【連載中】僕を見つめる瞳

かつお

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学院と呪い

お城があった3

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「それじゃあ行こっか~、こっちだよ~」


ふわふわと喋りながら歩き出した先生の後ろをついて行く。


「今日の予定は学院と寮の案内をして明日の予定を軽く伝える感じだよ。もう学院がとにかく広いのに合わせて寮の案内もってなると、一日使わないと時間が足りないんだよ~。僕が案内された時はもうヘトヘトでその日の夜はすぐ寝ちゃったんだ~。でもネフィル君は体力ありそうだから大丈夫そうだねぇ。うらやましいなぁ....ほんと、療養してたようには見えないよぉ。ぼく背もちっさいし筋肉も付きにくい体質だから運動する気も失せちゃって何もしてこなかったから、余計に体力が無いんだよね~。ネフィル君は何かやってるの?やっぱり剣術?授業でもあるもんね~。でもどうして最後の一年だけ通おうと思ったのぉ?授業についていくの大変じゃない?まあ、ここの生徒っていうことならぼく達教師は全力でサポートするから安心はしてほしいんだけどねぇ。しかも!ネフィル君と同じ学年に王太子殿下もいらっしゃるから緊張しちゃうと思うけど頑張ってね~、まあ平民が通えるよう身分制度は無いからそんなに気負わなくていいと思うよぉ、なんせ、ぼくも平民だからね!」


「................(長いな、ほとんど聞いてなかった.....何か聞かれてたか...?)」


軽い足取りで歩きながら鼻歌でも歌うように喋っているこの先生は一度話し出すと止まらないようで、いつ息継ぎをしているのか全く分からなかった。


これは....色んな意味で疲れそうだな。


先程気合いを入れ直したのがもう抜けてきていた。


「平民が通ってるって言っても、相当優秀じゃないと通えないからバカにする子もあんまり居ないんだけどね~って、別にぼくが優秀って自慢してるわけじゃないよ!まあ、ここの教師やれるくらいには優秀なんだけどね~。だから分からないことがあったらどんどん頼ってくれていいよ~!歳も近い方だから悩みとか相談しやすいと思うし....思春期だしねっ!ぼくこう見えても生徒達に人気あるんだ~!あ、モテるって意味じゃないよ~」


「.............はあ、(ほぼどうでもいい話しかしてないなこの人....でも平民が通いやすい環境ってことが知れて良かったかもな。僕も元々は庶民なわけだし、どこかでボロが出ても移ったとか何とか言って誤魔化せそうだな....まあそんなボロ、出すつもりもないが)」


先生が延々と一人で喋っているため、きちんと学院を案内してくれるのかどうか不安になりながら歩みを進めていた。










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