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第7話
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第7話 きおく 1
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★
……わたしの思考がとんだ。いいえ戻った。
わたしは、知っている。
これは、私が結衣として生活していた時の記憶。
それは、日本のある時代のある街の飲食店での出来事
ガチャ
「おつかれ~」
ガチャっとファミレスの休憩室のドアを開けて入って来たのは、頭にタオルを巻き、泥だらけのつなぎと長靴をはいた男性 ……ファミレスの店長です。
お客様に笑顔を向けても、目が笑っていないと従業員に言われているちょっと残念なアラサーの男性です。
そんな店長は、笑顔を私達に向けています。
「陽菜、結衣。仲が良いのは知っているが、いつまでもイチャイチャしないで早く帰らないと駄目じゃないか」
眉間にシワを寄せている店長にわたしが返しました。
「あれれ?店長お疲れ様でーすぅ。お休みにお店に来たら駄目じゃないですか。本部に行っちゃいますよ… ってそのつなぎ、めっちゃ汚れていますよ?」
「うわ~。 また田舎へ行って農作業というなのスローライフごっごですか?」
陽菜は顔をしかめています。
こんな感じで大人とも親友とも仲良くしているのは、前世の私、結衣。そして親友の陽菜です。
私は、スポーツ推薦。陽菜も高校の推薦で大学進学が決まっています。
私は、アルバイトを掛け持ちしています。父方のお爺ちゃんの営む古武道の師範達の補助と飲食店のアルバイトです。
飲食店のアルバイトは、陽菜と一緒です。
最近は卒業旅行の為の資金を貯めるためにシフトを多く入れてもらっています。
陽菜とは高校一年生から同じクラスです。そして一年生からアルバイトも同じです。
彼女は、学校で『孤高の女王様』と二つ名のある学校の人気者。
ただ、人見知りで素っ気ない態度をしてしまうだけなのに『孤高』です。
私は学校では、無口でリアクションの少ない『孤高の女王様』の代わりに、お返事などのリアクションをしています。
さてお話をファミレスの休憩室に戻します。
仕事が終わった私と結衣は、今日お店であった出来事を、ああでもない、こうでもないと話をしていました。
その内容は
「14卓に座ったお客様。格好よかったよね? 結衣」
「うん。超絶格好良かったねぇ。
その若い男性達、ずっと陽菜の方をチラチラとみていたよ」
「え?そうなのぉ?」
陽菜はいやいやと顔を左右に振りながら、
「それは違うよ! 確かに私をチラチラ見られていたけど、じぃーっと見られていたのは結衣よ。
私が、エロい目で見るなって牽制していたから、私の方にもチラチラ見たのよ」
「え? 制服にご飯粒でも付いていたかなぁ?」
「何言っているの。天然ちゃん」
「制服についてなかったら、顔にご飯粒ついていたのかな?」
「ご飯粒にこだわっている結衣ちゃん。
もしかして、つまみ食いした?」
「つまみ食い…… 」
私は陽菜から視線をスゥーっとずらしました。
(なぜ、ばれたのかしら?)
「つまみ食いはしていないわ。キッチンの大河原さんから、おにぎりを貰ったから食べたたけ」
「え?大河原さんってめちゃくちゃ厳しくて有名じゃない。そんな大河原さんから貰ったの?」
「そうよ。おなかすいたって言ったら、『店長に内緒』って約束させられて、超絶笑顔の大河原さんから、“いくら”の入ったおにぎり貰ったよぉ。塩ご飯といくらと海苔ってめちゃくちゃ最高のトリオ」
わたしのいくらおにぎりのコメントを無視して陽菜が
「あの大河原さんを懐柔したなんてさすが『太陽の王女様』ね」
「なぬ? 『太陽の王女様』!」
目をこれでもかと見開くわたしに
「『孤高』または、「氷の姫」と呼ばれている私(陽菜)に対して、陽のように明るい性格の結衣は『太陽の王女』と言われているのよ」
「え?そうなの?初めて聞いたよ。せめて『女王』でなくて『姫』にして」
「そこの部分を突っ込むのかい!
って結衣は、カラスの濡れ羽色でさらさらとした髪。
綺麗な大人の女性を思わせる切れ長な目と長いまつげ。
すぅーっと通った鼻。
くりっとした大きな目。
何よりも気遣いで、皆を明るくする天然の結衣は皆のアイドルなのよ」
「あははは。どこにいるの?
そんなアイドル様」
「ここよー!」
陽菜は、わたしに抱きついてきました。
そういって抱きついた瞬間に店長が入ってきたのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
少し長くなったので、ここで切ります。
エリーゼが結衣だった頃のお話しがあと数話続きます。
作者
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……わたしの思考がとんだ。いいえ戻った。
わたしは、知っている。
これは、私が結衣として生活していた時の記憶。
それは、日本のある時代のある街の飲食店での出来事
ガチャ
「おつかれ~」
ガチャっとファミレスの休憩室のドアを開けて入って来たのは、頭にタオルを巻き、泥だらけのつなぎと長靴をはいた男性 ……ファミレスの店長です。
お客様に笑顔を向けても、目が笑っていないと従業員に言われているちょっと残念なアラサーの男性です。
そんな店長は、笑顔を私達に向けています。
「陽菜、結衣。仲が良いのは知っているが、いつまでもイチャイチャしないで早く帰らないと駄目じゃないか」
眉間にシワを寄せている店長にわたしが返しました。
「あれれ?店長お疲れ様でーすぅ。お休みにお店に来たら駄目じゃないですか。本部に行っちゃいますよ… ってそのつなぎ、めっちゃ汚れていますよ?」
「うわ~。 また田舎へ行って農作業というなのスローライフごっごですか?」
陽菜は顔をしかめています。
こんな感じで大人とも親友とも仲良くしているのは、前世の私、結衣。そして親友の陽菜です。
私は、スポーツ推薦。陽菜も高校の推薦で大学進学が決まっています。
私は、アルバイトを掛け持ちしています。父方のお爺ちゃんの営む古武道の師範達の補助と飲食店のアルバイトです。
飲食店のアルバイトは、陽菜と一緒です。
最近は卒業旅行の為の資金を貯めるためにシフトを多く入れてもらっています。
陽菜とは高校一年生から同じクラスです。そして一年生からアルバイトも同じです。
彼女は、学校で『孤高の女王様』と二つ名のある学校の人気者。
ただ、人見知りで素っ気ない態度をしてしまうだけなのに『孤高』です。
私は学校では、無口でリアクションの少ない『孤高の女王様』の代わりに、お返事などのリアクションをしています。
さてお話をファミレスの休憩室に戻します。
仕事が終わった私と結衣は、今日お店であった出来事を、ああでもない、こうでもないと話をしていました。
その内容は
「14卓に座ったお客様。格好よかったよね? 結衣」
「うん。超絶格好良かったねぇ。
その若い男性達、ずっと陽菜の方をチラチラとみていたよ」
「え?そうなのぉ?」
陽菜はいやいやと顔を左右に振りながら、
「それは違うよ! 確かに私をチラチラ見られていたけど、じぃーっと見られていたのは結衣よ。
私が、エロい目で見るなって牽制していたから、私の方にもチラチラ見たのよ」
「え? 制服にご飯粒でも付いていたかなぁ?」
「何言っているの。天然ちゃん」
「制服についてなかったら、顔にご飯粒ついていたのかな?」
「ご飯粒にこだわっている結衣ちゃん。
もしかして、つまみ食いした?」
「つまみ食い…… 」
私は陽菜から視線をスゥーっとずらしました。
(なぜ、ばれたのかしら?)
「つまみ食いはしていないわ。キッチンの大河原さんから、おにぎりを貰ったから食べたたけ」
「え?大河原さんってめちゃくちゃ厳しくて有名じゃない。そんな大河原さんから貰ったの?」
「そうよ。おなかすいたって言ったら、『店長に内緒』って約束させられて、超絶笑顔の大河原さんから、“いくら”の入ったおにぎり貰ったよぉ。塩ご飯といくらと海苔ってめちゃくちゃ最高のトリオ」
わたしのいくらおにぎりのコメントを無視して陽菜が
「あの大河原さんを懐柔したなんてさすが『太陽の王女様』ね」
「なぬ? 『太陽の王女様』!」
目をこれでもかと見開くわたしに
「『孤高』または、「氷の姫」と呼ばれている私(陽菜)に対して、陽のように明るい性格の結衣は『太陽の王女』と言われているのよ」
「え?そうなの?初めて聞いたよ。せめて『女王』でなくて『姫』にして」
「そこの部分を突っ込むのかい!
って結衣は、カラスの濡れ羽色でさらさらとした髪。
綺麗な大人の女性を思わせる切れ長な目と長いまつげ。
すぅーっと通った鼻。
くりっとした大きな目。
何よりも気遣いで、皆を明るくする天然の結衣は皆のアイドルなのよ」
「あははは。どこにいるの?
そんなアイドル様」
「ここよー!」
陽菜は、わたしに抱きついてきました。
そういって抱きついた瞬間に店長が入ってきたのです。
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少し長くなったので、ここで切ります。
エリーゼが結衣だった頃のお話しがあと数話続きます。
作者
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