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第20章(2)マリィside
20-2-3
しおりを挟むでも、アタシはーー……。
「!っ、……や、めてッ!」
和希の手が自分の身体に触れる気配に、思わずドンッ!と、彼の胸元を両手で押して……。密着していた身体を離した。
ーー……あ、っ。
咄嗟にやってしまった事に、すぐにハッとする。
和希の表情を見ると、一瞬俯いて……。でも、すぐに顔を上げて、
「ごめん!いきなり、すぎたよな?
ホント、ごめんっ!マリィ、許して?」
微笑って、そう言ってくれた。
その笑顔に、胸が痛むーー……。
いつも、そうだった。
この数ヶ月、アタシと和希はずっとこんな感じ……。
キス以上の事を望んでくる和希を、アタシはずっと拒んでいた。
その度に、泣きたくなる。
悪いのはアタシなのに、彼はいつも微笑って、先に謝ってくれる。
「ごめん、まだ早かったよな?」
「驚いたよな?ごめんっ」
「ごめん、いきなり過ぎたよな?」……って。
ーーアタシだって、したくない訳じゃないッ。
和希と抱き合ってキスしていて、心と身体が疼かない訳はなかった。
けど、その先に進むという事は大好きな彼に自分の全てを見せるという事ーー……。
もし、身体を見てガッカリされたら?
もし、おかしな声や反応をして、彼に引かれたら?
先に進む事で……。
現実を改めて目の当たりにする事で、彼の魔法が解けてしまったらーー……?
ーー怖い。
和希に嫌われたら、アタシは、もうーー……。
「っ、マリィ?」
ポタポタッと、溢れ出した涙が出て床に落ちていた。
そんなアタシを見た和希は、一瞬躊躇いながらも……。そっとアタシの手を握って、言ってくれた。
「なぁ、マリィ。
今夜、泊まってもいいかな?」
何度も拒み続ける相手に、歩み寄るのはとても勇気のいる事ーー。
それなのに、彼はアタシに問い掛けてくれた。
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