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第5章 (3)バロンの観察日記
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しおりを挟むカーテンの隙間から射す光が眩しい。
チュンチュンと外で鳴く小鳥の声が、いやに耳に響く。
ーー朝だ。
あまり眠れなくて少し気だるい身体をベッドから起こして、私は溜め息を吐いた。
昨日は、あれから全然バロンと話せなかった。
……と、言うか。
彼の反応が怖くて、私は避けてしまった。
バロンは休暇と言ってもこの別荘から離れる事はほとんどないから、全く顔を合わせない、なんて事はない。
それに私はバロンの姿を見たくないんじゃないくて、むしろ気付いたら彼の姿を捜してて……。
見付けたら嬉しくて嬉しくて仕方がないのだ。
それなのに!
目が合いそうになると顔を背けてしまって……。
その結果は最悪。
どんどん気不味い雰囲気になってしまった。
あぁ~っ!
なんでこんな事になっちゃったのっ?!
頭を抱えて私は再びベッドにバフンッと寝転ぶと、気持ちを整理しようと深呼吸。
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