夢の言葉と約束の翼(上)【続編⑤】

☆リサーナ☆

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第8章(3)マオside

3-3

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彼女なら、受け止めてくれる。
そんな気が、したから。


……そしたら。


「っ……はい!喜んで!」

ほら。
輝く太陽みたいな、夏の向日葵みたいな元気な笑顔で、アカリさんは応えてくれた。


ーー不思議だ。
血の繋がった家族よりも、この三年間一緒に居た誰よりも、彼女は安心をくれる。

会って数回で、一緒に居て、こんなにも心地いい人がいるなんて思わなかった。


それから……。


「ママ~!マオさ~ん!
ふたりもあそぼうよ~!むこうで、いっしょにあそぼうよ~!」

ヒナタちゃんはそう叫びながら戻ってきて、アカリさんの手を引っ張る。
その後ろから、ちょこちょこ付いてくるヒカル君。


二人を見ていると、僕が今まで”子供”に抱いていたイメージが変わった。

どう接していいのか、苦手で……。
「どうしたらいいのか?」って事ばかり考えて、それ以外今まで感じなかった筈なのに……。


僕は今日、子供を初めて”可愛い”って思ったんだ。

見た目じゃない。
上手く言葉に出来ないけど、アカリさんが「もうっ」て軽く怒るヒナタちゃん達の行動や、「もっとあそぼ!」って我が儘を言われる事も、可愛くて……。

そう。
嬉しくて、可愛くて……。


ーーいや、違う。
これは、もっと違う、感情だった。


「ママ今からマオさんにもう一回、絵本読むお約束したの。
だから、二人で遊んでて?」

「え~!やだやだ~!
ママもマオさんもいっしょがいい~!」

一緒に遊びたいと強請るヒナタちゃん。
控えめに、一緒に遊びたいと目で訴えるヒカル君。

そして、それに困りながらも微笑むアカリさん。


目の前のその光景に心から込み上がった、暖かい感情ーー。

それは、”愛おしい”という感情に違いなかった。
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