勘違い(仮タイトル)

mare

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あれから、父から結婚の話は出ることなく夕飯を済ませ皆でテレビを眺めていた一一一はず……だった。
なのに、家族団欒の穏やかな時間はそのテレビによってぶち壊された。

番組中にタレントさんが結婚報告をしだしたお陰で話がまた始まった。

めでたいけどいい迷惑だわ。

「いや。だから今は色々、仕事任されるようになってきて楽しいから。まだ結婚とかはいいよ」

「仕事とは結婚出来ないでしょ?ほら、あんたの幼馴染のあーちゃんだって結婚して赤ちゃんもできたって言うじゃない」

早く孫の顔が見たいわぁなどと、わざとらしいため息のプレゼント付きだ。

父は、多分この先も1人で……というのが心配なのだろうけど。母の方は孫の顔が見たいのと親戚に遠回しに嫌味でも言われてるんだろう。

「早く子供産まないと、子育て手伝ってあげられないくなるわよ。もう、母さんもお父さんも歳なんだから」

「いや。別に手伝って貰わなくても……」

「別に…じゃないわよ。どうせ、助けてって泣きつきに来るの分かってるのよ!」

ヒートアップしてきた母から逃げようと瑛太に助けを求めても素知らぬ知らぬ顔でお茶を飲む。


「あんたがそんなんだからと思ったから、伯母さんにお見合い相手頼んできたところよ」

「そんな勝手に!!!」

「勝手じゃないわよ。いつまでたっても誰も紹介しに来ないじゃない。あっという間に30超えるわよ?」

「だからって!」

「紹介できるような人でもいるの?いないでしょ!」

「…うっ」

「ほら、いないじゃない」

勝ち誇った母の顔が無性に腹が立つ。

「――っ!なんで決めつけるのよ」

「言葉に詰まったのが証拠じゃないの。取り敢えず来週にお見合いだから」

「なっ!来週?」

急な展開についていけない。
しかも、伯母さんが持ってくるお見合い話なんて結婚が決まったのといっしょじゃない!!

「ちょっと!私お見合いなんてしないからね。お母さんから断っといてよ!!!」

「何言ってんの。断らないわよ?断りたいなら誰かお付き合いして連れてきなさい」

今週中に連れてこれるもんならねと言う意地の悪い笑みを向けられた。

「連れてきたらいいんでしょ!絶対、連れてくるわよ!! そしたら、ちゃんと断ってよ!!」

いい大人が子供みたいな癇癪……。

どうしよう。1週間でなんて……。
頭の中では解決出来ないと分かりきっているのに……。

それでも、勝手に決められたお見合いなんてしたくない。

どうにか逃げ道はないかと頭を回転させるも何も出てこない。

見えを切った手前、母の前では顔に出さないように していたけど。向こうは勝った気でいる。
相手がいない事分かっているんだろう。

ヤバイ……、どうしよう
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