堂崎くんの由利さんデータ

豊 幸恵

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「見えるとこにキスマーク付けていい? 首筋の、ここんところ」
「……キス、マーク……?」
 シャツに隠れないぎりぎりのところを指差す。意味の分からないらしい堂崎は、少し困惑した様子で首を傾げた。
「……何で?」

 何故かと言われれば、俺の所有印を付けるためだ。明日会うという先輩を牽制するためと言った方が早いか。
 もちろん絆創膏で隠してくれてもいい、こいつをそういう意味合いで見ている奴なら、絶対その存在に気付くだろうから。
 とにかく、堂崎は俺のものだと主張しておきたい。

 見えるところにキスマークなんて素面では断られるかもしれないが、今の状況なら勝機はある。
 俺は理由は答えずに、殊更ゆっくりと焦らすように後孔を刺激した。
「付けていいって言ってくれたら、すぐにイかせてやるよ?」
「ふあっ、あん、や、由利さん、もっとちゃんとっ……」
 思惑通りに焦れて身悶える堂崎に、もう一度答えを要求する。
「イかせてやるから、キスマーク付けていい?」
「いっ、いいですからっ、イかせてくださ……、あっ」

 返事をもらった途端にその首筋に吸い付く。薄い皮膚を強めに吸い上げて、その痛みに彼が小さく声を上げたところで唇を離した。
 確認すれば、紅潮した首筋に一際赤い鬱血痕。
 これぞTheキスマークという痕に、俺は満足してそれをひと舐めした。

「……お待たせ。んじゃ、目一杯悦くしてやるな」
「由利さ……っあ! ふぁ、ああっ、ひぁん!」
 後はもう堂崎をイかせるだけだ。俺は再び解放を待つ彼の竿を口にして、物欲しげな後孔を激しく指で犯した。
 そこからはあっという間。
 何度か指先が前立腺を掠めると、堂崎がきゅうきゅうとア○ルを締めて、ガクガクと腰を揺らした。

「ああっ、あ! すごぃ、いいっ……! もうイっちゃ……っ!」
 ほんと、こいつ感度良すぎるな。
 また泣き出している彼のぺ○スを舌と唇で強めに擦る。
 それだけで口の中でビクンと跳ねた竿が、すぐに蜜を吐き出した。
 同時にキツく収縮した後孔を、構わず掻き回しながら白濁を啜ってやる。

「あうっ、だめ、由利さ……! まだイってるからぐちゅぐちゅしないでっ……!」
 びくんびくんと吐精の衝撃に身体を震わせながら、たまらなそうにふるふると首を振って泣く堂崎がすごくイヤラシくていい。眼福。
 口の中のち○こは吐き出す蜜の量は少ないけれど、余程気持ち良いのか、何度もぴゅくぴゅくと滴を噴き出している。

 そうして全ての蜜を残さず吸い取って、後ろの穴も解放してやると、彼はようやく身体の力を抜いて、ぐったりとソファに沈んだ。

 その上に覆い被さって、真上から悦楽の余韻に浸る堂崎を眺める。
 普段の彼からはこんなふうに快感に弱い片鱗は見られないのに、ほんと、人って見かけじゃ分からないものだ。

「お尻気持ち良かったろ。すげえ悦がってたし、これでもういつでもち○こ挿れられるな?」
 ぼんやりとした堂崎に視線を合わせて訊ねると、少し意識を戻した彼がぱちりと目を瞬いた。
「い、挿れられますけど、……由利さんが僕を好きって言ってくれるまでは駄目ですから、ね?」
 やはりそこはまだ譲ってくれないらしい。
 ……まあ、それは今後の課題として。

 俺は堂崎の手を取って、己の股間に持って行った。
 当然、そこにはいきり立った俺のペ○スがあるわけで。
「下のお口に挿れさせてくんねーなら、上のお口でお返ししろよ、堂崎」
 ひとまずはこれで妥協しよう。

 俺に彼の望む言葉が言えるようになるまで。
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