100 / 297
第4章 (2)アカリside
2-5
しおりを挟む「!ッ……ゃあ……っ」
思わずビクッと身体が揺れる程強く吸われて、もう何も考えられなくなる。
一人では上手く立っていられない私をヴァロンは片手で支えながら、唇と舌を首筋や肩に吸い付くようになぞっていく。
「あっ……ッ!……ヴァ、ロン……っ~~」
いつの間にか、ほとんど外されていた寝巻きのボタン。
その隙間から素肌に触れられた瞬間、カクッと力が抜けて……。私はヴァロンに抱き止められると、そのままゆっくり床に組み敷かれるように倒された。
彼の手が私の身体を弄り、唇と舌が鎖骨や胸元をじっくり味わうように落とされる。
どんどん汗ばんで熱くなる私の身体。ヴァロンの激しい愛撫に、飲み込まれる。
ーー意識が飛びそうになった。
その時。近くにあったテーブルの脚に、ヴァロンの肩が当たって……。ガタッと揺れた。
テーブルの上にあった、後片付けの途中だったお皿。
揺れた衝撃でテーブルから落ちて……。
ガシャーンッ……!!
と、激しい音を立てて……割れた。
……。
シーン、となって。私の荒い呼吸音だけが、響く。
そんな中。私に覆い被さっていたヴァロンが、ゆっくり離れるように少し身体を起こして……。私を、見降ろした。
朦朧とする意識。私は潤んだ瞳でヴァロンを見上げる。
そこには……。目を見開いて固まる、彼。
「……。……え……?」
ヴァロンは苦笑いすると、片手で頭を押さえて状況を確認するように見渡す。
……そして。
乱れた着衣で、己の下で床に組み敷かれた私を……見た。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
灰かぶりの姉
吉野 那生
恋愛
父の死後、母が連れてきたのは優しそうな男性と可愛い女の子だった。
「今日からあなたのお父さんと妹だよ」
そう言われたあの日から…。
* * *
『ソツのない彼氏とスキのない彼女』のスピンオフ。
国枝 那月×野口 航平の過去編です。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる