とある商店の建物の脇に人影を感じた。目に見えたわけではないがそう感じた。そこに歩みを寄せる。
僕の予想は当たった。半分。あてにならないと思っていた感は以外にも当てになるようだ。
当たったのは紫苑がここにいるということ、家からすぐに場所にいたということ。そして予想に反していたのは紫音の状態だ。あのときのような絶望に光を蝕まれたような目ではなく確かに生きている生気のある目と表情だった。
「何をしにきたんですか、昴さん。私を放っておいてください。」
「それができないからこうして朝からずっと歩き回ってたんだよ。帰ろう。うちへ。」
「私は戻りたくありません。私があそこにいたら、昴さんに...」
「迷惑がかかる、またそう思ってたのか。僕はそうとは全く思ってないし、むしろ紫苑にはいて欲しいんだ。日本には、八百万の神がいるという。」
「急にどうしたんですか。」
「君も、その八百万といる中の一人。八百万もいたら暇な神もいれば不幸な神も居る。」
そう口にして、一拍いてから紫音に告げた。もう、隠すのはやめた。
「僕はね、その八百万の中の暇な方なんだよ。」
あたりは、乾いた心を慈しむように降る雨音だけが響いた。
身体の疲労は感じなかった。それ以上に冷静さを完全に欠いていた。もう正常な判断ができなくなっていたのだろう。意識が戻った時には見たこともない街にいた。タクシーを使って家に戻ることにした。結構な料金がかかったので相当遠いところまで歩いていたのだろう。家に着くころには朝になっていた。
体が動かないので会社は休むことにした。この状態で行ったら余計な心配をかけてしまう。それ以上によけいな詮索をされるのが嫌だ。人の悩み事には首を突っ込むが自分の悩みは全く人に頼らない、僕が頼ってはいけないと思っているから。
午前中、タクシーで家に帰ってから、体が動くまで寝ていた。身体的に疲労があっては何もできない、その上案れだけ取り乱した状態で歩き回ったところで見つけられる可能性はないに等しい。十一時頃まで全く動かずに寝ていた。
目が覚めた時、激しい頭痛がした、不安からくる精神的なものでも二日酔いによるものでもない、もっと違う痛みが走った。頭の中を鈍器で何度も打ち付けられたように痛みが走る。頭を抱え布団にうずくまり動けずにいた。
もう少しだけ持ってくれ、僕の体、せめて、紫苑に幸せになってもらうまでは、倒れてはいけない。深く息を吸う。
痛みが落ち着いてから昼食に近い朝食を食べる、外は暗く、今にも雨が降り出しそうな曇天だ。雨に打たれてはまずいので早めに食器を片付けて、最低限の荷物と傘を二つ持って外に出た。焦らず急ぐ。
紫苑がどこにいるか、検討は全くついていない、しかし近くにいると思っている。紫苑の足で遠くまで行くことはできない。それに、紫苑はここから遠いところに行かなそうだとそう思っている。そしてここから出たことで疲弊して倒れ込んだり座り込んだりしているかもしてない。確信はない、だけどそう感じている。勘なんてあてにはならないが。
歩き出す。まだ寒い時期なうえに太陽も出ていないからいつもよりも冷える。だが雨雲のおかげか湿度が高く鼻を刺すような冷気ではなかった。空を仰ぎ、曇天の空を眺める。そのまま歩い続けて前方不注意で十字路で止まらず進みそうになった。はっとして我に返った。その瞬間血の気が引くような気がした。遠くの別の世界に旅立っていた魂が急に元の世界に戻させてにまったような感覚。あたり苗のように誰かが死んでしまう残酷な世界に戻されてしまった感覚。
近くの公園のあたりまで来た。今日は天気が良くないから、あまり子供たちがいない。雨に群れてもいいやという腕白な子供たちが数人で集まっているだけだ。僕の娘は母に似てきれい好きだったから雨が降りそうなときは外には出なかった、もともとあまり外には出ない子だった、雰囲気は紫苑そっくりだった。
此処にはいないようなので再び歩きはじめる。子供たちの遊び声だけが響く。
近くの川に来た、大きな川でそれを挟むように河川敷があり土手で囲まれている。この辺りはあまり来たことがない。来るような目的もないから仕方ないか。河川敷を使うようなことはなかったしこの川は雨が降ると増水しやすくて危ないからと普段から普通の人もここに来ることはあまりない。河川敷で遊ぶということもあるそうだがこの河川敷は使われない、物寂しい空気が漂っている。橋の下の陰にいないか、確認のために土手を降りる。芝のにおいが風と共には何来る。青々とした草のにおいだ。芝生のところまできてあたりを見回す。特に人気はない。少し足が痛くなったのでその場に軽く腰かけた。
今の時間は何時だろうか。曇天で太陽が隠れてしまっているので時間の感覚がなくなている。小さめの鞄からスマートフォンを取り出し、時間を確認する。慌てていたから腕時計はしていなかった。
もう夕方で晴れていても十分暗い時刻になっていた。そろそろ見つけないといけないと焦燥感にかられた。深呼吸をして立ち上がり、伸びをする。そしてまた歩き出す。ここに来るまでにも色々なところを見てきたがいる気配はなかった。とすると可能性があるのは今から向かうところだけだ。
早歩きでその場所に向かう。自然と足の疲れが取れる気がした。少しだけ、雨が降り出した。
雨は降り始めたが僕は傘をささなかった。なぜか、差好きになれなかった。手に傘を日本持っているにもかかわらず傘を刺さない奇怪な行動は衝撃的だったのか、通る若い学生たちがこちらを指差して何かを話しているのが目に入った。しかしそんかことはどうだってよかった。
パラパラと落ちるその雨は冷たかった。そして優しい感じがした。肌に触れるたびに冷たいという感触が伝わるのと同時になぜか心が癒されて行った。慈雨とても言うのだろうか。
今日だけでこの街の多くを巡った。それでも紫苑は見つからなかった。紫苑がいる可能性の残っている最後の場所に向かう。もしもそこに紫苑がいなかったときのことは考えていない。きっとそこにいると信じている。
今日一日ずっと歩いているから足がふらついてきた。雨で冷えて爪先の感覚がなくなってきている。感覚がなくなって、寒くて、ぐらついて、妙に浮遊感がした。その浮遊感が心地よかった。地に足がついて歩いていないようなそんな感じでもう疲れも感じなくなっていた。こういうのを無我の境地というのだろうか。
多少は運動している人なら1日歩いたってどうと言うことはないだろうが僕は普通に毎日パソコンを打ってはたらいているだけの男だから運動はできない。これは明日筋肉痛であまり歩けなくなるやつだ。明日も休んでしまおうか。いや、それはやめておこう。二連続で休んでしまっては良くない。
河川敷からまた歩き、今度は駅近くの商店街にきた。最後に残った可能性というのがこの商店街だ。ここは紫苑と出会ったところだから感覚的にきっとここにいると思った。
あたりはもう真っ暗で、チェーン店のスーパーやコンビニ以外の商店もまばらにやっているだけで人の毛も少なかった。いるのは仕事帰りのサラリーマンや学校帰りの学生くらいだ。もう買い物をする時間ではない。商店街で店を閉めた建物の脇の方をくまなく探す。
とある商店の建物の脇に人影を感じた。目に見えたわけではないがそう感じた。そこに歩みを寄せる。
僕の予想は当たった。半分。あてにならないと思っていた感は以外にも当てになるようだ。
当たったのは紫苑がここにいるということ、家からすぐに場所にいたということ。そして予想に反していたのは紫音の状態だ。あのときのような絶望に光を蝕まれたような目ではなく確かに生きている生気のある目と表情だった。
「何をしにきたんですか、昴さん。私を放っておいてください。」
「それができないからこうして朝からずっと歩き回ってたんだよ。帰ろう。うちへ。」
「私は戻りたくありません。私があそこにいたら、昴さんに...」
「迷惑がかかる、またそう思ってたのか。僕はそうとは全く思ってないし、むしろ紫苑にはいて欲しいんだ。日本には、八百万の神がいるという。」
「急にどうしたんですか。」
「君も、その八百万といる中の一人。八百万もいたら暇な神もいれば不幸な神も居る。」
そう口にして、一拍いてから紫音に告げた。もう、隠すのはやめた。
「僕はね、その八百万の中の暇な方なんだよ。」
あたりは、乾いた心を慈しむように降る雨音だけが響いた。
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