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チョコレートを食べたつもりが……
追放。
ザッ――
周りを囲むように集まっていた貴族たちが、まるで示し合わせたかのように避ける。
そして一本の道ができると、その奥から煌めく男が、騎士を連れて近づいてきた。
(まぶしぃ~……あれは目に毒ね……)
エヴァンジェリンは眼鏡をかけると、ゆっくり人込みの中に紛れ込む。
先ほどよりも酔いが醒めてきたのか、据わっていたはずの目もぱちりと開いている。
(……って、私なんでこんなところにいるのかしら。)
ズキズキする頭を押さえながら、人混みから離れると、近くに置いてあった水をごくごくと飲み込んだ。
「ぷはぁ~~~ッッ!頭にしみるわぁぁ~」
こぼれた水を手の甲で乱暴に拭った。
(……ん?なんだか喉の奥が熱い……)
***
「王族とあろうものが、このようなところで何をしている。」
「アルベルト兄上。」
ユリウスはアルベルトの顔を見るとゆっくりと後ずさる。
(なんでこんなところにいるんだ……タイミングよすぎだろ……)
それとは逆に、ヴァルターはアルベルトに近付いていく。
「良いところに来てくださいました。」
「ヴァルターは今日も元気そうだな。それで……何があったんだ?」
アルベルトはヴァルターの頭を撫でるとユリウスの方へと向き直る。
その目は、兄弟に向けるものではなかった。
まるで敵を見つけたかのような鋭い視線に、その場の空気が一瞬止まる。
「ユリウス兄上が、僕のかわいい婚約者を奪おうとしたんです。」
ヴァルターはイザベラを抱き寄せながら、目を潤ませてアルベルトを見上げた。
「い、いや、それは……」
ユリウスが弁明しようと口を開くと同時に、アルベルトの目がユリウスの顔を捕らえた。
「黙れ。」
「……ッ」
たった一言――
アルベルトが発したその一言だけで、ユリウスは、場の空気がさらに凍るのを感じた。
「し、しかし……」
「黙れと言ったのが聞こえなかったのか?」
その瞬間――
ドガッ
鈍い衝撃音とともに、骨が軋む嫌な感触が走った。
「ウッ……」
殴られた衝撃で、身体が壁にぶつかる。
しかし、アルベルトにとって関係ないのか、そのまま胸倉をつかむとユリウスをゆっくり持ち上げた。
「お前の話など聞くわけないだろう。所詮、コソ泥女の息子なだけあるな。」
「……わ、私は別に何もしていません。」
(くそっ……俺が何もできないことに……好き勝手しやがって……)
ユリウスは爪が食い込むほど拳を握りしめながら、胸の奥から込み上げる感情を必死に押しとどめる。
「いまさら何を言っても遅い。」
今度は持ち上げた身体を、勢いよく壁に向かって打ち付けた。
ドンッ
「……ッ」
あまりの音の大きさに、今までこちらに気づいていなかった人たちも一斉に振り返った。
刹那、場内がシーンと静まり返る。
「ハハハ。皆がこちらを見ているぞ。これなら丁度良い。」
(このタイミングを狙っていたか……)
「ユリウスよ。お前はあろう事か、自分の弟であるヴァルターの婚約者、イザベラ・ルデ・ノルトレート第二王女殿下に手を出そうとした。」
アルベルトの言葉を聞き、場内が一斉に騒ぎ出した。
「えっ!?あのユリウス王子が?」
「硬派で民に優しいと有名なユリウス王子がそんなことするかしら……」
「そうよね……むしろ逆じゃない?」
周囲から聞こえてくる言葉に、アルベルトは苛立ちを隠せない様子で歯をギリギリと噛みしばり、眉間に皺を寄せた。
次の瞬間――
何か思いついたのか、眉間の皺は消え、片方の口角を吊り上げて、耳元で一言。
「ククク。いいことを思いついたぞ。」
誰にも聞こえないような小さい声で呟いた。
それから、立ち上がると羽織っていたプリンスコートを翻しながら、視線の集まる方へと身体を返した。
「皆の者よく聞け。ユリウス・アッシュ・セレニアは重罪を犯した。よって、王族の地位を剥奪し、王都から追放することとする。」
あまりの傍若無人な態度に、思わずその場にいた誰も息を呑んだ。
沈黙が重くのしかかり、思わず口を開く。
「ちょ、ちょっと待ってください。」
この場の空気を変えようと、傍観に徹していた一人の貴族が声を上げる。
「国王陛下がいないところで、このような裁きを下すべきではありません。それは王太子としてではなく、この国の王族として越えてはならない一線です。」
アルベルトの視線が、ゆっくりと声を上げた貴族を捉える。
「……どうやら、お前も追放されたいらしいな。」
「ち、違います……。ただ国王陛下のいないところで勝手に話を進めるのはいかがなものかと……」
その一言で、場内の空気が完全に凍りついた。
「お前にそのようなこと言われる筋合いはない。父上がいない今、私が王だ。取り押さえろ。」
アルベルトは後ろに立っていた騎士に、進言した貴族を捕らえるよう指示を出す。
「待ってください。兄上。」
アルベルトの視線が、ゆっくりとユリウスを捉える。
「なんだ……まだ自分が王子だと思っているのか。」
「いえ。ただあなたの弟として、最後に一つ願いを聞き入れてはいただけないでしょうか。」
「……お前を弟だと思ったことは一度もないが、跪くなら話ぐらいは聞いてやろう。」
ユリウスが跪くと、それで気分を良くしたのか、アルベルトは愉悦の笑みを浮かべる。
「ありがとうございます。私はこの場を去りますので、どうかローゼンハルト伯爵には寛大な処置をお願い申し上げます。」
ユリウスが頭を下げると、アルベルトは手を軽く上げて、ローゼンハルト伯爵を取り押さえていた騎士たちに指示を出す。
「ふむ。お前がどうしてもというならいいだろう。ただし、今後王都の地を踏むことは許さん。」
「ご温情痛み入ります。では……私はこれで……」
ユリウスがヨロヨロと立ち上がり、痛めた部分を手で押さえながら扉の方へ向かって歩き始めた。
その瞬間――
ふわりと、酒の香りをまとった女が視界に割り込んだ。
「待ちなさい。」
パシッ
ユリウスの腕を掴んだ。
「君は……先ほどの……」
「先ほど?記憶ないけど……」
女は首を傾げると、眼鏡を外して据わった目つきのまま話を続ける。
「貴方、本当にこのままでいいの!?」
「えっと……」
(この子は俺のことをわかってるのか……?)
ユリウスはあまりの勢いに、思わず後ずさりした。
「えっと……じゃないわよ!私、こういう偉そうな男、嫌いなのよね!」
ユリウスの後ろで、腕を組んで勝ち誇った笑みを浮かべているアルベルトとヴァルターを指差した。
「でもそれ以上に嫌いなのは貴方のようにいい子ぶってるだけの男よ。」
女はユリウスに近づくと、そのまま手を差し伸べてニヤリと笑った。
「あっ!いいこと思いついた。貴方、うちに来なさい。万年人手不足だから、とても助かるわ!」
(この子は……一体、誰なんだ?)
突如現れた女を不思議そうに見つめていると、胸のあたりがポカポカと温かくなるような感覚に陥った。
(……何だろう。この子についていきたくなるな)
ユリウスは無意識のうちに差し出された手を掴む。
「掴んだわね!これで貴方は私のものよ!これからたくさん働いてもらうから覚悟しておいてちょうだい。」
「くくっ」
まさかの返しに、ユリウスは声を出して笑った。
(久しぶりだな。笑ったの……)
「あぁ~、今日から俺はただのユリウス。君のために働くと誓うよ。それで?君の名前は……」
後ろで侮辱罪だなんだと声が聞こえてきたが、ユリウスにはその言葉は届いていなかった。
「私の名前?言ってなかったかしら。私は……エヴァンジェリン。エヴァンジェリン・シルヴァリアよ!」
その名を聞いた瞬間――
周囲にいた人たちは、目を見開いた。
「あれが……シルヴァリア公爵家の一人娘か……?」
「やばいぞ……稀代の才女と噂されている子じゃないか……」
「あれを敵に回すのはさすがにやばい……」
「俺は何も見ていないし、知らないぞ。」
野次馬となっていた貴族たちが少しずつ離れていく。
しかし――
事の重大さに気付いていない王族たちは、いまだにエヴァンジェリンに向かって吠え続けていた。
周りを囲むように集まっていた貴族たちが、まるで示し合わせたかのように避ける。
そして一本の道ができると、その奥から煌めく男が、騎士を連れて近づいてきた。
(まぶしぃ~……あれは目に毒ね……)
エヴァンジェリンは眼鏡をかけると、ゆっくり人込みの中に紛れ込む。
先ほどよりも酔いが醒めてきたのか、据わっていたはずの目もぱちりと開いている。
(……って、私なんでこんなところにいるのかしら。)
ズキズキする頭を押さえながら、人混みから離れると、近くに置いてあった水をごくごくと飲み込んだ。
「ぷはぁ~~~ッッ!頭にしみるわぁぁ~」
こぼれた水を手の甲で乱暴に拭った。
(……ん?なんだか喉の奥が熱い……)
***
「王族とあろうものが、このようなところで何をしている。」
「アルベルト兄上。」
ユリウスはアルベルトの顔を見るとゆっくりと後ずさる。
(なんでこんなところにいるんだ……タイミングよすぎだろ……)
それとは逆に、ヴァルターはアルベルトに近付いていく。
「良いところに来てくださいました。」
「ヴァルターは今日も元気そうだな。それで……何があったんだ?」
アルベルトはヴァルターの頭を撫でるとユリウスの方へと向き直る。
その目は、兄弟に向けるものではなかった。
まるで敵を見つけたかのような鋭い視線に、その場の空気が一瞬止まる。
「ユリウス兄上が、僕のかわいい婚約者を奪おうとしたんです。」
ヴァルターはイザベラを抱き寄せながら、目を潤ませてアルベルトを見上げた。
「い、いや、それは……」
ユリウスが弁明しようと口を開くと同時に、アルベルトの目がユリウスの顔を捕らえた。
「黙れ。」
「……ッ」
たった一言――
アルベルトが発したその一言だけで、ユリウスは、場の空気がさらに凍るのを感じた。
「し、しかし……」
「黙れと言ったのが聞こえなかったのか?」
その瞬間――
ドガッ
鈍い衝撃音とともに、骨が軋む嫌な感触が走った。
「ウッ……」
殴られた衝撃で、身体が壁にぶつかる。
しかし、アルベルトにとって関係ないのか、そのまま胸倉をつかむとユリウスをゆっくり持ち上げた。
「お前の話など聞くわけないだろう。所詮、コソ泥女の息子なだけあるな。」
「……わ、私は別に何もしていません。」
(くそっ……俺が何もできないことに……好き勝手しやがって……)
ユリウスは爪が食い込むほど拳を握りしめながら、胸の奥から込み上げる感情を必死に押しとどめる。
「いまさら何を言っても遅い。」
今度は持ち上げた身体を、勢いよく壁に向かって打ち付けた。
ドンッ
「……ッ」
あまりの音の大きさに、今までこちらに気づいていなかった人たちも一斉に振り返った。
刹那、場内がシーンと静まり返る。
「ハハハ。皆がこちらを見ているぞ。これなら丁度良い。」
(このタイミングを狙っていたか……)
「ユリウスよ。お前はあろう事か、自分の弟であるヴァルターの婚約者、イザベラ・ルデ・ノルトレート第二王女殿下に手を出そうとした。」
アルベルトの言葉を聞き、場内が一斉に騒ぎ出した。
「えっ!?あのユリウス王子が?」
「硬派で民に優しいと有名なユリウス王子がそんなことするかしら……」
「そうよね……むしろ逆じゃない?」
周囲から聞こえてくる言葉に、アルベルトは苛立ちを隠せない様子で歯をギリギリと噛みしばり、眉間に皺を寄せた。
次の瞬間――
何か思いついたのか、眉間の皺は消え、片方の口角を吊り上げて、耳元で一言。
「ククク。いいことを思いついたぞ。」
誰にも聞こえないような小さい声で呟いた。
それから、立ち上がると羽織っていたプリンスコートを翻しながら、視線の集まる方へと身体を返した。
「皆の者よく聞け。ユリウス・アッシュ・セレニアは重罪を犯した。よって、王族の地位を剥奪し、王都から追放することとする。」
あまりの傍若無人な態度に、思わずその場にいた誰も息を呑んだ。
沈黙が重くのしかかり、思わず口を開く。
「ちょ、ちょっと待ってください。」
この場の空気を変えようと、傍観に徹していた一人の貴族が声を上げる。
「国王陛下がいないところで、このような裁きを下すべきではありません。それは王太子としてではなく、この国の王族として越えてはならない一線です。」
アルベルトの視線が、ゆっくりと声を上げた貴族を捉える。
「……どうやら、お前も追放されたいらしいな。」
「ち、違います……。ただ国王陛下のいないところで勝手に話を進めるのはいかがなものかと……」
その一言で、場内の空気が完全に凍りついた。
「お前にそのようなこと言われる筋合いはない。父上がいない今、私が王だ。取り押さえろ。」
アルベルトは後ろに立っていた騎士に、進言した貴族を捕らえるよう指示を出す。
「待ってください。兄上。」
アルベルトの視線が、ゆっくりとユリウスを捉える。
「なんだ……まだ自分が王子だと思っているのか。」
「いえ。ただあなたの弟として、最後に一つ願いを聞き入れてはいただけないでしょうか。」
「……お前を弟だと思ったことは一度もないが、跪くなら話ぐらいは聞いてやろう。」
ユリウスが跪くと、それで気分を良くしたのか、アルベルトは愉悦の笑みを浮かべる。
「ありがとうございます。私はこの場を去りますので、どうかローゼンハルト伯爵には寛大な処置をお願い申し上げます。」
ユリウスが頭を下げると、アルベルトは手を軽く上げて、ローゼンハルト伯爵を取り押さえていた騎士たちに指示を出す。
「ふむ。お前がどうしてもというならいいだろう。ただし、今後王都の地を踏むことは許さん。」
「ご温情痛み入ります。では……私はこれで……」
ユリウスがヨロヨロと立ち上がり、痛めた部分を手で押さえながら扉の方へ向かって歩き始めた。
その瞬間――
ふわりと、酒の香りをまとった女が視界に割り込んだ。
「待ちなさい。」
パシッ
ユリウスの腕を掴んだ。
「君は……先ほどの……」
「先ほど?記憶ないけど……」
女は首を傾げると、眼鏡を外して据わった目つきのまま話を続ける。
「貴方、本当にこのままでいいの!?」
「えっと……」
(この子は俺のことをわかってるのか……?)
ユリウスはあまりの勢いに、思わず後ずさりした。
「えっと……じゃないわよ!私、こういう偉そうな男、嫌いなのよね!」
ユリウスの後ろで、腕を組んで勝ち誇った笑みを浮かべているアルベルトとヴァルターを指差した。
「でもそれ以上に嫌いなのは貴方のようにいい子ぶってるだけの男よ。」
女はユリウスに近づくと、そのまま手を差し伸べてニヤリと笑った。
「あっ!いいこと思いついた。貴方、うちに来なさい。万年人手不足だから、とても助かるわ!」
(この子は……一体、誰なんだ?)
突如現れた女を不思議そうに見つめていると、胸のあたりがポカポカと温かくなるような感覚に陥った。
(……何だろう。この子についていきたくなるな)
ユリウスは無意識のうちに差し出された手を掴む。
「掴んだわね!これで貴方は私のものよ!これからたくさん働いてもらうから覚悟しておいてちょうだい。」
「くくっ」
まさかの返しに、ユリウスは声を出して笑った。
(久しぶりだな。笑ったの……)
「あぁ~、今日から俺はただのユリウス。君のために働くと誓うよ。それで?君の名前は……」
後ろで侮辱罪だなんだと声が聞こえてきたが、ユリウスにはその言葉は届いていなかった。
「私の名前?言ってなかったかしら。私は……エヴァンジェリン。エヴァンジェリン・シルヴァリアよ!」
その名を聞いた瞬間――
周囲にいた人たちは、目を見開いた。
「あれが……シルヴァリア公爵家の一人娘か……?」
「やばいぞ……稀代の才女と噂されている子じゃないか……」
「あれを敵に回すのはさすがにやばい……」
「俺は何も見ていないし、知らないぞ。」
野次馬となっていた貴族たちが少しずつ離れていく。
しかし――
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