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目覚メタ召喚師
星槍《ロンギヌス》
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「うっ、うーん…」
身体全身が脱力感に侵されていたが、状況確認の為に目を開いた。
そこには僕の手を握ったまま寝ているミレアがいた。
……そうか、ずっと僕に付きっきりだったんだね。後でちゃんと謝らなきゃ……。
「どうやら目を覚ました様ね」
「がっ、学園長!? ってイタタタ……」
「まぁ、そんな風に飛び起きるとそうなるよ。今の貴方は神経が敏感だから、ちょっとしたことでも痛みを感じちゃうの。……だから、安静にね?」
「はい……」
僕はゆっくりとベットに横たわるのだった。
「……僕はどれ位寝ていたのですか?」
「二週間よ。授業が終わると直にここに来て貴方の手を振って泣いていたわ」
「そうですか……」
二週間も寝たきり状態じゃ流石に無理も無いか。
それにしても何故学園長が居るのだろう? ……って、理由はどう考えても『アレ』だ。
「起きて早々悪いけど、分かるよね」
「…ディアナの事ですね」
「そう、貴方が何故あれを召喚し、あれを動かせたのか」
「これに書いてあったんです。ディアナを召喚する魔法名とマギアス・ギアの情報が」
中を見せると学園長は顔色が急に悪くなっていしまった様だ。ディアナの事を聞くかと思っていたら意外な事を聞かれた。
「それは……読めるの?」
「はい、全て書かれている訳ではありませんが」
「……この事は私以外の人には言わない様にして下さい」
壇上での姿からは想像出来ない程、とても真剣で何かを知っている様な顔をしていた。だが、今は聞かない方がいいと思うのであえて聞かない様にした。
「それと今のあなたはこの学園で噂が広がっているわ。王都側には情報工作して漏洩を防げたけれど、でもあなたはなるべく大きな行動を避けて欲しいわ」
「分かりました」
と言っても、それは無理な願いな様な気がするなぁ~……。
この世界に来て、式後に襲来した黒竜を倒す為にディアナを召喚した。正直、何かが動き始めたと考えるのが妥当だと思う。
「それじゃあ、治るまでは安静にしていてくださいね」
「はい」
『うーん…』
「ミレアさんが起きたようね、それじゃぁ~私はこれで」
「えっ? ちょっと校長先生!?」
うぅ~どうしよう!? 急に二人にされても、何から話せば良いか分からない!
「エレスぅぅぅぅぅ!」
「イダダダダダダ!?」
困惑していた僕を瞬時に抱きしめたミレアを見て僕がする事が確定してしまった。僕がこんな場面に遭うとは思いもしなかったが。
「ありがとうミレア、ずっと見舞いに来てくれて」
僕は……長くはここには居られないのかもしれない。けど、ミレア……君は何があっても僕が守る。……必ず。
僕は泣きじゃくるミレアを優しく抱きながら、そう決意した。
それからどれほどの時間が流れたのだろうか。外を見るともう夜になってしまい、街灯が灯っていた。
「ミレア、もう夜だよ…」
「…そうね、私もそろそろ家に帰るね」
「また明日、ミレア」
「エレスもお大事に」
ミレアが部屋を出た後、僕は屋上へと足を運んでいた。特に理由は無いのだが、この街の夜がどんな風景なのか気になっていたからだ。
なんて綺麗なんだろう……。
屋上に着くと、そこには色とりどりの灯りが灯っていて、日中とは違って幻想的でとても綺麗だった。
「あれ? エレスが何でここに……っていうか、身体はもういいのか?」
「うん、普通に歩く分には大丈夫。僕はなんとなくだけど、ハルスこそどうして?」
多分ハルスが来たのはついさっきだ。だとしたら
、夜になってここに来ることに何か理由があるはず……。
「お前確か意識不明だったはずなんじゃ…」
「夕方に目覚めたんだ、そういえば僕はもう学園じゃ有名人らしいね…」
「あぁ、今は学園のどこもお前の話題でいっぱいになってるぜ。そりゃあんなの召喚したらそうなるよな…」
僕が気になるのはハルスがここにいるのもそうだが、ハルスの顔が学園で見た時とは違って何か深い過去を思い返しているような暗くぼんやりとした顔だった。
「それで、どうしてハルスがここに?」
「俺は夜になったらいつもここに来るんだ。王城が1番よく見えるだろうけど、流石に入れないからここで空を眺めるんだ」
「空……?」
「そう、この夜空を眺めている時が1番落ち着くんだ。召喚士目指さなかったら天文学者だったかもな」
天文学? まさか……ね。
「じゃぁ、ハルスはなぜ召喚士に?」
「俺が召喚するのは星遺物――この広い宇宙から降ってきた物なんだ。僕がそれを初めて召喚したのは八歳の頃だ。その時から俺は召喚士を目指す事にしたんだ、星遺物の謎を探るために…」
この頃僕の予感はなんとなく当たってばかりの様な気がする。ここまで当たると当たらなくなるのが少し怖いかもしれない……。
「それで、その初めて召喚したのって?」
「星槍――ロンギヌス、これは後で分かったんだけどどうやらロンギヌスは本来とても巨大な物だと知った。僕が召喚した時は普通に人が扱えるほどの大きさだったんだ」
「それじぁ、もし元の大きさでロンギヌスを召喚していたら…」
「あぁ、この星は大爆発と共に宇宙の塵となってしまうはずだ」
「それじゃぁ、学園に入ったのは星遺物の大きさを調整出来るようにするためでもあるの?」
「やっぱりバレてしまうか……。さて、今日はそろそろ帰るとしようかな」
「僕の事は学校に来るまで意識不明って事にしてくれないか?退院してないから」
「お前もこの話は誰にもすんなよ」
「もちろん、最初から誰にも話す気はないよ。それじゃぁまたね」
「あぁ、またな」
う~ん……。
ディアナにロンギヌス、これは関係があるのか? もしあるとしたら…いや、止めておこう。
正直今そんな事考えていたら、後でフラグ回収されそうな気がするからだ。
「さて、僕もそろそろ病室に戻るとするかな」
病室に戻るとすぐにベッドにダイブした。
思ったより疲れてしまった。ただ屋上から降りてくるだけなのに。そして、眠りについた。
身体全身が脱力感に侵されていたが、状況確認の為に目を開いた。
そこには僕の手を握ったまま寝ているミレアがいた。
……そうか、ずっと僕に付きっきりだったんだね。後でちゃんと謝らなきゃ……。
「どうやら目を覚ました様ね」
「がっ、学園長!? ってイタタタ……」
「まぁ、そんな風に飛び起きるとそうなるよ。今の貴方は神経が敏感だから、ちょっとしたことでも痛みを感じちゃうの。……だから、安静にね?」
「はい……」
僕はゆっくりとベットに横たわるのだった。
「……僕はどれ位寝ていたのですか?」
「二週間よ。授業が終わると直にここに来て貴方の手を振って泣いていたわ」
「そうですか……」
二週間も寝たきり状態じゃ流石に無理も無いか。
それにしても何故学園長が居るのだろう? ……って、理由はどう考えても『アレ』だ。
「起きて早々悪いけど、分かるよね」
「…ディアナの事ですね」
「そう、貴方が何故あれを召喚し、あれを動かせたのか」
「これに書いてあったんです。ディアナを召喚する魔法名とマギアス・ギアの情報が」
中を見せると学園長は顔色が急に悪くなっていしまった様だ。ディアナの事を聞くかと思っていたら意外な事を聞かれた。
「それは……読めるの?」
「はい、全て書かれている訳ではありませんが」
「……この事は私以外の人には言わない様にして下さい」
壇上での姿からは想像出来ない程、とても真剣で何かを知っている様な顔をしていた。だが、今は聞かない方がいいと思うのであえて聞かない様にした。
「それと今のあなたはこの学園で噂が広がっているわ。王都側には情報工作して漏洩を防げたけれど、でもあなたはなるべく大きな行動を避けて欲しいわ」
「分かりました」
と言っても、それは無理な願いな様な気がするなぁ~……。
この世界に来て、式後に襲来した黒竜を倒す為にディアナを召喚した。正直、何かが動き始めたと考えるのが妥当だと思う。
「それじゃあ、治るまでは安静にしていてくださいね」
「はい」
『うーん…』
「ミレアさんが起きたようね、それじゃぁ~私はこれで」
「えっ? ちょっと校長先生!?」
うぅ~どうしよう!? 急に二人にされても、何から話せば良いか分からない!
「エレスぅぅぅぅぅ!」
「イダダダダダダ!?」
困惑していた僕を瞬時に抱きしめたミレアを見て僕がする事が確定してしまった。僕がこんな場面に遭うとは思いもしなかったが。
「ありがとうミレア、ずっと見舞いに来てくれて」
僕は……長くはここには居られないのかもしれない。けど、ミレア……君は何があっても僕が守る。……必ず。
僕は泣きじゃくるミレアを優しく抱きながら、そう決意した。
それからどれほどの時間が流れたのだろうか。外を見るともう夜になってしまい、街灯が灯っていた。
「ミレア、もう夜だよ…」
「…そうね、私もそろそろ家に帰るね」
「また明日、ミレア」
「エレスもお大事に」
ミレアが部屋を出た後、僕は屋上へと足を運んでいた。特に理由は無いのだが、この街の夜がどんな風景なのか気になっていたからだ。
なんて綺麗なんだろう……。
屋上に着くと、そこには色とりどりの灯りが灯っていて、日中とは違って幻想的でとても綺麗だった。
「あれ? エレスが何でここに……っていうか、身体はもういいのか?」
「うん、普通に歩く分には大丈夫。僕はなんとなくだけど、ハルスこそどうして?」
多分ハルスが来たのはついさっきだ。だとしたら
、夜になってここに来ることに何か理由があるはず……。
「お前確か意識不明だったはずなんじゃ…」
「夕方に目覚めたんだ、そういえば僕はもう学園じゃ有名人らしいね…」
「あぁ、今は学園のどこもお前の話題でいっぱいになってるぜ。そりゃあんなの召喚したらそうなるよな…」
僕が気になるのはハルスがここにいるのもそうだが、ハルスの顔が学園で見た時とは違って何か深い過去を思い返しているような暗くぼんやりとした顔だった。
「それで、どうしてハルスがここに?」
「俺は夜になったらいつもここに来るんだ。王城が1番よく見えるだろうけど、流石に入れないからここで空を眺めるんだ」
「空……?」
「そう、この夜空を眺めている時が1番落ち着くんだ。召喚士目指さなかったら天文学者だったかもな」
天文学? まさか……ね。
「じゃぁ、ハルスはなぜ召喚士に?」
「俺が召喚するのは星遺物――この広い宇宙から降ってきた物なんだ。僕がそれを初めて召喚したのは八歳の頃だ。その時から俺は召喚士を目指す事にしたんだ、星遺物の謎を探るために…」
この頃僕の予感はなんとなく当たってばかりの様な気がする。ここまで当たると当たらなくなるのが少し怖いかもしれない……。
「それで、その初めて召喚したのって?」
「星槍――ロンギヌス、これは後で分かったんだけどどうやらロンギヌスは本来とても巨大な物だと知った。僕が召喚した時は普通に人が扱えるほどの大きさだったんだ」
「それじぁ、もし元の大きさでロンギヌスを召喚していたら…」
「あぁ、この星は大爆発と共に宇宙の塵となってしまうはずだ」
「それじゃぁ、学園に入ったのは星遺物の大きさを調整出来るようにするためでもあるの?」
「やっぱりバレてしまうか……。さて、今日はそろそろ帰るとしようかな」
「僕の事は学校に来るまで意識不明って事にしてくれないか?退院してないから」
「お前もこの話は誰にもすんなよ」
「もちろん、最初から誰にも話す気はないよ。それじゃぁまたね」
「あぁ、またな」
う~ん……。
ディアナにロンギヌス、これは関係があるのか? もしあるとしたら…いや、止めておこう。
正直今そんな事考えていたら、後でフラグ回収されそうな気がするからだ。
「さて、僕もそろそろ病室に戻るとするかな」
病室に戻るとすぐにベッドにダイブした。
思ったより疲れてしまった。ただ屋上から降りてくるだけなのに。そして、眠りについた。
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