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あれから〜数カ月経って〜

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日が過ぎて、夏休み前のクラスの中では、普通に女子の輪に溶け込んでいる唯の姿があった。
女子同士の話は楽しくて、恋愛話に花を咲かせているそうだ。

白川は、あの事件がきっかけで、出席停止になりそうだったところを、俺たちが止めて、普通に出席している。
だけど、部活は辞めたらしい。
なんでも、勉強に集中して国立大学を目指すらしい。そう言っていたのを聞いた。

という俺は、、、。
「優くん!!ご飯食べよ。」
「おう。」
クラスには馴染めないし、話をすることもないまま、時間は過ぎて、唯と会話をするために学校に行ってるみたいな生活をしている。
勉強は嫌いだし、だからって運動も好きじゃないから、本を読むばかり。
まぁ、そんな青春でもいいかと思いながら、日々を過ごしている。

「優くんは、将来どうするの?」
唯が突然聞いてきた。
「何も考えてない。唯は?」
「私はね、優くんと同じ大学に行って、勉強して、就職して、結婚して、子供と一緒に楽しく暮らしたい。」
「すごい、具体的。てか、同じ大学って、大学のレベル、俺と唯じゃ違いが出るだろ。」
「私がスパルタで教えるから大丈夫。」
スパルタで教えられるのかよ、、、。
と思いながらだが、
「とてつもない夢だけど、叶えられるといいな。」
「まずは勉強だね!!」
「嫌だ。勉強したくない。」
「ダメー。教えながら、意地でもさせるし。」

先が思いやられるなぁとか、尻に敷かれるタイプなのか。
「ま、本当の唯が知れるチャンスなのかもなぁ。」
「ん、何か言った?」
「何も。」
「気になるー。」

これから、どんな学校生活が待っているのやら。
少しの不安と大きな期待を持って、一日一日を大切に過ごしていった。
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