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第4章 (1)バロンVS夢の配達人
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しおりを挟む久々に、夢を見た。
猫バロンが、いなくなってしまった日の夢。
お母さんが亡くなる少し前。
猫バロンも元気がなくなって、あまりご飯を食べなくなった。
毎日毎日、心配で心配で……。
お気に入りのタオルの上で横になる猫バロンを、私は撫でていた。
けど、お母さんの容態も良くなくて……。
つい、猫バロンを独りにする事が多くなった。
そんなある日ーー。
私が気付いたら、猫バロンはお気に入りのタオルの上から消えていた。
家中何処を探しても、町中走り回っても、見付からなかった。
泣きながら猫バロンのお気に入りのタオルを抱き締めると、チリンッ……と音を鳴らして、鈴が床に落ちた。
猫バロンの首輪の鈴。
その日からそれは、私の御守りになった。
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