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第4章 (2)バロンVS夢の配達人

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「っ……。バ、ロン!」

やっと声が出せる。

「はあっ」と息をしてバロンに目を向けると、
彼は自分の上着を脱いで、バサッと私を包むように羽織らせてくれた。

その温もりはとても暖かいのに……。
それとは対照的に、冷たい声。


「……。
待ってろ。すぐにカタをつける」

「!……っ。……バロ、ン?」

やっと交わった、視線が痛い。


『カタをつける』……。
そう言ったバロンの表情が、いつもと違う。

いつもの、穏やかな瞳じゃない。

醒めた様な。
冷たい光を放った、彼の瞳。


「っ……」

私の知っている彼とは違っていて……。
私は、言葉を失ってしまった。
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