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第4章(2)アカリside
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しおりを挟む「ええ、もちろん構いませんよ。
僕はこの街の本屋で時間を潰していますから……。ごゆっくり」
ミネアさんの言葉にヴァロンは頷くと、私にも軽く会釈をして歩き出した。
一歩一歩、離れていく背中。
「貴女も、色々と聞きたい事があるはずでしょう?
話しましょう、アカリさん」
「!……っ」
ヴァロンが、行ってしまう!
と、追いかけようとした私を引き止めるようにミネアさんが耳打ちした。
色々と聞きたい事。
ヴァロンが生きていたと分かった今、正直一瞬どうでもいいと思った。
……でも、すぐに思い留まる。
知らなくてはいけない気がした。
ヴァロンが私と別れてから今日までの三年間をどう生きていたのか、ちゃんと知らなくてはいけない気がした。
……
…………。
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