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現レシ闇ノ瘴気
殲滅ノアレクトス
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『我を葬り去る、か…実に面白い。先程の者と言い、今日は運が…』
「『紅蓮の劫火よ、冥府の力を持つて、敵を撃て』」
エレスは敵の戯言には耳を傾けず、敵を滅することに集中していた。
『グッ…人の言うことは最後まで聞け…』
「…なんか、効いてるみたいだよ…」
エレメント・スリーは目を点にして呟いていた。ハルスはそれに対して答えを返す。
「そりゃそうさ、あいつはあの魔導装機《アレクトス》の製作者だ。それに、あれはまだ本気じゃねぇ…」
「はっ?…どういうことだ…」
「今のあいつは、六龍と十二魔獣の力を使える化物に乗ってんだ。今の詠唱は劫炎の龍《ティアマト》、冥府の使者《リーパー》の力を重ねてる。僅かながらあれに傷を負わせてる。でも、龍と魔獣、全部の力を同時に使えるとしたら?」
当然かの様に一瞬沈黙が訪れた。話しているハルスが1番よく分かっているが。
「…そんなこと、出来るわけがない…」
「もし…本当なら、とても人間とは思えないレベルですね…」
「それは俺がいつも思ってることだ。最初は信じられなかったけど、今となっては『エレスはいつも想定外を引き起こす』と自分に言い聞かせている」
「それに関しては君に同情するわ…」
そんな会話が見守り人の中でされてる中、エレスはいたぶる様に地味に傷を深くして行った。
(…ドイネスト《魔の覇王》を使う必要がありそうだ…)
確かに傷を確実に負わせているが、ただのジリ貧に等しい。何故なら、アレクトスは魔力消費はそれこそ少ないが、このままだとこっちの魔力が尽きて終わってしまうからだ。
『ええぃ、うっとおしぃ…!一気に片付けてやる!永久の虚無よ…空間をも飲み込み、終焉を迎えよ!』
「『アレクトス…モード、ドイネスト…』」
それを詠唱すると同時に虚無王の一撃がアレクトスを飲み込んで行った。その攻撃で、辺りの倒れた家々や瓦礫が一瞬にして消えた。
「嘘、だよな…エレス。瞬間移動とかしてんだろ…なぁ、そうだろ…?」
「エレス、あいつは俺を打ち負かした奴だ…そう簡単に死ぬやつじゃねぇよ…」
ハルスは目の前の光景を信じず、生存を願っていた。だが、バレルは確信していた。それは自分のプライドが許さないとかではなく、エレスが『そこにいる』と感じられるからだ。
『ハッハッハッ…馬鹿共が…我の最大火力で消滅させたんだ…死ぬことすら許されず、無に帰している…』
「んな訳あるか!あいつは絶対に死んでない、そうだろ!エレス!」
だが、現れる気配を感じないし、魔力も感知出来ない。
「…そんな…んなことってあんのかよ!」
『馬鹿が、これでやっと…終わりを告げられる…』
『『魔を束ねし覇王よ、今天減の黒輪となりて、敵を切り裂け!』』
『グヴェェェァァァァァ!?』
『…たく、心配させんなよ!』
「あぁ、悪い!」
ハルスは思った、バレルさんの言う通りだと。自分が信じてやらなくて、誰が信じるんだと。今この場で誰よりも一緒にいた俺が信じてやらくてどうすると。さっきまでの自分はどうしたと。
そして、アレクトスの斬撃は、巨大な身体を豆腐の様に簡単に切り刻んだ。
『このクズが…そう簡単に殺られんわ!』
だが、何も無かったかの様に再生してしまった。だが、確実に魔力が減っている。
「『魔を束ねし覇王よ、世界の理を砕き、終焉を告げよ!《エンド・オブ・デモリッション!》』」
アレクトスの右手に宿った断罪の銃槍《パニッシュメント》のトリガーを引くと、虚無王は身体をすっぽり覆い隠す様な球体に包まれて行った。
『こんな…こんな事が…あっては、ならん…!』
藻掻き苦しむ様に動くが、それは無駄だった。
「混沌に飲まれ、失せよ!」
『このワカゾ…』
言葉を発そうとしていたが身体が消えると同時に途切れ、エレスに聞こえる事は無かった。
「『紅蓮の劫火よ、冥府の力を持つて、敵を撃て』」
エレスは敵の戯言には耳を傾けず、敵を滅することに集中していた。
『グッ…人の言うことは最後まで聞け…』
「…なんか、効いてるみたいだよ…」
エレメント・スリーは目を点にして呟いていた。ハルスはそれに対して答えを返す。
「そりゃそうさ、あいつはあの魔導装機《アレクトス》の製作者だ。それに、あれはまだ本気じゃねぇ…」
「はっ?…どういうことだ…」
「今のあいつは、六龍と十二魔獣の力を使える化物に乗ってんだ。今の詠唱は劫炎の龍《ティアマト》、冥府の使者《リーパー》の力を重ねてる。僅かながらあれに傷を負わせてる。でも、龍と魔獣、全部の力を同時に使えるとしたら?」
当然かの様に一瞬沈黙が訪れた。話しているハルスが1番よく分かっているが。
「…そんなこと、出来るわけがない…」
「もし…本当なら、とても人間とは思えないレベルですね…」
「それは俺がいつも思ってることだ。最初は信じられなかったけど、今となっては『エレスはいつも想定外を引き起こす』と自分に言い聞かせている」
「それに関しては君に同情するわ…」
そんな会話が見守り人の中でされてる中、エレスはいたぶる様に地味に傷を深くして行った。
(…ドイネスト《魔の覇王》を使う必要がありそうだ…)
確かに傷を確実に負わせているが、ただのジリ貧に等しい。何故なら、アレクトスは魔力消費はそれこそ少ないが、このままだとこっちの魔力が尽きて終わってしまうからだ。
『ええぃ、うっとおしぃ…!一気に片付けてやる!永久の虚無よ…空間をも飲み込み、終焉を迎えよ!』
「『アレクトス…モード、ドイネスト…』」
それを詠唱すると同時に虚無王の一撃がアレクトスを飲み込んで行った。その攻撃で、辺りの倒れた家々や瓦礫が一瞬にして消えた。
「嘘、だよな…エレス。瞬間移動とかしてんだろ…なぁ、そうだろ…?」
「エレス、あいつは俺を打ち負かした奴だ…そう簡単に死ぬやつじゃねぇよ…」
ハルスは目の前の光景を信じず、生存を願っていた。だが、バレルは確信していた。それは自分のプライドが許さないとかではなく、エレスが『そこにいる』と感じられるからだ。
『ハッハッハッ…馬鹿共が…我の最大火力で消滅させたんだ…死ぬことすら許されず、無に帰している…』
「んな訳あるか!あいつは絶対に死んでない、そうだろ!エレス!」
だが、現れる気配を感じないし、魔力も感知出来ない。
「…そんな…んなことってあんのかよ!」
『馬鹿が、これでやっと…終わりを告げられる…』
『『魔を束ねし覇王よ、今天減の黒輪となりて、敵を切り裂け!』』
『グヴェェェァァァァァ!?』
『…たく、心配させんなよ!』
「あぁ、悪い!」
ハルスは思った、バレルさんの言う通りだと。自分が信じてやらなくて、誰が信じるんだと。今この場で誰よりも一緒にいた俺が信じてやらくてどうすると。さっきまでの自分はどうしたと。
そして、アレクトスの斬撃は、巨大な身体を豆腐の様に簡単に切り刻んだ。
『このクズが…そう簡単に殺られんわ!』
だが、何も無かったかの様に再生してしまった。だが、確実に魔力が減っている。
「『魔を束ねし覇王よ、世界の理を砕き、終焉を告げよ!《エンド・オブ・デモリッション!》』」
アレクトスの右手に宿った断罪の銃槍《パニッシュメント》のトリガーを引くと、虚無王は身体をすっぽり覆い隠す様な球体に包まれて行った。
『こんな…こんな事が…あっては、ならん…!』
藻掻き苦しむ様に動くが、それは無駄だった。
「混沌に飲まれ、失せよ!」
『このワカゾ…』
言葉を発そうとしていたが身体が消えると同時に途切れ、エレスに聞こえる事は無かった。
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