91 / 163
第5章(5)ローザside
5-2
しおりを挟む一生彼だけを想って生きて生きたい。
そんな私の想いは誰にも理解してもらえず、18歳の誕生日には新たな嫁ぎ先のお見合いが決められた。
相手は、妻に先立たれ、30歳以上も年の離れたすでに50歳の男性。
噂では前妻との間に私よりも年上の息子がいるらしいが、その息子も家出中とか……。
自分の父親と年齢も変わらない男。
しかも息子に見放された、なんてロクでもない人物に違いない。
そんな男に嫁ぐなんて、うんざりだった。
……けど。
私はその見合いを、受けた。
円満に受け、両親や親族を喜ばせる為ではない。
むしろその逆だ。
見合い先の相手の前で醜態を晒し、めちゃくちゃにしてやろうと思った。
それが、愚かかも知れないが当時の私に出来た精一杯の反抗であり、復讐だったのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる