6 / 379
第1章 (1)出逢い
1-1
しおりを挟む
【アカリ17歳の3月】
私は小さな町で、ごくごく普通な……。
いわゆる、一般庶民として育った。
決して珍しくもない黒髪に黒い瞳の容姿。
顔は「ブス」と言われた事はないから、自分では人並みだと思いたい。
取り柄と言ったら料理を始めとした家事全般が熟せる事くらい、かな。
物心がついた時から父親がいなかった私は、小さな町の片隅の家で、母と静かに二人暮らし。
平凡で、決して裕福ではないけれど、大好きな優しい母と過ごす幸せな毎日だった。
けれど、ある日。
身体の弱かった母が病で亡くなった。
身寄りもなくて、独りぼっちになってしまった私。
そんな私を支えてくれたのは、同じ町に住む優しい人々やご近所さん。
母を失って悲しくて寂しかったけど、心暖かいみんなの助けもあって、何とか生活をする事が出来ていた。
しかし、暫くして状況は一変する。
ようやく落ち着いてきた私の元を訪ねて来たのは、ある有名な名家の使者。
「アカリ様、お迎えにあがりました」
「!……はい?」
突然現れた迎えの使者に、私は只々目を丸くする事しか出来なかった。
私は小さな町で、ごくごく普通な……。
いわゆる、一般庶民として育った。
決して珍しくもない黒髪に黒い瞳の容姿。
顔は「ブス」と言われた事はないから、自分では人並みだと思いたい。
取り柄と言ったら料理を始めとした家事全般が熟せる事くらい、かな。
物心がついた時から父親がいなかった私は、小さな町の片隅の家で、母と静かに二人暮らし。
平凡で、決して裕福ではないけれど、大好きな優しい母と過ごす幸せな毎日だった。
けれど、ある日。
身体の弱かった母が病で亡くなった。
身寄りもなくて、独りぼっちになってしまった私。
そんな私を支えてくれたのは、同じ町に住む優しい人々やご近所さん。
母を失って悲しくて寂しかったけど、心暖かいみんなの助けもあって、何とか生活をする事が出来ていた。
しかし、暫くして状況は一変する。
ようやく落ち着いてきた私の元を訪ねて来たのは、ある有名な名家の使者。
「アカリ様、お迎えにあがりました」
「!……はい?」
突然現れた迎えの使者に、私は只々目を丸くする事しか出来なかった。
0
あなたにおすすめの小説
背徳の恋のあとで
ひかり芽衣
恋愛
『愛人を作ることは、家族を維持するために必要なことなのかもしれない』
恋愛小説が好きで純愛を夢見ていた男爵家の一人娘アリーナは、いつの間にかそう考えるようになっていた。
自分が子供を産むまでは……
物心ついた時から愛人に現を抜かす父にかわり、父の仕事までこなす母。母のことを尊敬し真っ直ぐに育ったアリーナは、完璧な母にも唯一弱音を吐ける人物がいることを知る。
母の恋に衝撃を受ける中、予期せぬ相手とのアリーナの初恋。
そして、ずっとアリーナのよき相談相手である図書館管理者との距離も次第に近づいていき……
不倫が身近な存在の今、結婚を、夫婦を、子どもの存在を……あなたはどう考えていますか?
※アリーナの幸せを一緒に見届けて下さると嬉しいです。
報われなかった姫君に、弔いの白い薔薇の花束を
さくたろう
恋愛
その国の王妃を決める舞踏会に招かれたロザリー・ベルトレードは、自分が当時の王子、そうして現王アルフォンスの婚約者であり、不遇の死を遂げた姫オフィーリアであったという前世を思い出す。
少しずつ蘇るオフィーリアの記憶に翻弄されながらも、17年前から今世まで続く因縁に、ロザリーは絡め取られていく。一方でアルフォンスもロザリーの存在から目が離せなくなり、やがて二人は再び惹かれ合うようになるが――。
20話です。小説家になろう様でも公開中です。
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
すべてはあなたの為だった~狂愛~
矢野りと
恋愛
膨大な魔力を有する魔術師アレクサンダーは政略結婚で娶った妻をいつしか愛するようになっていた。だが三年経っても子に恵まれない夫妻に周りは離縁するようにと圧力を掛けてくる。
愛しているのは君だけ…。
大切なのも君だけ…。
『何があってもどんなことをしても君だけは離さない』
※設定はゆるいです。
※お話が合わないときは、そっと閉じてくださいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる