スノウ

☆リサーナ☆

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第9章(1)紫夕side

9-1-5

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攻撃を避けて、逃げて、防御ガードして、部屋中を走り回って……。それを繰り返す事しか出来ない俺。
するとたちばなが、追い討ちを掛けるように……。

「このままではつまらんなぁ。
紫夕しゆう君が戦わざる得ないよう、危機迫る次なるステージを用意しよう」

そう言って、親父に麻酔銃のような物を撃ち込んだ。

そしたら……。

ギシャアアアァァァーーー……ッ!!!!!

と、大きな叫び声を上げた親父の身体が、どんどん、どんどん変化して……。メキメキと骨や筋肉が軋む音を鳴らしながら、まるで鬼のような姿へと変わった。
顎が突き出て犬歯は伸びて鋭く、身長も身体の大きさも倍以上になり、強靭きょうじんな肉体に、太い筋肉隆々の腕に鋭い鎌のような爪……。
それはまるで、新型の魔物ようだった。

「……っ、まさか。
新型の魔物の、正体って……」

進化した親父を見て、何かを悟った俺がたちばなを見ると……。アイツは、確かに笑った。

っーー……本当にッ、狂ってやがるッ!!!

まさかは、確信に変わる。
新型だと思われていた魔物も、造り出していたのはたちばな。アイツは完全に正義という建前の裏で、己の研究の事しか考えてないクズ野郎だった。

止めなくてはいけない。
何としても、たちばなを止めなければいけないーー!!

けれど、そう思ってもたちばなに近付く事は出来ない。
進化して更に強力になった親父が、さっきよりも速く、そして重い一撃を俺に仕掛けてくる。

っーー……ダメだッ。避け、きれねぇ……!!

咄嗟に斬月ざんげつを盾にするようにして、親父の重い拳を受け止めた。
しかし、その勢いは予想以上で……。吹っ飛ばされた俺は窓を突き破り、二階から中庭へ落とされた。
ギリギリの所で受け身を取り、すぐに立ち上がる。すると、その直後……。

「っ、隊長ッ……!!」
「隊長ッ!!何があったんですかっ……?!」

杏華きょうか海斗かいとの叫び声が聞こえた。
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