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ヴァロンside番外編 笑顔の秘密(3)

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目の前の自分より、”夢の配達人ヴァロン”がいいのか?

なんで、そんな可愛い笑顔するんだ?

って、思った。

目の前の”今の俺”を見てほしくて……。
俺は、俺自身に、嫉妬した。


「……。
僕よりも、好き?」

「……。え……っ?」

目を見開いて、アカリがこっちを見る。

彼女の反応に「馬鹿な質問をしてしまった」と、悟ったその直後。
愚かな問いの後ろめたさから、俺はアカリの傍を離れてしまった。


俺は、何を言ってるんだ?

格好悪くて、もう最低で……。
どんな顔でアカリの元に戻ればいいのか、分からなかった。


でも、昼間とはいえ仮にも酒場。
女の子を長時間一人にしておく訳には行かない。
俺は自分の両頬をパンパンと叩くと、すぐに気持ちを切り替えてアカリの元に戻る事にした。
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