転生して何故か聖女なった私は、婚約破棄されたうえに、聖女を解任される。「え?」 婚約者様。勝手に聖女を解任して大丈夫? 後は知りませんよ

幸之丞

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「???」
バターッンン!!
エリーゼは、ドアの向こうに見える、薬師ギルドの自室を見て、
一瞬固まったが、大きな音を立ててドアを閉めました。

「エリーゼ様、ドアの向こうに薬師ギルドが見えたような感じがしましたが・・・」
アンナはエリーゼにそう問い、エリーゼの答えを待ちました。

「あははは? そんなわけ無いでしょ? アンナ?」
エリーゼは、そう言いながら、ドアを開けてみた。
3人はそ~と扉の向こうを覗いてみました!

そこは、商業ギルドの廊下でした。

「ほらほら ほ~ら 薬師ギルドのわけないよ~。
だってここ商業ギルドだよ」
エリーゼは、背中に汗が流れるのを感じました。

「アンナ嬢。転移魔法をするときは、何を考えるのかな?」
レナードは、アンナに尋ねました。
「そうですね。転移魔法は、まず行ったことのあるところで、今居る場所と、転移しようとする場所の方向と距離を考えます。そうして移転する所を強くイメージすることで、多少の座標のずれを補正して、魔法を使います。
私の場合は、今居る場所と移動する場所を、滅茶苦茶はやく飛んで行くイメージです」

「ほう! では、エリーゼ様。
薬師ギルドの自室を強くイメージしてもう一度ドアを開けてくれますか?」

「え? 
そんなことしても、ここの廊下にしか行かないよ」

と言葉では言っていますが

(え?ちょっと、まじ?信じらんない・・・。
私だんだん人間から離れていってない?
ド○え○んがいいな。って思って、彼の○次元ポ○ットから出てくる道具を考えて、薬師ギルドに行きたいな。って思ったら、そこの扉がまさかの○○でもドアみたくなるなんて・・・
聖女が実は○○えもん。いや私は女子だから○○ミちゃん?
そのうちタイ○マシンとかも使えるようになるかも・・・
って そんなことはないとは思うんだけど。
ないと思うんだけど、もしも・・・
ちょっと現実をみたくないな)

そう心の中で考えていると

「「エリーゼ様。はやく扉を開いたら薬師ギルドだと思ってドアを開けてください!!」」
二人は、エリーゼに脅迫した。

二人の言葉と表情がとても怖かったのでエリーゼは
「えい」と行って扉を開けました・・・

エリーゼは、左目を閉めたまま、薄く右目を開いて開いた扉を見ました。
そこは、やはり薬師ギルドの2階にある自室だった・・・

3人は固まってお互いの目を見ていたが
「はあ~。エリーゼ様は、精霊力も強力で、魔力も人並み以上
これで、とうとう人間を辞めたようですね」
とレナードが言い
「私が何年も修行して出来るようになった転移を、ドアノブをカチャって回すだけで出来るようになるんですか・・・
もしかしてエリーゼは、精霊様達の女王様ですか?
いえ、女王様なんですね!」
とアンナは決めつけました。

「あははは。大丈夫。 大丈夫です。私人間ですから・・・
きっと人間ですから・・・」
と言ってエリーゼは頭を抱えた。

(本当に通話の魔道具いらないじゃん。毎日来たら良いじゃん・・・)
エリーゼがそう考えていると
薬師ギルドの下の階がとても騒がしくなりました。


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