スノウ2

☆リサーナ☆

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第17章(2)雪side

17-2-7

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ドキンッと胸が弾む。早く伝えたくて、口から言葉よりも先に心臓が飛び出そうだった。
必死に鼓動を抑えて、その場を駆け出そうとした瞬間。

「ーー……ゆき。これ、なんだ?」

ーー……え?

一瞬で、部屋の空気が変わる。
紫夕しゆうの言葉に、オレは足を止めた。
何故なら紫夕しゆうの声が、低くて……。何だか怒っているように聞こえたからだ。

っ、……紫夕しゆう

オレの心が、何故だか危険を察知したように震える。
恐る恐る様子を伺っていると……。紫夕しゆうの視線の先にあったのは、テーブルの上に置きっぱなしにしていたリンゴが入った袋。
亜希あきさんが持って来てくれた、リンゴだった。

「……町に、行ったのか?」

紫夕しゆうが低い声のまま、呟くように尋ねてくる。

「約束破って、外に出たのか?」

「っ……」

なんで?
声が、出ない……っ。

低い声に、リンゴを見つめる冷めた視線。
紫夕しゆうの様子に、何も答える事が出来なかった。
すると、ガッとリンゴの入った袋を鷲掴みにした紫夕しゆうはそのまま台所へ足速に入っていき……。ドガッ!!と、ゴミ箱が大きな音を立てた。
オレが慌てて歩み寄って台所を覗くと、リンゴは全部、ゴミ箱に捨てられていて……。

「……なぁ、ゆき?俺言ったよな?
「外に出るな」「人と会うな」って……」

そう言った紫夕しゆうが、振り返ってオレを見た。……そして。

「っ、何で言う事聞けねぇんだよッ……!!!!!」

部屋に響いた怒鳴り声。
何が起こっているのか分からないままのオレに歩み寄ってくると、紫夕しゆうはそのまま力任せにオレの腕をガッ!!っと掴んだ。
背筋が凍る、怒りを露わにした鬼のようなその表情は、かつてオレを虐待していたおじさんと、よく似た表情だった。

……
…………。
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