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第7章
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しおりを挟む父上に王家の生き残りが居たと知られたら、必ず殺されてしまう。
「父上、この娘にはまだ使い道があります。
私に良い案が御座いますので、どうか任せて頂けないですか?」
俺は咄嗟に、父上にそう進言していた。
ニヤリと笑い、悪事を目論む悪人の面をしながら……。
この場を乗り切る為に、この瞬間から俺は仮面を被って生きていく事を決めた。
父上の目を欺く為に冷酷になり、オレはこの際に水の砦に居た人物は1人残らず……。ミラの亡骸でさえ、自分の持っている最大の魔力を使ってその場を焼き払った。
全てを焼き尽くす自分の力は、まるで地獄の光景のように俺の瞳に映った。
いつか、自分が逝くであろう場所ーー。
その時まで……。その日が来るまで、俺は幼い姫を守り抜こうと誓った。
自分の離宮に連れ帰った幼い姫は、あの事件の事だけでなく、全ての記憶を失っていた。
自分が水の姫である事も、名前も……。
俺は彼女に、ガーネットという名前を与えた。
困難や障害に負けず、前向きに乗り越えられるよう力を貸してくれる。
叶えたい夢や願望を見失ってしまいそうな時、初心の情熱を呼び起こして、揺るぎない信念をもたらしてくれる、勝利の石。
あの事件の事をずっと忘れない為に、俺は彼女をガーネットと呼ぶ事にした。
俺は離宮の兵士達や使用人を、自分が本当に信頼出来る者だけが出入り出来るように努めた。
そして、ガーネットの素性を離宮に住む者には包み隠さず話した。
それ故に、みんな俺に従ってくれた。
俺の罪を共に被ってくれるように、一緒にガーネットを育て、可愛がって、大切にしてくれた。
みんなに支えられて、俺はいつかガーネットを水の国へ帰してやれる機会を待っていた。
月日が経つにつれて……。
予想以上に美しく素敵な女性に成長していくガーネット。
妹のように大切にしてきたつもりだったのに、いつの間にか女性になっていた。
恋人も、結婚も、拒んできた。
自分が幸せになる事から、目を逸らしてきた。
でも、それはいつしか”つもり”で……。俺の心は、ガーネットしか欲しくないと叫んでいたんだ。
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