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第4章(4)マオside
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【マオ38歳/港街】
本屋の片隅にある絵本が並ぶ場所。
僕は足を止めて、気になった一冊を手に取った。
タイトルではなく表紙絵を見て決めると、開いて最初のページを覗く。
何分位だろうか?
その1ページをじっと見つめながら読んでいると、隣から聞こえるクスクスという笑い声と視線を感じて、僕は目を向けた。
そこに居たのは、10歳位の男の子。
「お兄さん、大人なのになに真剣に読んでるの?
それは子供が読む絵本だよ~」
男の子が、笑いながら言う。
絵本を覗き込んで、その内容を見て、また僕を見て笑って、更にこう言った。
「さっきからこのページばっかり見て難しい顔してる~!
まさか、こんな簡単な絵本も読めないの?」
「っ……」
男の子の言葉に動揺して、一瞬でカァッと顔に高まる熱。
僕は絵本を慌てて元の場所に戻すと、本屋を出た。
……
…………。
本屋の片隅にある絵本が並ぶ場所。
僕は足を止めて、気になった一冊を手に取った。
タイトルではなく表紙絵を見て決めると、開いて最初のページを覗く。
何分位だろうか?
その1ページをじっと見つめながら読んでいると、隣から聞こえるクスクスという笑い声と視線を感じて、僕は目を向けた。
そこに居たのは、10歳位の男の子。
「お兄さん、大人なのになに真剣に読んでるの?
それは子供が読む絵本だよ~」
男の子が、笑いながら言う。
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「さっきからこのページばっかり見て難しい顔してる~!
まさか、こんな簡単な絵本も読めないの?」
「っ……」
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……
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