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第18章(1)マオside
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しおりを挟む比べられる事なんか、慣れっこだった。
目が覚めてからずっと、以前の自分やアラン弟と比べられてきた。
その度に、仕方ないって思うようにした。
だって、僕は何一つ誇れるものがなくて、何をしても人よりも劣っていたから……。
仕方ない、って認めたら穏やかでいられた。
余計な罵声を浴びせられる事も、相手の反感を買う事もない。
ただ静かに周りの事を受け止めて、合わせて、そうやって生きていけばいいんだって……思った。
ミネアさんは才色兼備で、仕事でもプライベートでも人気者だった。
いつも周りにはたくさん人が居て、当然素敵な男の人もたくさん居た。
仕事で会えなくて寂しいと感じたり、自分以外の人と自分の知らない時間を共有している事を寂しいと感じる事はあった。
けど、"迷惑をかけちゃいけない"、"困らせちゃいけない"って気持ちが先行して、言っても仕方ないって思うようにした。
それが、好きな人に対して僕が出来る精一杯の事だと思ってた。
ーーでも。
それって、本当に好きな人に対して出来る事だったのかな?
僕を好きだと言ってくれたミネアさん。
僕を狭い世界から連れ出してくれたミネアさん。
一緒に居ると自分もほんの少し明るくなれる気がして、眩しくて……好きだと思った。
ーーでも。
僕は本当に、彼女を恋愛の対象として好きなんだろうか?
特別な好き、を感じる相手の事に"仕方ない"って片付けられる事なんてきっと何一つない。
恋しくて恋しくて、"仕方ない"なんて壁じゃ抑えきれないくらいの気持ちが溢れ出すものなんだ。
僕は、その事に後からようやく気付く。
この日、この時に気付けていたら、君に素直な気持ちを伝える事が出来たのに……。
……
…………。
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