エレメントサモナー

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現レシ闇ノ瘴気

ブツカリ合ウ斬撃

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 重いっ……! そして正確に急所を狙ってきてる…!

 ディセップと剣を交える度に腕に伝わる振動は頭まで響いて来た。力技ではとてもではないが振り切れない。

「こんな楽しい瞬間久しぶりだぜ!もっと楽しませろよぉぉぉ!」
「全く…こんなに強いならもっと他に力の使い方があったでしょうに!」
「っざけんな!俺は俺だ!誰かの犬になんてなってたまるか!俺は生きるんだよぉ!お前みたいな強い奴と殺り合って…殺すんだよぉぉぉぉぉ!」

 僕はこのままではいつまでも終わらない気がしたので、魔力の限界を少し外すことにした。

 彼から一旦間を取り、意識を魔力制御に向ける。そして、そのまま封じ込めていた魔力を一気に開放すると、彼は少し動揺を浮かべた。

「てめぇー何者だ……? こんな魔力今まで感じたことないぞ……」
「そりゃ、普段は制限していたけど、命に関わるって時に本気出さない訳にはいかない!『天翔る七星よ、今聖装となりて、輝き増さん』!」
「『深淵なる闇よ、聖なる光を、闇をも呑み込む、絶望へと昇華せよ』!」
「『七星の裁きセブンス=ジャッジメント』!」


 一方、競技場では…

「何だあの火力は…どうやって止めればいいんだ…」
「やっぱり一気にふっ飛ばして行くのが1番楽で良いなぁ。じゃぁもう一発!…………あれっ?」
『一気に、何でした?』
「へっ………?」
爆裂バーストッ!』

 爆発の中で男は姿を消した…

「よしっ、一人片付いた…」



「暗闇に潜む影よ、全ての光を跳ね返さん!」
「そんなヒョロっこい壁で俺の銃弾を防げる訳、ねぇだろぉぉぉ!」

 弾丸は止まったと思ったら高速で回転を続け、防壁に亀裂が入ってゆき、最後にはバラバラに砕け散っていった。

「何だと…我が闇の防壁が銃弾1つで突き抜けられるとは…」
「鍛え方がなぁ、違うんだよぉぉぉぉぉぉぉ!」
「ゴハッ……」

 動揺している敵の腹に渾身のストレートを決め、一直線に飛ばすと共に詠唱を始める。

「『不動たる鋼よ、今全てを貫く絶弾となりて敵を撃て!』ジ・エンド・ブラスタアァァァァァァー!」
「ぬぅぉぉぉぉぉー!?」
「俺の弾丸は……簡単に止まんねぇぞ……」


『舐めてもらっては困るなぁ』
「チッ…こりゃ長い戦いになりそうだ…」




 そして、学園長たちは…

「それにしてもエレスさんの背中、とても大きく見えたなぁ…」
「そうですね、私達も速く競技場へ…」


『そう簡単に行く訳ないでしょ?』


 そこに現れたのは桃色のポニーテールに組織の制服かのようにローブを装備している女性だった。


「自己紹介がまだだったわね、私はグリシア、アルケオスに所属する暗殺者よ」
「『そこを退いてくれる?』と聞いても答えはノーでしょうね?」
「えぇ、当然でしょ?」
「(陛下は先に競技場へ)」
「(分かりました)」
「おっと、逃す訳ないってさっき言ったはずなん…」
「ハイッ♪」
「フフッ、中々の回し蹴りね…じゃぁ!」
「貴方もいいサマーソルトよ、でもね…」

 先程までのいつも通りの優しい笑顔は不穏感を得ることで、相手に恐怖を植え付けるようにニヤニヤしていた。

『さっきもあなたの仲間が私のことを無視されたから、その恨みを貴方で晴らさしてもらうわよ♪フフフッ…』


「それ、ただの八つ当たり…」
「その通り…よっ!」
「えっ?消え…」
「体術で私に勝とうなんて100年あっても足りないわよ♪」
「こんなの勝てるわけ…ない…」

 一瞬の内に右拳一発、左拳二発、手刀打ち三発、踵落とし《強》一発を決めてしまった。

「昔よく貴方のようなチンピラを何人も蹴散らして来たことを思い出すわねぇ♪」

「(そりゃ、無理なわけね…)」

 グリシアの意識はそこで落ちた…
気を失った事を確認した後、すぐに無力化の鎖で縛った。

「さて、速く競技場に戻りますか…」

 学園長は流星の如く街を駆け抜けてゆく…



「生きる?貴方にとって『生きる』ということは誰かを殺すと言うことですか?」
「あぁそうだ!強者の血を見てるときこそ俺が生きていると実感が湧くんだよぉ!」

 確かに『生きている』と感じた事は今まで一度も……いや、今は!

「確かに生きていると感じられる瞬間が必要だと思う……。けど、それは人を殺して感じるものじゃない!」


「……何だ?急に雰囲気が……」
「『聖なる月陽よ、我が心に応え、輝きを開放せよ』! ムーン・リフレクション!」
「こんな光、俺の剣で!…っな!」
「聖なる光に飲まれ、失せよ!」
「ふざけんなぁぁぁぁ! こんな終わ………」
「ハァ……ハァ……ハァ……」
(勝った……ハルスは…)

「馬鹿な…深淵王の力を使っても勝てないのか…」
「当たり前だ! 闇に落ちる様な奴に負けねぇよ!『遥か彼方より降り注ぎし聖槍よ、その矛を以て、目前の全てを貫け』!」
「これは……まさかロンギヌス!?」
「終わりだぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「こんな化物ががいるとは………」

 ロンギヌスの一撃は、敵を貫くに留まらず、校庭にクレーターを作ってしまった。

「…今は後処理考えてる場合じゃねぇな…」
「あぁ、速く競技場に戻ろう…」

 僕は、初めて人を殺めた。まるでそれが当たり前だった様に。これからもこんな事が続くのだろうか?そんな事を考えながら二人は競技場へと急いだ…
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