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現レシ闇ノ瘴気
戦ノアト
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(終わった…のかな?)
エレスは虚無王の魔力が消滅したことを確認するとアレクトスを戻し、瓦礫の山と化した競技場の地に降り立った。
『皆さん…虚無王が消え去りました…我々の勝利です!』
『うおおおぉぉぉぉぉぉおお!』
国内が歓喜に満ち溢れている中、エレス達は笑顔一つ見せず疲れ果てた様に大の字になって倒れた。
(僕は…人殺しとなってしまった、いくら罪人と言えども命を奪った………僕は、ここに居られるのか?)
「なぁ…エレス…」
「何?ハルス、ちょっ…」
「すまん!俺は…一瞬お前が死んだと思っちまった…始業式から短い間だけど、1番一緒にいた俺が…お前のことを疑っちまった…」
なぜか申し訳なさそうなハルスだったが、半分笑っていた。変だと言おうとすると、突然の告白に少し驚いた。
「そんな…あの時は間一髪だったよ…。結果的にはなんとかなったけど。でも僕は…彼らを殺してしまった…罪人だったとしても、命を奪って良い筈がない。僕はもう…」
ボスッ
そう言おうとした瞬間に疲れと傷のために力が籠もっていないフックが頬にヒットした。その拳は威力はなくとも、抑え切れない気持ちが籠もっていた。
「バカ野郎!お前がいなかったら、学園長が命懸けで戦ったことが無駄になるところだったんだ!俺らは、死んでたんだ!…お前は、間違っちゃねぇ、お前は…確かに殺したことには変わりないが、その手で俺を含め数多くの命を救った事もまた事実だ!…そんな奴を追い出すマネはしねぇよ!」
「そうだ…俺が認めたのはそんな俯いて泣いてる様な奴じゃねぇ、真っ直ぐ前を向いていた…」
「それに周りを見てください、あなたを悪人と思う人がいると思いますか?」
「…へっ?」
エレスは目を向けることを恐れていた者達に目を向けると、目線が嘘の様に澄んだ青空を向き、身体が宙に浮いた。
『わぁぁぁぁっしょいっ!わぁぁぁぁっしょいっ!』
「へっ?…へっ?」
気が動転していたが、すぐにハッとした。僕は皆から見て悪人ではなかった様だ。
「…ありがとう、皆…僕は…ここに居て、いいんだね…」
そうして意識が遠退いて行った………。
そして次の日、競技場とその付近の再建工事が開始され、各四校も授業時間を割いて手伝うことにる………筈だった。
『ハッ!?………』
朝目覚めて競技場に来た誰もが目をキョトンとした。ミレアのタイム・オペレーション《時間操作》
でどんどん元に戻って行っていた。
「あ、皆さんおはようございます」
(何でだよ!そんな笑顔してるけどどこにそんな体力あるんだよ!)
これには大工さん達も驚いた。直す次いでに錆を落としていたり、壁を強固にしたりと普通は出来ないことを平然とやってのけている。
「ミレア…いつから直し始めた…?」
「う~ん…日が昇るちょっと前だから大体5時前かな?」
「でも、昨日は怪我してなかった…?」
「あれはママに直してもらった。ママの治癒魔法はトップクラスだからねぇ」
(なぁ?エレス、少しは俺らの気持ちが分かったんじゃないか?)
(あぁ、今なら最初ハルスが少し震えていたのも分かる気がする…)
そんなアイコンタクトをしている内に、修繕は終わってしまった。
「あぁ…疲れたぁ。今日はもう一日中お休みだぁ…」
(もうお前は3日間位休んでろ!)
「何なんだよ、あの嬢ちゃん…可愛い顔してエゲツねぇ…」
その次の日、ミレアの元に国から修繕代金が渡されたがミレアは『街の大工さんたちに配って、私は手伝いをしただけだから』と言って突き返した。
だが、その後も多数の修繕依頼が多数殺到した。
それらを瞬時に完了してしまい、ミレアはしばらく、マジック・リペアラー《魔法修繕師》と呼ばれる様になった。
エレスは虚無王の魔力が消滅したことを確認するとアレクトスを戻し、瓦礫の山と化した競技場の地に降り立った。
『皆さん…虚無王が消え去りました…我々の勝利です!』
『うおおおぉぉぉぉぉぉおお!』
国内が歓喜に満ち溢れている中、エレス達は笑顔一つ見せず疲れ果てた様に大の字になって倒れた。
(僕は…人殺しとなってしまった、いくら罪人と言えども命を奪った………僕は、ここに居られるのか?)
「なぁ…エレス…」
「何?ハルス、ちょっ…」
「すまん!俺は…一瞬お前が死んだと思っちまった…始業式から短い間だけど、1番一緒にいた俺が…お前のことを疑っちまった…」
なぜか申し訳なさそうなハルスだったが、半分笑っていた。変だと言おうとすると、突然の告白に少し驚いた。
「そんな…あの時は間一髪だったよ…。結果的にはなんとかなったけど。でも僕は…彼らを殺してしまった…罪人だったとしても、命を奪って良い筈がない。僕はもう…」
ボスッ
そう言おうとした瞬間に疲れと傷のために力が籠もっていないフックが頬にヒットした。その拳は威力はなくとも、抑え切れない気持ちが籠もっていた。
「バカ野郎!お前がいなかったら、学園長が命懸けで戦ったことが無駄になるところだったんだ!俺らは、死んでたんだ!…お前は、間違っちゃねぇ、お前は…確かに殺したことには変わりないが、その手で俺を含め数多くの命を救った事もまた事実だ!…そんな奴を追い出すマネはしねぇよ!」
「そうだ…俺が認めたのはそんな俯いて泣いてる様な奴じゃねぇ、真っ直ぐ前を向いていた…」
「それに周りを見てください、あなたを悪人と思う人がいると思いますか?」
「…へっ?」
エレスは目を向けることを恐れていた者達に目を向けると、目線が嘘の様に澄んだ青空を向き、身体が宙に浮いた。
『わぁぁぁぁっしょいっ!わぁぁぁぁっしょいっ!』
「へっ?…へっ?」
気が動転していたが、すぐにハッとした。僕は皆から見て悪人ではなかった様だ。
「…ありがとう、皆…僕は…ここに居て、いいんだね…」
そうして意識が遠退いて行った………。
そして次の日、競技場とその付近の再建工事が開始され、各四校も授業時間を割いて手伝うことにる………筈だった。
『ハッ!?………』
朝目覚めて競技場に来た誰もが目をキョトンとした。ミレアのタイム・オペレーション《時間操作》
でどんどん元に戻って行っていた。
「あ、皆さんおはようございます」
(何でだよ!そんな笑顔してるけどどこにそんな体力あるんだよ!)
これには大工さん達も驚いた。直す次いでに錆を落としていたり、壁を強固にしたりと普通は出来ないことを平然とやってのけている。
「ミレア…いつから直し始めた…?」
「う~ん…日が昇るちょっと前だから大体5時前かな?」
「でも、昨日は怪我してなかった…?」
「あれはママに直してもらった。ママの治癒魔法はトップクラスだからねぇ」
(なぁ?エレス、少しは俺らの気持ちが分かったんじゃないか?)
(あぁ、今なら最初ハルスが少し震えていたのも分かる気がする…)
そんなアイコンタクトをしている内に、修繕は終わってしまった。
「あぁ…疲れたぁ。今日はもう一日中お休みだぁ…」
(もうお前は3日間位休んでろ!)
「何なんだよ、あの嬢ちゃん…可愛い顔してエゲツねぇ…」
その次の日、ミレアの元に国から修繕代金が渡されたがミレアは『街の大工さんたちに配って、私は手伝いをしただけだから』と言って突き返した。
だが、その後も多数の修繕依頼が多数殺到した。
それらを瞬時に完了してしまい、ミレアはしばらく、マジック・リペアラー《魔法修繕師》と呼ばれる様になった。
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