聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

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199 王城へ

着替えの最中、いまだに仲直りをしていないため、部屋は微妙な空気が流れています。
私は、今もお母様と口をきいていません。
私が、今日の叙爵パーティーの為に色々と食品の加工や、装飾品のデザインと加工をしていたからほとんど王都にあるお屋敷には、眠るときだけ帰っていたことも一つの要因です。

私とファリカは着替えが終わって馬車に乗り込もうとお庭に出たところ、

「おお!エルーシアちゃん。ファリカちゃん。もう立派なレディーだな」
私達に声をかけたのは、孫には特に甘いお祖父様です。
「じぃじありがとう」
「じぃじありがとなのです」
私とファリカはニコニコです。たとえ肉親だとしても褒められるのはとても嬉しいです

「まぁ。じぃじ。いくら可愛い孫にすぐに会いたいのはわかりますが、私をおいていかないでください」
そう言ってお祖母様もお庭に出てきました。

お祖父様は何も言わず、お祖母様の手を取り馬車にエスコートして乗せました。

私も、ファリカも黙って右手を出しました。

お祖父様はニコリとして私達孫を馬車にエスコートしてくれました。


そうして、馬車が動き出し、お城へ向かいました。

「エルーシアちゃん。ファリカちゃん。
私は死ぬまで何があろうと二人のみかたよ。
けれども、貴女達が間違ったことをしたなら、私はアルーシャに何を言われても貴女達を叱るわ。
今、エルーシアを叱らないと言うことは、そういうことなのよ」
お祖母様は私を諭すように話し出しました。
「エルーシアちゃん。今回の件は、国王の伯父として申し訳なかった。
王族一家がエルーシアちゃんに近づいてきて、縁を持とうと必死になっている
かなり強引だったようだな。
エルーシアちゃんは色々と被害を受けたようだな。フィオナ(第2王妃)から聞いたよ」

お祖父様はいきなり立ち上がり、ファリカを見た後、私を見据えました。
「今まで、甥とその家族が迷惑をかけて申し訳なかった」
お祖父様は深く私に頭を下げました。
「お お祖父様。あ 頭を上げてください」
お祖父様はニコッとして
「エルーシアちゃん。わしはじぃじだぞ」

「「「「あははは。おほほほほ」」」」

馬車の中は大爆笑になりました。

そして数分馬車は進み、王城に着きました。

私達は、馬車から降りて周りを見ました。

(あれ?知らない人がいる。一体誰だろう?)

その人は女性を連れて私達の方へ歩いてきました。

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