スノウ

☆リサーナ☆

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最終章(1)雪side

10-1-3

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そしたらその直後。
腰に差していた右手側の桜色の雪桜ゆきざくらも、白く輝き出す。
オレは腰から抜いて、胸に抱き締めた。

「……うん。分かってるよ、母さん。
母さんも、三月みづきさんと一緒に逝きたいよね?」

お別れだーー……。

「いいよ?今までオレの傍に居てくれて、ありがとう。
三月みづきさんと、仲良くね?」

思わず溢れた涙が、桃色の雪桜ゆきざくらの刀身に落ちてキラリと輝く。オレは、決意を固めてその雪桜ゆきざくらを空高くに向かって投げた。

「ごめんね」って、母さんが泣いた。
オレは笑顔で、首を横に振った。

桃色の雪桜ゆきざくらは空中で眩い白い光を放って、小さく分裂すると、まるで雪の結晶のような光を散らして……。オレに降り注ぐようにしながら消えていった。

……ーー大丈夫。
オレは、充分に幸せだったからーー……。

目を閉じて、そう呟くと……。

「っ、……ゆき!」

大好きな声が、オレの名前を呼んでくれた。
オレは目を開けて、声のする方を見た。
そこに居たのは、涙を流しながら微笑んでくれる紫夕しゆう

「……ゆき。っ、ありがとな……!」

その言葉が嬉しくて、また涙が出た。
その声も、笑顔も……。ううん、その存在の全てが愛おしい。

もっと早く、この気持ちに気付けていたらな、ってーー……。

それだけが、オレの唯一の後悔だった。

紫夕しゆう。……ごめんね?」

オレがそう言うと、紫夕しゆうが「え?」って、表情を変えた。
さっきまで軽かった身体が、次第に重く感じてくる。

……やっぱり。
オレは、母さんの魔器マギの力で生かされてたんだーー……。

母さんを解放してあげると決めた時に、覚悟していた筈だった。
それなのに、やはりその瞬間が近付くと辛い。

紫夕しゆうと、離れるのが辛いーー……。

ーーでも。
オレには、伝えたい言葉があった。
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