堂崎くんの由利さんデータ

豊 幸恵

文字の大きさ
17 / 85

堂崎と悦楽と<R18>

しおりを挟む
「すげ、何だこれ、めっちゃ絡みついてうねって……。っ、あー、やばい……」
「やあ、ゆりさっ、いきなり、深っ……!」
 俺の夢すげえな、堂崎の中まで俺好みかよ。浅いところで少し慣らしてやるつもりが、あまりの気持ちよさに半分以上突っ込んでしまった。

「っ、良かったな堂崎、お前ん中、めっちゃ気持ちイイぞ……。たまんねえわ、これ」
「あああっ!」
 すぐに大きく腰をグラインドさせてア○ルに少しの緩みを持たせ、そのまま残り全部を挿入する。途端に全体を包み絞られて、俺は息を詰めた。駄目だこれ、優しくしてやる余裕がない。

 堂崎の細い腰骨を掴んで、己のモノをずぶずぶと出し入れする。彼の内側と俺の熱塊が馴染むのはあっという間だった。
「はあ、っ、ああ、ゆりさんっ、擦れて、熱い……っ」
 熱に浮かされたように零す堂崎の声は、愉悦の乗った甘さがある。
 それに安堵をして、俺は更に激しくピストンを開始した。

「あっ、あ! あ、んっ、ぁ!」
 ち○こを押し込むたびに出る喘ぎが切羽詰まってくる。後孔がきゅんきゅんと締まるのに、堂崎の二回目の解放が近いことが分かった。
 正直俺ももうやばい。プライドに掛けて、是非とも彼に先にイってもらわねば。

「堂崎、イっていいぞ」
「あ、っ、で、でも、また……っ」
 さっき先にイったことを気にしているのか。難色を示した堂崎の前立腺を咎めるように狙って小突く。
「あうっ、ダメ、そこっ……!」
「駄目、じゃねえよ、とっととイけ。上手にイけたら、ご褒美に下のお口に美味しいジュースをたっぷり注いでやる」
 俺は下世話な科白を吐きつつ後孔を穿ち、彼の竿をぬるぬると扱いて、その解放を待ちわびた。

「ゆ、ゆりさんっ、気持ちい……っ! あ、も……出るっ、ああっ!」
 今度は素直に愛撫に応じた堂崎が、我慢をせずに喉を反らす。だめ押しに、汁を零す先端の溝を少し強めに苛めてやると、彼は快感に震えながら吐精した。
「っ、く」
 同時に後ろの穴に俺自身を絞られて呻く。
 すげえこれは、全部持って行かれる。

 精を吐き出しながら下肢を震わす堂崎を抑え付けて、ひくつく内壁を焦ったように数回擦ってから、俺は一番深いところに暴発する寸前の熱の出口を埋め込んだ。

「ご褒美だ、堂崎! 全部零さず飲み込めよ!」
「ひあ、っ、あああ、ぅんっ……!」
 堂崎の腹の奥に、絞られるままに熱欲を吐き出す。
 ああ、すげー出る。こいつん中、最高かよ。
 そうしながらつい再び喘ぐ彼の口元に吸い付くと、若干パニック状態だった堂崎が俺の首に腕を回して必死で縋ってくるのに笑った。
 全部彼の中に注ぎ込もうと腰を揺すれば、その密着した身体の震えが如実に伝わってくる。
 この慣れてない感じ、全然悪くない。

「……ふぅ」
 ようやく残滓まで吐き出して、愉悦のため息を吐く。
 ……堂崎の中、マジで悦かった。
 少しだけもったいない気持ちで自分のモノを引き抜くと、その感覚に小さく喘いだ彼も、次いで安堵と満悦の吐息を零した。

「……どうだった? 堂崎。初めてのエッチ。お前処女のくせに、すげえ気持ち良さそうだったな」
 少し身体を起こして、快感の余韻に浸る堂崎を見下ろす。汗と自分の放った粘液にまみれた彼の様子は、なかなかの絶景だ。足を抱え上げたままのせいで後ろの秘部から零れる白濁も見えて、まあエロい。
 そんな景色を楽しみながら堂崎の言葉を待っていると、やっと呼吸を整えた彼が未だ惚けた様子で俺を見上げた。

「ぼくの初めて、もらってくれてありがとう、ゆりさん。すごく嬉しい……」
 ……こいつ、またそういうことを。可愛い顔でもじもじと言うんじゃねえ。俺の夢の作り物のくせに。
「っ、そ、そういう、真面目な話はいいんだよ、S○Xの感想聞いてんの」
 動揺をごまかすように問い直すと、堂崎は小さく首を傾げた。

「……ゆりさんのち○こ、気持ちよかったよ?」
 お、えらいはっきり言うな。
「さすがの手練れっていうか……。ぼくの気持ちイイとこ的確に狙ってくるし、挿入角度とか微妙に変えてくるし。奥の攻め方も上手くて、だてに浮気ばっかりしてないなあって」
 ……これは褒めているのか皮肉なのか。まあ、堂崎だと考えると後者だろうな。

「エッチ上手な俺が初めての相手でラッキーだったろうが」
「ぼくは相手がゆりさんなら、エッチが下手でも気にしないけど」
 少し堂崎節が戻ってきたようだ。俺が苦笑すると、彼は何かを思案したようだった。僅かに俺から視線を逸らして逡巡して、またふと目を合わせてくる。

「……ゆりさんは、やっぱり上手な相手の方がいい?」
「ああ? ……別に」
 さっきの他人と修行の問答を思い出して、眉を顰める。また何か面倒なことを考えているんじゃなかろうな。夢の話だと言ったって、あんまりいい気分じゃない。
「ぼくも上手くなるために、修行しないと」
「あのなあ、お前……」
 想像通りの言葉に苦言を呈しようとして。

「まだゆりさんのち○この形もちゃんと覚えてないし……もう一回、『修行』してもらえる?」
 言いつつ頬を染めた堂崎が、こちらを伺うように上目遣いで、自分の孔を指先でちろりと広げて見せたのに、俺は動きを止めた。
 その光景にずくんと下腹が重くなる。

 そういや、修行なら俺としろと言ったっけ。
 そう思ったのは一瞬で、俺はたちまち熱を持ってしまったち○こに、返事もせずに速攻で堂崎の身体を返した。
「しょうがねえな、覚えの悪い堂崎くんには、もっとしっかり教えてやらねえとな。いっぱいハメてやるから、ちゃんとココでお勉強しろよ?」

 背後から彼の腰を引き寄せて膝を立たせた俺は、未だ粘液でぬめるその後孔に、余裕なく自らの怒張を埋め込んだ。



**********




 ……なんか、とんでもない夢を見てしまった。

 カーテンの隙間から光が入る寝室で、目を覚ました俺はしばし顔を顰めたまま、微動だにできなかった。

 よりによって堂崎を相手に、あんなAVまがいの夢を見るとは。
 それも俺は、かなりノリノリだった。結局体位を変えながら四発くらいヤってた。
 ……いや、あの夢の中の俺は、断じて俺じゃない。俺のわけがない。

 最初は夢とはいえ地味男との対面にときめいていたはずなのに、どうしてこうなった。

 そこまで考えて、ふと堂崎と地味男が似ていたことを思い出す。

 そうだ、堂崎の顔なんかまじまじと見つめたことがないから、夢がそこに地味男の顔を重ねて、可愛く見えてしまったのだ。でなければ、俺が堂崎に性的興奮を覚えるわけなどない。

 俺は自分を無理矢理納得させて、ようやく渋々と起き上がった。
 そのままパジャマのズボンの中を確認して、濡れた感触にため息を吐く。
 あんな男相手に、三十間近のこの歳で夢精するとか。

 ……最悪だ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。 漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。 陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。 漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。 漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。 養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。 陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。 漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。 仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。 沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。 日本の漁師の多くがこの形態なのだ。 沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。 遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。 内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。 漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。 出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。 休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。 個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。 漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。 専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。 資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。 漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。 食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。 地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。 この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。 もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。 翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。 この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

処理中です...