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ニーナ以外にも夢みがちな方はいらっしゃるのですね。
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ビアンカと別れ1人で会場へ戻る。ここからは馬術の準決勝、決勝とつづき、それが終わった後に剣術の準決勝、決勝となる。
「ルネは何に出るんだい?」
「馬術と剣術ですね。まずは馬術の会場に向かいます。」
みんなと別れて1人で歩いていたはずなのに、後ろから声をかけられて思わず振り向いた。どうやらデューク先輩が一緒に来ていたらしい。
「デューク先輩。こちらに来てよろしかったんですか?」先ほどもレナード先輩と一緒にいたし行動を共にしていることが多いのかと思っていた。
「あぁ、いいんだ。レナードはビアンカと2人で話したいだろうと思ったからね。気を遣ったんだよ。」
確かにレナード先輩を見る感じ、ビアンカのことが好きすぎて仕方がないという感じだった。
「確かに自分から誘ったりとかできなそうですもんね。」
奥手すぎてなかなか前に進まなそうな感じだったし、デューク先輩が上手く立ち回っているんだろう。
「それにルネの戦い方を見てみたくてね。男子の中で準決勝まで進むなんてすごいじゃないか。」
私は小声でデューク様に伝える。
「それは偏見ですよ。戦い方次第では小柄な方が戦いやすい場面もありますし。馬はもしかしたら逆に軽い女性の方がうまく操れるかもしれません。少なくとも女性だから負けたとは言わせません。」
私は意外にも負けず嫌いだ。男兄弟しかいなかったせいもあるかもしれない。だからこそ女だから負けたとは言わせたくないのだ。それに、「お兄様たちは運動祭の剣術の部で優勝しているんです。僕もお兄様たちの様に頑張ります。」
それにノヴァ一族である以上、無様な試合は見せたくない。
「ルネはすごいな…。ルネの勇姿最後まで見せてもらうよ。」私の隣を歩きながら、頭を撫でてくる。なんだかお兄様に撫でられているみたいで少し心地よかった。
少しお兄様と雰囲気が似ていることもあるかもしれないけど…
「デューク先輩は兄上達に少し似ていてなんだか落ち着きます。頑張ってきますね!」話しながら歩いているとあっという間に競技場へ着いた。デューク先輩と別れて、デューク先輩は観客席に、私は馬小屋に向かった。
「アイビー。待たせたね!少し休めたかい?午後の部もよろしく頼むよ。」アイビーを撫でながら、アイビーの調子を確認していく。特に問題がなさそうで安心した。
アイビーを馬小屋から連れて場内へ向かう。午後の障害物は高さが少し午前中より高くなるのと、高さの順番が入れ替わるそうだ。高くなると言っても、初めの高さより5~10cmくらい上がるだけらしいけど、少し高くなるだけで難易度が格段に上がる。
「アイビー、今日もアイビーと走れるのが楽しいよ。次の週末は少し遠乗りでも出かけよう。」
最近あまり遠乗りできていなかったので次の週末は2人で遠乗りしがてらピクニックしたい。辺境伯領迄は距離がかなりあるので、王都周辺になってしまうのが少し寂しいけれど、行ったことのないところで良さそうなところを2人で探すのもありかもしれない。
色々次の休みについて考えているとあっという間に自分の番になった。
『これより、馬術準決勝。ルネ・アズーロによる馬術競技スタートします。』私はアイビーに乗り込み競技場の中をゆっくり進んでいく。アイビーを少し撫でて落ち着かせてから手を上げてスタートする。
8本目まではそこまで高いバーもなく難なくクリアできた。今回は9本目と10本目が1番高いバーみたいだ。少し気持ちを落ち着かせてから9本目を跳ぶ。少しバーに当たってしまったものの落とさず跳び切ることができた。10本目はその勢いのまま綺麗に跳べた。11本目から少しずつバーが低くなっていたので、特に引っ掛けることなくクリアすることができた。
『只今の得点、40.5。40.5。対するイワン・モローの得点40.9。40.9。よって、決勝進出はルネ・アズーロです。』
ギリギリで勝てた。あぶなかったぁ。モロー君はどうやら2箇所バーに当たってしまった様だった。モロー君と固い握手を交わして会場を後にする。
遠くからお祖父様の声が、また聞こえてくる。「ルネ!よくやった。さすが我が孫じゃぁ!!!」お祖父様がいつも通りで逆に緊張がほぐれた気がする。
15分ほど休憩をすると、あっという間に決勝の時間になった。
この15分間はアイビーをブラシで溶かしながらゆっくりと過ごした。
「アイビー、今日ラストの競技だよ。よろしくね。」
アイビーに乗ってまた競技場へ向かった。
『これより馬術決勝。ルネ・アズーロとアントン・ムーランの競技を開始します。ルネ・アズーロよりスタートです。』
やはり決勝ということもあって観客がたくさんきていた。よく見るとビアンカとレナード先輩の姿が見える。勿論お祖父様達はわかりやすい。「アイビー、思いっきり楽しもう。」手を上げてスタートしていく。すこし準決勝の時よりスピードを出しながら進めることができて9本目まではタイムも縮めることができた。問題はここからだ。このままの勢いで跳び越えることができれば良いけど、少し助走が足りなかったかもしれない。しかしアイビーはそんなことに臆することなく綺麗に跳び越えてくれた。次の10本目もバーに当たることなく跳べた。11本目からも問題なく終えることができたので、ノーミスでクリアすることができたと思う。
「アイビー、ありがとう。楽しかったよ。」アイビーを軽く撫でながら感謝を伝えた。
『続きまして、アントン・ムーランのスタートです。』
ムーランくんが競技を開始する。ムーラン君はなんだか衣装にこだわりがあるのかすごい王子様みたいな格好をしていた。やたら髪の毛もキラキラしていて何故か薔薇を胸元に刺している。馬も白い馬に乗っていて見るからにニーナが好きそうな人だ。
ぼーっとそんなことを思いながら待っていると会場から「私の王子様見つけたわ!!おうじさまああ!がんばって!!私を迎えにきてぇぇぇ。」という声が聞こえた。思わず私は吹き出してしまった。ムーラン君も満更じゃないのか、「待っていてくれ。私のプリンセス。」とか言っている。2人のやりとりを見て会場のほとんどの人が
「何を見せられているんだろう」と思ったに違いない。クラスが違くてよかったと思いながらムーラン君が終わるのを待った。
『本日、全ての馬術競技が終了いたしました。ルネ・アズーロ38.5。38.5。対してアントン・ムーラン40.3。40.3。よって優勝はルネ・アズーロです。』
なんだか最後の試合は腑に落ちない終わり方だった。ムーラン君とニーナの変な物語が始まったために増点されたのだ。競技自体は綺麗に進んで終わったのに…
まぁ、ムーラン君はなんだか幸せそうだからよしとしよう。
表彰は最後に行われるのでこの会場を後にして、剣術会場に向かった。
「ルネは何に出るんだい?」
「馬術と剣術ですね。まずは馬術の会場に向かいます。」
みんなと別れて1人で歩いていたはずなのに、後ろから声をかけられて思わず振り向いた。どうやらデューク先輩が一緒に来ていたらしい。
「デューク先輩。こちらに来てよろしかったんですか?」先ほどもレナード先輩と一緒にいたし行動を共にしていることが多いのかと思っていた。
「あぁ、いいんだ。レナードはビアンカと2人で話したいだろうと思ったからね。気を遣ったんだよ。」
確かにレナード先輩を見る感じ、ビアンカのことが好きすぎて仕方がないという感じだった。
「確かに自分から誘ったりとかできなそうですもんね。」
奥手すぎてなかなか前に進まなそうな感じだったし、デューク先輩が上手く立ち回っているんだろう。
「それにルネの戦い方を見てみたくてね。男子の中で準決勝まで進むなんてすごいじゃないか。」
私は小声でデューク様に伝える。
「それは偏見ですよ。戦い方次第では小柄な方が戦いやすい場面もありますし。馬はもしかしたら逆に軽い女性の方がうまく操れるかもしれません。少なくとも女性だから負けたとは言わせません。」
私は意外にも負けず嫌いだ。男兄弟しかいなかったせいもあるかもしれない。だからこそ女だから負けたとは言わせたくないのだ。それに、「お兄様たちは運動祭の剣術の部で優勝しているんです。僕もお兄様たちの様に頑張ります。」
それにノヴァ一族である以上、無様な試合は見せたくない。
「ルネはすごいな…。ルネの勇姿最後まで見せてもらうよ。」私の隣を歩きながら、頭を撫でてくる。なんだかお兄様に撫でられているみたいで少し心地よかった。
少しお兄様と雰囲気が似ていることもあるかもしれないけど…
「デューク先輩は兄上達に少し似ていてなんだか落ち着きます。頑張ってきますね!」話しながら歩いているとあっという間に競技場へ着いた。デューク先輩と別れて、デューク先輩は観客席に、私は馬小屋に向かった。
「アイビー。待たせたね!少し休めたかい?午後の部もよろしく頼むよ。」アイビーを撫でながら、アイビーの調子を確認していく。特に問題がなさそうで安心した。
アイビーを馬小屋から連れて場内へ向かう。午後の障害物は高さが少し午前中より高くなるのと、高さの順番が入れ替わるそうだ。高くなると言っても、初めの高さより5~10cmくらい上がるだけらしいけど、少し高くなるだけで難易度が格段に上がる。
「アイビー、今日もアイビーと走れるのが楽しいよ。次の週末は少し遠乗りでも出かけよう。」
最近あまり遠乗りできていなかったので次の週末は2人で遠乗りしがてらピクニックしたい。辺境伯領迄は距離がかなりあるので、王都周辺になってしまうのが少し寂しいけれど、行ったことのないところで良さそうなところを2人で探すのもありかもしれない。
色々次の休みについて考えているとあっという間に自分の番になった。
『これより、馬術準決勝。ルネ・アズーロによる馬術競技スタートします。』私はアイビーに乗り込み競技場の中をゆっくり進んでいく。アイビーを少し撫でて落ち着かせてから手を上げてスタートする。
8本目まではそこまで高いバーもなく難なくクリアできた。今回は9本目と10本目が1番高いバーみたいだ。少し気持ちを落ち着かせてから9本目を跳ぶ。少しバーに当たってしまったものの落とさず跳び切ることができた。10本目はその勢いのまま綺麗に跳べた。11本目から少しずつバーが低くなっていたので、特に引っ掛けることなくクリアすることができた。
『只今の得点、40.5。40.5。対するイワン・モローの得点40.9。40.9。よって、決勝進出はルネ・アズーロです。』
ギリギリで勝てた。あぶなかったぁ。モロー君はどうやら2箇所バーに当たってしまった様だった。モロー君と固い握手を交わして会場を後にする。
遠くからお祖父様の声が、また聞こえてくる。「ルネ!よくやった。さすが我が孫じゃぁ!!!」お祖父様がいつも通りで逆に緊張がほぐれた気がする。
15分ほど休憩をすると、あっという間に決勝の時間になった。
この15分間はアイビーをブラシで溶かしながらゆっくりと過ごした。
「アイビー、今日ラストの競技だよ。よろしくね。」
アイビーに乗ってまた競技場へ向かった。
『これより馬術決勝。ルネ・アズーロとアントン・ムーランの競技を開始します。ルネ・アズーロよりスタートです。』
やはり決勝ということもあって観客がたくさんきていた。よく見るとビアンカとレナード先輩の姿が見える。勿論お祖父様達はわかりやすい。「アイビー、思いっきり楽しもう。」手を上げてスタートしていく。すこし準決勝の時よりスピードを出しながら進めることができて9本目まではタイムも縮めることができた。問題はここからだ。このままの勢いで跳び越えることができれば良いけど、少し助走が足りなかったかもしれない。しかしアイビーはそんなことに臆することなく綺麗に跳び越えてくれた。次の10本目もバーに当たることなく跳べた。11本目からも問題なく終えることができたので、ノーミスでクリアすることができたと思う。
「アイビー、ありがとう。楽しかったよ。」アイビーを軽く撫でながら感謝を伝えた。
『続きまして、アントン・ムーランのスタートです。』
ムーランくんが競技を開始する。ムーラン君はなんだか衣装にこだわりがあるのかすごい王子様みたいな格好をしていた。やたら髪の毛もキラキラしていて何故か薔薇を胸元に刺している。馬も白い馬に乗っていて見るからにニーナが好きそうな人だ。
ぼーっとそんなことを思いながら待っていると会場から「私の王子様見つけたわ!!おうじさまああ!がんばって!!私を迎えにきてぇぇぇ。」という声が聞こえた。思わず私は吹き出してしまった。ムーラン君も満更じゃないのか、「待っていてくれ。私のプリンセス。」とか言っている。2人のやりとりを見て会場のほとんどの人が
「何を見せられているんだろう」と思ったに違いない。クラスが違くてよかったと思いながらムーラン君が終わるのを待った。
『本日、全ての馬術競技が終了いたしました。ルネ・アズーロ38.5。38.5。対してアントン・ムーラン40.3。40.3。よって優勝はルネ・アズーロです。』
なんだか最後の試合は腑に落ちない終わり方だった。ムーラン君とニーナの変な物語が始まったために増点されたのだ。競技自体は綺麗に進んで終わったのに…
まぁ、ムーラン君はなんだか幸せそうだからよしとしよう。
表彰は最後に行われるのでこの会場を後にして、剣術会場に向かった。
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