聖女の紋章 転生?少女は女神の加護と前世の知識で無双する わたしは聖女ではありません。公爵令嬢です!

幸之丞

文字の大きさ
252 / 351

264

しおりを挟む
264


夕方になり、野外焼肉大会が始まりました。
派閥人達の家族大集合です。

炭火の上に置いた鉄板からジュジュと音を立てて、ソースの香ばしい香りが辺り一面に広がっています。
その美味しそうな香りをしていたのは、やきそばです。
子供達だけでなく、親たちも口のまわりにソースをつけています。
違う鉄板には。レインボートラウトサーモンの半身が。どーーん と乗っています。
その横には、お野菜がたっぷりとあります。
それは、サーモンのちゃんちゃん焼きです。
鉄板の上にバターをのせて、溶かします。
溶けたら塩胡椒をした、半身に切ったトラウトサーモンをどーーんと乗せて身から焼きます。
焦げ目が付いたらひっくり返し、キノコやキャベツなどの野菜をレインボートラウトサーモンのまわりにおいて焼きます。
味噌、お酒、砂糖、みりんを合わせたタレをまわしかけします。
そして蓋をします。
焼き上がったら、蓋を外していい具合に野菜とレインボートラウトサーモンを混ぜ合わせて、できあがりです。
皿に盛ってみんなで食べます。


焼き網の上には、貝殻をつけたまま二枚貝を焼きます。
貝は、秘密のポケットに入れる前に3%塩水で砂抜きをしています。
貝類は死んでしまうと、臭いが強烈になり、毒素を出しますが、ポケットの中は時間経過がないので大丈夫!
そしてしばらくすると パッカーン! 二枚貝が開きました。
バターを入れ、お酒を入れます。
アルコールが飛んだところで、醤油を投入!
醤油の香りに釣られて叔父様達と子供達が集まってきました。
キンキンに冷やした麦酒を男性陣はのどを、グビグビ音を立てて飲んでいます。
子友達は、パッカーン!と開く二枚貝に大騒ぎです。

もちろん網の上には、オークの肉もお野菜も並んでいます。
お母様とレーア叔母様は、オークの肉を山盛りにして、ムシャムシャと食べています。
(お母様、叔母様。貴女達お二人は、今日はホステスですよ。ちゃんとおもてなしをしてください)
お二人をはじめ皆様は、作った焼肉のタレや、おろしポン酢もどきに肉や野菜をつけて食べています。

そして、食事が進み、夜が更けてきた頃には、
軍や農業など主に産業の話をしている、お父様などの男性のグループ
宝石や美容品のお話しをしている女性のグループ
男女関係なく、お肉やお魚などの食べ物のお話しをするグループ
ベルティンブルグにある小等学校と王都学園など学校の話などをする子供達のグループ
さすがに、貴族ばかりの焼肉パーティーなどので、お酒を飲んでお酒にのまれている大人とかはいません。
男性も女性も子供も、それぞれ親睦を深めています。

超絶美人で ぼん きゅ ぼんな、4柱は、いつものように、ムシャムシャとお肉やお魚をほおばっています。
(いつまで食べるのかしら?)

「エルーシア。昨日の料理も美味しかったけれど、このようにみんなでワイワイしながら食べる焼肉は格別じゃ」

「リンダ。そうなのよ。焼肉は一人もいいけれども、みんなで食べることで、より美味しくなるのよ。
でも、古竜は食べ物を食べなくても生きていけるのよね?」

「そうじゃ。魔素があれば、生きていけるのじゃ。
この世は、動物や植物などの生き物だけじゃなく、石や水にも魔素が含まれて意のじゃ。魔素は体に入れてもよいのじゃが、あびてもいいのじゃ」

「あびてもいいって、まるで太陽光をあびて光合成する植物のようですね?」

「光合成とはわからぬが、そうじゃな。私達は植物と同じだな。
でも、植物たちは食べることはできないのじゃ」

「もし、魔素がなくなったら、古竜達はどうなるの?」

「どうもならないのじゃ。
私達がいるだけで、魔素がつくられるのじゃ。
だから、魔力を使わなければ、ずーーーーっと大丈夫なのじゃ」

と言いながら、リンダは自分で焼いたオークの肉をべろりとたいらげました。

「もしかして、古竜は呼吸をしていないの?」

「人化しても呼吸はしていないのじゃ」

「呼吸はしていないのですね。
じゃ、リンダ達は生き物ではないのですね?」

「神を生き物と呼ぶのであれば、私達も生き物じゃ。
神は生き物ではないから、私達も生き物でなないのじゃ?」

「じゃ。竜は神と同じ存在なの?」

「エルーシアそれは違うのじゃ。古竜の私達が神と同じ存在なのじゃ。
だから、闇の古竜に害を与えているあの国は、数年後には大きな厄がおきるのじゃ」

「闇の古竜ですか?
リンダは水。エアデは土。ステーラは風。マチルダは火。ですね。
前も聞いたかも知れませんが、闇の古竜がいると言うことは。光の古竜もいるのですね?」

「光の古竜もいるのじゃ。誰かはエルーシアには教えないのじゃ。
古竜は、必ずしも竜や龍の姿をしているとは限らないのじゃ」

「ああ。そうなのですね」
私は、意味もわからず相づちしました。

「ふん。なんだこの人だかりは?」

「肉の焼いている臭いがドレスについてしまいますわ」

大きな声を出して、私と年齢がかわらない見かけの少年少女が乱入してきました。
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜

舞桜
ファンタジー
「初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎」  突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、 手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、 だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎  神々から貰った加護とスキルで“転生チート無双“  瞳は希少なオッドアイで顔は超絶美人、でも性格は・・・  転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?  だが、死亡する原因には不可解な点が…  数々の事件が巻き起こる中、神様に貰った加護と前世での知識で乗り越えて、 神々と家族からの溺愛され前世での心の傷を癒していくハートフルなストーリー?  様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、 目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“  そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪ *神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのか?のんびりできるといいね!(希望的観測っw) *投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい *この作品は“小説家になろう“にも掲載しています

無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。

さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。 だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。 行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。 ――だが、誰も知らなかった。 ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。 襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。 「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。 俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。 無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!? のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。 そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来? エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。

外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

空月そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」 「何てことなの……」 「全く期待はずれだ」 私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。 このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。 そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。 だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。 そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。 そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど? 私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。 私は最高の仲間と最強を目指すから。

最強お嬢様、王族転生!面倒事は即回避!自由気ままに爆走しますけど何か?

幸之丞
ファンタジー
結衣は来年大学進学を決めた高校生。 父親が幼いころに行方不明になり、母を助けるために幼いころから、祖父が営む古武道の道場のお手伝いをしていました。道場でお手伝いが出来たのは、幼い頃より、流鏑馬や剣術を祖父と父親が結衣に教えていたことが起因である。 結衣の腕前は、弓道で全国大会を制覇するほどである。  そんな、結衣は卒業旅行に仲の良い陽菜と卒業旅行に行くために、もう一つの飲食店でのアルバイトをしていた。 その帰り道、事故に合い転生してしまう。 転生先では、女王太子の長女、エリーゼとして生まれます。 女性が元首を継ぐことが多いこの国は、国を守るために防御結界があり、それは、精霊や妖精達が結界を張っています。 精霊や妖精が結界を張る条件として、聖女と呼ばれる女性たちが、聖なる湖という聖域でお祈りをして、祈りの力を精霊や妖精に捧げるのです。 その為、エリーゼは、聖女をまとめる筆頭、巫女の代表の斎王になり、女王になることを期待されるのです。 しかし、結衣は自分が国を治める能力はないと考え、どうにか女王にならないようにいろいろと考え行動に移すのですが… このお話しは、異世界転生・王族・聖女・精霊・恋愛・領地改革などの要素が絡み合う、女性主人公による成長と自立の物語です。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

【完結】追放された元聖女は、冒険者として自由に生活します!

夏芽みかん
ファンタジー
生まれながらに強大な魔力を持ち、聖女として大神殿に閉じ込められてきたレイラ。 けれど王太子に「身元不明だから」と婚約を破棄され、あっさり国外追放されてしまう。 「……え、もうお肉食べていいの? 白じゃない服着てもいいの?」 追放の道中出会った剣士ステファンと狼男ライガに拾われ、冒険者デビュー。おいしいものを食べたり、可愛い服を着たり、冒険者として仕事をしたりと、外での自由な生活を楽しむ。 一方、魔物が出るようになった王国では大司教がレイラの回収を画策。レイラの出自をめぐる真実がだんだんと明らかになる。 ※表紙イラストはレイラを月塚彩様に描いてもらいました。 【2025.09.02 全体的にリライトしたものを、再度公開いたします。】

処理中です...