スノウ2

☆リサーナ☆

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第20章(2)マリィside

20-2-4

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和希かずきは、きっと気付いてた。
アタシが嫌いで拒んでいるのではなくて、一歩踏み出す勇気と自信がなくて、前に進めないでいる事に……。

だから、優しく。
真っ直ぐにアタシを見つめて、想いを伝えてくれていた。

「ゆっくりでいいんだ。
オレ、一晩中お前と居て、もっと……マリィの事知りたい」

和希かずきの言う、その言葉の意味がエッチな意味ではなく、付き合っていながらも幼馴染みの延長のようなアタシ達が、恋人らしくなれるよう今までとは違う時間を持ちたい、って意味だと……分かってた。

ーー……けど。
アタシは、逃げてしまう。

「っ、そんなにヤリたいなら、他の女とすればいいじゃない……!!」

己の弱さと自信のなさを隠す為に、1番大切な人にそう言い放った。

和希かずきに触れられたら、自分を保てる自信がなくて……。そんな乱れた自分を、彼に曝け出す勇気がアタシにはなかった。

手を振り解いた勢いで、そのままバッと背を向けて、アタシは和樹かずきから目を逸らした。
シン……ッと、した部屋の中。
気不味い雰囲気にしたのは自分のせいなのに、胸が脈打つようにズキズキと痛かった。

彼の方が、きっと何倍も痛かった筈なのにーー……。

「……じゃあ。
なんで今日、家に呼んだの?」

ポツリッと、消えそうな声。
背後から聞こえた呟きは、声だけで今、和希かずきがどんな表情をしているのか分かる程だった。

「……あ、そっか。人に、見られたくなかったから……だね?
それだけ、……なん、だよね?
ごめん、……オレ、また、勘違いしたんだ」

「ーー……、っ!」

あんな表情、させるつもりじゃなかったーー……。

チラッと向けた瞳に映るのは、いつもは明るい和希かずきの、初めて見る泣き出しそうな表情だった。
生涯で見た、たった一度の……。これがアタシの見た、和希かずきの最期の表情だった。
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