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プロローグ
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早朝。いつもより早く目覚めたリムはベッドの上で、大きく伸びをした。
リムの住むホイヘンス家はバスチウス王国の公爵家だ。
洗面台に向かい冷たい真冬の水で眠気を吹き飛ばし、乱れた長い親譲りの金髪を整え、朝日を浴びるために、ステンドグラスが嵌め込まれた扉を開けバルコニーに出た。
リムの部屋2階で、陽が昇る方角にバルコニーがある。
深呼吸をし、冷えた空気を肺に取り込む。
「っんー!!!いい朝だぁー……ん?」
不意にリムの瞳に映った"黒い物体"。庭の隅に、正確な大きさまでは分からないが、何かあるのに気づく
気になったリムは念のため、両親に持たされているミスリルの短剣と、取り外す事の出来る光石を手に庭へ向かう。
自室から1階の庭へゆっくり階段を降りて行くリム。
まだ皆、寝ているらしい。
庭への扉を開き、隅の方へと歩こうとした。その時、"黒い物体"が小さく動いた。
「っ!!!……ふぅぅ~」
リムは驚きのあまり悲鳴を上げそうになったがなんとかこらえ、そちらへ小走りで向かう。
その正体は――、自分と同じくらいの少年だった。小刻みに震えているのをみたリムは、重ねて着ていた上着のうち一枚を少年に掛ける。
中性的な可愛らしい顔立ちで眠る少年は、リムとは然程年は離れていないようだが、屋敷の近くに住む子供ではない。
「あっ!早く中に入れてあげないと!」
だんだんと顔色が悪くなっていくのに気付いたリムは急いで使用人を呼ぶため中に走った。
それが災いの渦に巻き込まれたとは知らずに……。
リムの住むホイヘンス家はバスチウス王国の公爵家だ。
洗面台に向かい冷たい真冬の水で眠気を吹き飛ばし、乱れた長い親譲りの金髪を整え、朝日を浴びるために、ステンドグラスが嵌め込まれた扉を開けバルコニーに出た。
リムの部屋2階で、陽が昇る方角にバルコニーがある。
深呼吸をし、冷えた空気を肺に取り込む。
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不意にリムの瞳に映った"黒い物体"。庭の隅に、正確な大きさまでは分からないが、何かあるのに気づく
気になったリムは念のため、両親に持たされているミスリルの短剣と、取り外す事の出来る光石を手に庭へ向かう。
自室から1階の庭へゆっくり階段を降りて行くリム。
まだ皆、寝ているらしい。
庭への扉を開き、隅の方へと歩こうとした。その時、"黒い物体"が小さく動いた。
「っ!!!……ふぅぅ~」
リムは驚きのあまり悲鳴を上げそうになったがなんとかこらえ、そちらへ小走りで向かう。
その正体は――、自分と同じくらいの少年だった。小刻みに震えているのをみたリムは、重ねて着ていた上着のうち一枚を少年に掛ける。
中性的な可愛らしい顔立ちで眠る少年は、リムとは然程年は離れていないようだが、屋敷の近くに住む子供ではない。
「あっ!早く中に入れてあげないと!」
だんだんと顔色が悪くなっていくのに気付いたリムは急いで使用人を呼ぶため中に走った。
それが災いの渦に巻き込まれたとは知らずに……。
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