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第6章(5)ミライ&瞬空side
6-5-4
しおりを挟むこんなに心弾む相手に出会えた事。
戦えた事に、感謝しよう。
そして何より。
真っ直ぐ上を見つめる事しか出来なかった私に、色んな角度の景色を見せてくれて、新しい気持ちをたくさん教えてくれた彼女にーー……。
ーー……ッ!!!!!
勝負は一瞬。
振るった刃の間を、ミライ殿がギリギリで交わした瞬間に決まった。
……
…………
「ーー……お見事」
気付いたら、私は地面に仰向けに倒され訓練所の天井を見ていた。
打ち込まれたのは胸部への一撃だけなのに、全身がビリビリするような感覚に身体を起こす事も、腕を上げる事すら出来なかった。
私は、負けたのかーー……。
そう思うのに。
身体は重いのに。
何故か、心は軽かった。
幾度となく勝利や成功を手にした時よりも、清々しい気持ちだった。
その時、私にもようやく見えた気がした。
憧れ、目標にしてきたヴァロン殿と、同じ景色がーー……。
「っ、……勝負ありッ!!そこまでっ!!!」
試合終了を告げる愛おしい者の声と同時に、私は瞼を閉じた。
そして、こちらに駆け寄ってくる愛おしい者の足音を聴きながら、眠りへと落ちていった。
……
…………。
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