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知らない世界
存在意義4
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さすがレイシャル様の息子なだけありとても整った顔をしている...........まるで眠り姫のようだ。
しかし、そんな眠っている人の部屋に赤の他人の僕が入ってもいいのだろうか。
そう思いながら僕は扉の前で立ったまま眠っている人物をじっと見つめていた。
レイシャル様はそのまま部屋の中のベッドの横まで移動し、息子の髪を手でそっと梳いた。
「..................。」
何かを言ったようだが、声が小さくて聞こえなかった。
そしてレイシャル様は僕の方を振り返った。
「早く部屋の中に入れ。扉は閉めて近くまで来い」
さっき僕の姿を見られたくないように言っていたことを思い出し、僕はササッと中に入って扉を閉めた。
そして緊張しながらベッドの方へ近づいていく。
「.............っ!」
ついにベッドの横まで来た僕は息を飲んだ。
真っ白な透明感のある肌
果実のような赤い小さな唇
長い睫毛が影を作る
まるで人形のように綺麗な顔だが、どこかレイシャル様の面影があるように見えた。
その姿を見ているだけで、なぜか僕はドキドキが止まらなかった。
....................とても綺麗だ..............目を開けて...こっちを見て......君の声が聞いてみたい........。
そんな思考に捕らわれていた時、ふと思ったことを口にした。
「.............あの..、起こしたりはしないんですか....?(ああでも、僕みたいなのが部屋にいたら嫌かもしれないな....)」
どういった理由で僕みたいなのと入れ替わるのか......まだ何も聞いていない。
詳しく説明してくれと思いながらレイシャル様を見た。
するとレイシャル様はまた悲しそうな目をしながら言った。
「........いや、起こさない............というより起こせないんだ」
起こせないとはどういう事なのだろうか。
まさか本当に人形だとか言わないよな......。
「人形とかではないからな」
なぜか僕の考えていることが分かったのか、すぐに否定された。
...........表情には出してない.......出てないと思うんだけど。
レイシャル様は僕の考えていることを察するこが多いなと思った。
そしてレイシャル様は話を続ける。
「今言った通り起こせないんだ.....何をしても起きなかった...................あれは12年前だから、息子がまだ6歳のときだったか.........」
12年前!?
そんなに長い間眠り続けることが出来るのか.....。
いや、事故が原因の植物人間、ということもあり得るのか。
「言っておくが事故ではないからな」
..................うぅ......はい....。
事故ではないらしい....眠り続ける理由がまったく見当もつかない。
僕にも分かるように説明してくれと思いながらレイシャル様を見つめると、レイシャル様はゆっくりと口を開き言った。
「.........................そう、あれは12年前................何者かにより呪いをかけられ.....................12年間眠り続けているんだ」
しかし、そんな眠っている人の部屋に赤の他人の僕が入ってもいいのだろうか。
そう思いながら僕は扉の前で立ったまま眠っている人物をじっと見つめていた。
レイシャル様はそのまま部屋の中のベッドの横まで移動し、息子の髪を手でそっと梳いた。
「..................。」
何かを言ったようだが、声が小さくて聞こえなかった。
そしてレイシャル様は僕の方を振り返った。
「早く部屋の中に入れ。扉は閉めて近くまで来い」
さっき僕の姿を見られたくないように言っていたことを思い出し、僕はササッと中に入って扉を閉めた。
そして緊張しながらベッドの方へ近づいていく。
「.............っ!」
ついにベッドの横まで来た僕は息を飲んだ。
真っ白な透明感のある肌
果実のような赤い小さな唇
長い睫毛が影を作る
まるで人形のように綺麗な顔だが、どこかレイシャル様の面影があるように見えた。
その姿を見ているだけで、なぜか僕はドキドキが止まらなかった。
....................とても綺麗だ..............目を開けて...こっちを見て......君の声が聞いてみたい........。
そんな思考に捕らわれていた時、ふと思ったことを口にした。
「.............あの..、起こしたりはしないんですか....?(ああでも、僕みたいなのが部屋にいたら嫌かもしれないな....)」
どういった理由で僕みたいなのと入れ替わるのか......まだ何も聞いていない。
詳しく説明してくれと思いながらレイシャル様を見た。
するとレイシャル様はまた悲しそうな目をしながら言った。
「........いや、起こさない............というより起こせないんだ」
起こせないとはどういう事なのだろうか。
まさか本当に人形だとか言わないよな......。
「人形とかではないからな」
なぜか僕の考えていることが分かったのか、すぐに否定された。
...........表情には出してない.......出てないと思うんだけど。
レイシャル様は僕の考えていることを察するこが多いなと思った。
そしてレイシャル様は話を続ける。
「今言った通り起こせないんだ.....何をしても起きなかった...................あれは12年前だから、息子がまだ6歳のときだったか.........」
12年前!?
そんなに長い間眠り続けることが出来るのか.....。
いや、事故が原因の植物人間、ということもあり得るのか。
「言っておくが事故ではないからな」
..................うぅ......はい....。
事故ではないらしい....眠り続ける理由がまったく見当もつかない。
僕にも分かるように説明してくれと思いながらレイシャル様を見つめると、レイシャル様はゆっくりと口を開き言った。
「.........................そう、あれは12年前................何者かにより呪いをかけられ.....................12年間眠り続けているんだ」
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