9 / 12
1
8
イングランドーーー首都だろうか。
聞き覚えがある名前だった。
(なんだっけ……。あ、絵本……)
リアンは幼い時にベッドの上で母が読み聞かせてくれた絵本の事を思い出した。
それはイングランドに住む妖精の物語だった。
母は妖精の話が大好きで、よくリアンに教えてくれたのだ。
ーーーとても素敵な場所なのよ。
母はキラキラした瞳で空を見上げ、よくそう呟いていた。
だからイングランドという場所は、妖精が沢山いるような神秘的な場所なのだとリアンは幼いながらに思っていたのだ。
「聞き覚えがあるようで」
男性がそう言うと、リアンは少しだけ母の顔を思い浮かべ口元を緩めた。
「……はい」
リアンはお菓子を軽くひとつまみしてから、懐かしげに返事をした。
男性はそうか、とばかりに頷くと、コホンと1つ咳払いし「そういえばーーー」と改まった。
「私の名前を紹介してなかったよね」
男性の言葉にリアンは頷く。
「私の名前はレイユ。バーン・レイユです。」
レイユは前のめりになるとリアンに手を差し出した。リアンはハッと手についたお菓子の粉を軽く払うと慌てて手を差し出し軽く握手をした。
「ーーー今後ともどうぞよろしく」
レイユが暫くしてその場を後にしたあとも列車は止まることを知らず、どんどん先へ進んでいった。
ゆっくり食べていたはずのお菓子も残り一欠片だ。
リアンは紅茶を飲むと、列車の窓を少し開ける。途端に涼しくて優しい風が頬を掠める。
ーーーなんだか悪い気はしないな
リアルは案外安心していた。
あのヴァーレンも姿を見せないし、これではまるで列車に乗った旅行客のようだ。
(少しだけ眠ろうかな……)
リアンは優しい風と心地よい列車の揺れを感じていると、気づけば眠りについていたーーーーーー
聞き覚えがある名前だった。
(なんだっけ……。あ、絵本……)
リアンは幼い時にベッドの上で母が読み聞かせてくれた絵本の事を思い出した。
それはイングランドに住む妖精の物語だった。
母は妖精の話が大好きで、よくリアンに教えてくれたのだ。
ーーーとても素敵な場所なのよ。
母はキラキラした瞳で空を見上げ、よくそう呟いていた。
だからイングランドという場所は、妖精が沢山いるような神秘的な場所なのだとリアンは幼いながらに思っていたのだ。
「聞き覚えがあるようで」
男性がそう言うと、リアンは少しだけ母の顔を思い浮かべ口元を緩めた。
「……はい」
リアンはお菓子を軽くひとつまみしてから、懐かしげに返事をした。
男性はそうか、とばかりに頷くと、コホンと1つ咳払いし「そういえばーーー」と改まった。
「私の名前を紹介してなかったよね」
男性の言葉にリアンは頷く。
「私の名前はレイユ。バーン・レイユです。」
レイユは前のめりになるとリアンに手を差し出した。リアンはハッと手についたお菓子の粉を軽く払うと慌てて手を差し出し軽く握手をした。
「ーーー今後ともどうぞよろしく」
レイユが暫くしてその場を後にしたあとも列車は止まることを知らず、どんどん先へ進んでいった。
ゆっくり食べていたはずのお菓子も残り一欠片だ。
リアンは紅茶を飲むと、列車の窓を少し開ける。途端に涼しくて優しい風が頬を掠める。
ーーーなんだか悪い気はしないな
リアルは案外安心していた。
あのヴァーレンも姿を見せないし、これではまるで列車に乗った旅行客のようだ。
(少しだけ眠ろうかな……)
リアンは優しい風と心地よい列車の揺れを感じていると、気づけば眠りについていたーーーーーー
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
世間に秘された名門男子校・平坂学園体育科
空手の名選手であった高尾雄一は、新任教師として赴任する
高潔な人格と鋼のように鍛えられた肉体
それは、学園にとって最高の生贄の候補に他ならなかった
至高の筋肉を持つ、精神を削られ意志をなくした青年を太古の神に捧げるため、“水”、“風”、“土”の信奉者達が暗躍する
意志をなくし筋肉の操り人形と化した“デク”
消える教師
山奥の男子校で繰り広げられるダークファンタジー
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。