Koruseit world online〜魔力特化した私は体力10しかありません。なので幻術使ってどうにかしたいと思います〜

ゆうらしあ

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第1章.始まり

14.強くなる為に

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「…見たことのない天井だ。」
 私はあの大男にやられて、恐らくは体力が0になった。そして起きた場所は、私の知らない天井だった。
 ベリアルもいるんだ…。
 私は視線を動かし、ベリアさんがいる事を知る。

 ベリアルが私に気づく。
(スプリング~。大丈夫?)
 ベリアルが眉を八の字にしながら聞いてくる。


 あまりの可愛さに抱きつこうと思ったが、心配してくれているベリアルに嫌われたくないので、私は大人の対応を心掛けた。

「はぁ…はぁ…大丈夫だよ? ベリアル?」
 …やばい。なんかすごい変態みたいになってしまった。


(よかったー。安心!)
 ベリアルがピシッとヘンテコなポーズをとる。


 …可愛い。
 私がベリアルを見て癒やさせていると、周りが見た事のある建物という事に気づいた。

「あれ? もしかしてここって、ロザンさんに会った教会?」
 此処は、私がこの世界に初めて訪れた場所であった。


 死んじゃったら此処に出るんだ。その他に死んだら…装備とかは…まぁ譲渡不可だから大丈夫か。…げっ! お金が減ってる! 1670ギル…折角初依頼を成功させて増やしたばっかなのに!!


(スプリング? どうしたの? )


「ごめん、ベリアル。私があの人に倒されちゃって、またお金減っちゃった。」
 私がベリアルに謝ると


(ううん! 気にしないで! )


「でも…。」



(俺、スプリングにあんな事言われて嬉しかった!)
 ベリアルは満面の笑みを浮かべながら言う。


 な、なんて良い子なの!! この子は!!
 私は目頭を熱くしながらも、ベリアルの頭を撫でる。

 ベリアルは気持ち良さそうに目を細めて、私の手に擦り寄る。
 なんだこの生き物、可愛すぎだろ。

 私はベリアルの頭を撫で終わると、教会から出る。


「ふぅ。」
 私達は教会から出ると近くのベンチに座り、一息ついた。



「ベリアル、これからどうする?」
 私は情けなくも、ベリアルに今後の方針を委ねた。

(スプリングはもっと強いのに、今は強くない! もっと強くなる!)
 ベリアルは両手を上げ、言う。


「もっと強いのに? どういう事?」

(スプリングは力使えきれてない! 俺もいる!2人で協力する! もっと強くなる!)
 ベリアルは今までないくらいに、情熱的に私に迫る。


 力を使えきれてない…か…。ベリアルもいる…。確かにスライムと戦った時も、あれだと協力したとは言えないかも。
 あれだとただ私が自分の身を守った後に、ベリアルに攻撃をベリアルに任せっきりにしちゃってたしね。


 私はもっと戦い方を学ぶ必要がある。



 そう考えた私は、ある所に向かった。





(スプリングー。また此処に来たの?)

「うん。」
 私達の周りが一瞬暗くなった。


「カァーッ!カァーッ!カァーッ!」
 カラスの様な鳴き声が聞こえてくる。

 そして、

 そこには1つの小さな民家が現れた。


(? なに?ここ?)
 ベリアルの頭の上に?マークが浮かぶ。


「前に私、ここで居なくなったでしょ? その時私は此処にいたの。」

 私は門をゆっくりと優しく開けると、そこにはソフィアさんがいた。


「スプリング。随分遅かったじゃないか。」
 ソフィアはそう言うと、私に近づく。


 パンッ!


 頭を叩かれた。今の攻撃で体力が1減った。
「ちょっとやめて下さい! 私体力が10しかないんですから! 」


「アンタ! 私がどれだけ待ってたと思うんだい! 来るのが遅いんだよ! 」
 ソフィアさんはそう言うと、私に怒る。


「なんでそんなに怒ってるんですか!そんなに日にち経ってないでしょ!」


「何を言ってんだ! もう2日も経ってるじゃないか! この時間があれば、ゾウでもお手玉できるようになるよ! 早く来な!」
 ソフィアさんはそう言うと、家に向かって歩いて行く。

 理不尽な事を言われたが、ついてく他ない。私達はソフィアさんの後を追って、家に入った。




 ソフィアさんは椅子に座り、ベリアルに視線を移す。

「その子は?」


「この子は私のパートナーのベリアルと言います。」

(よろしくね~!)
 ベリアルが手を挙げて、ソフィアさんに挨拶をする。


「…そうかい。」
 ソフィアさんはそう言うと立ち上がり、ベリアルにテーブルの上に置いてあったお饅頭を差し出す。


(食べて良いの? ありがとう!)
 ベリアルは満面の笑みをソフィアさんに向けると、お饅頭を受け取った。


「この子は良い子みたいだねぇ。」
 ソフィアさんはベリアルに向かって優しく微笑んでいる。


 ソフィアさんってこんな顔出来たんだ…。いつも、しわくちゃに顔を顰めているのに…。私はそんな事を考えながらソフィアさん達を見る。


 すると、ソフィアさんが首だけを回転させて私の方を向く。
「何を見てんだい。」
 短くも怒気を含くんでいる言葉だった。


「す、すみません!」
 私は思わず背筋をピンっと伸ばす。
 ビ、ビックリした。まさかこんな怒ってくるとは…。


 ソフィアさんは、もう1度椅子に座り直す。


「で、アンタらは此処に何の用があって此処に来たんだい?」
 ソフィアさんは、改めて私に聞いてくる。


「私に光魔術を教えてください!」
 私がそう言うと、ソフィアさんはニヤリと笑う。


「ま、それしかないだろうねぇ。」
 ソフィアさんは、分かっていたかの様に即答した。
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