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24話 真相 その2
「ニーナ、まさかとは思うけれど……あの時の屋根の崩落の件に関与しているの?」
「そ、そんなわけないでしょう、アーチェ?」
「本当に? 嘘はないのね?」
「あ、当たり前ですよ……屋根の崩落に関与なんて、していません……」
なんだろう……私だけが感じる違和感なのだろうか? ニーナは何か奥歯に物が挟まったような言い方をしていた。フォルセやお父様に視線を合わせてみると……。
「お父様、どう思いますか……?」
「ふむ、ニーナ嬢の言っていることはどこか不自然な気がするな」
「やはりそうですよね」
「私も同意見です、姉さま。何か裏がなければ、屋根の崩落に関与していない、という言葉は出て来ないでしょうからね」
「フォルセもそう思うのね……」
私もフォルセの意見には賛成だった。ニーナはまだまだ隠していることがあるはず。それを確かめる必要が出て来たようね。
「アーチェ、もうよろしいのではないでしょうか? あなたの心のわだかまりになっていたジョンの生存は確認出来たのですから。その正体がネプト国王陛下だったことには驚きでしょうけれど……とても喜ばしいことなのではなくて?」
「もちろんそれは喜ばしいことだわ。私の中でジョンという少年は、大きな存在だった。それは間違いないし」
あの時は私も子供だったから、確実に恋愛をしているとは恥ずかしくて言えなかったけれど、今にして思うとやはりジョンが初恋の相手で間違いはなさそうだ。ネプト様はどうだったのかしら……少しだけ気にはなるけれど、面と向かって聞くのは気が引ける。それよりも今は、ニーナのことに集中しないと。
「ニーナ嬢」
「は、はい……国王陛下。なんでしょうか?」
「聡明な君なら分かるだろう? 話はジョンが誰であったのか、生きていたかどうかという点は、とっくに超えているということに。その部分に戻したところで私やアーチェは納得しないさ」
「国王陛下、それは……ですが、私は本当のことを述べているだけで……」
「ウォーレス、本当なのだろうな? ん?」
ネプト様からの威圧的な言葉……まだ最高権力者の座に就いてからは時間は経っていないけれど、その迫力は流石の一言だった。
「わ、私はその……詳細までは分かりませんが……」
「ニーナ嬢も私への嘘は後でマズイ結果になるやもしれんぞ? あの崩落事故が、事件と言われていることもあるだろう? あれは何者かが細工して崩落させたのではないかと言われているからだ」
「そ、そんな……! 崩落の屋根に細工だなんて、そんなことはしていません……! 私はただ、少しジョンを驚かせようと思っていただけで!」
「えっ? ニーナ……?」
ニーナはこの上ない程に焦っていた……というより、決して聞こえてはいけない言葉が聞こえている気がする……。
「あの時のニーナ嬢はただの子供に過ぎない。そんな精度の高い仕掛けを本気で施せるとは思っていないさ。だが、自分の欲望の為に寂れた教会に足を運んだの事実なのだな?」
「ニーナ……?」
「……」
ニーナは静かに頷いて見せていた。そんな……では、最初から仕組まれていたというのは事実だと言うの? 私がニーナやウォーレス達に固執されるようになったことも、全てニーナの手のひらの上で踊らされていた……?
でも、もしもニーナが崩落の仕掛けを作ったわけではないとするなら、一体誰がそんなことを……? 私は思わずネプト様に視線を合わせていた。彼の表情は……この中にその犯人が居ることを示唆しているような、そんな印象だった。
そんなバカな……そんなことがあるわけが……。
フォルセは私よりも歳下なのだし、そもそも教会には行っていないはず。お父様はどうだろう? いえ、でも先ほどは私がお忍びで行ったことを驚いているようだったし、屋根の崩落の細工をする意味合いがないように感じられる。ネプト様もあの時は子供だったわけだし、やる意味合いが薄い。怪我をしているのは本人なわけだし。
この中に真犯人が居るというのは私の考え過ぎかしら? 普通に考えればそうなるけれど……。
「……」
「……」
ネプト様やお父様達も無言になっていた。次の言葉が出て来ないといった感じかしら? ニーナやウォーレスの付き人は勿論、この場に出席している……彼らや彼らの関係者、つまりニーナの両親達であれば、屋根の崩落の仕掛けを作ることも可能だろう。ネプト様はそこに言及したいのだろうか?
普通に考えればそうなるけれど……私は自分の専属の付き人の態度が気になってしまっていた。
「アクリー……どうかしたのかしら? 先程から顔色が悪いようだけれど?」
「いえ、お嬢様……なんでもございません……」
「そう?」
「はい……」
どうなっているの? ニーナを責めていたはずなのに、今は少し方向性が変わって来ているような……ネプト様はこの場を使って、当時の真相を追及しようとしているのね。
でも分からないことがある……ニーナやウォーレスを追及するだけでは、この事件の真相には辿り着けないかもしれないということだ。だからこそ、ネプト様は意味深な発言でニーナやウォーレスを追い込んでいるのだと思う。
7年前の教会崩落の真相って一体……?
「そ、そんなわけないでしょう、アーチェ?」
「本当に? 嘘はないのね?」
「あ、当たり前ですよ……屋根の崩落に関与なんて、していません……」
なんだろう……私だけが感じる違和感なのだろうか? ニーナは何か奥歯に物が挟まったような言い方をしていた。フォルセやお父様に視線を合わせてみると……。
「お父様、どう思いますか……?」
「ふむ、ニーナ嬢の言っていることはどこか不自然な気がするな」
「やはりそうですよね」
「私も同意見です、姉さま。何か裏がなければ、屋根の崩落に関与していない、という言葉は出て来ないでしょうからね」
「フォルセもそう思うのね……」
私もフォルセの意見には賛成だった。ニーナはまだまだ隠していることがあるはず。それを確かめる必要が出て来たようね。
「アーチェ、もうよろしいのではないでしょうか? あなたの心のわだかまりになっていたジョンの生存は確認出来たのですから。その正体がネプト国王陛下だったことには驚きでしょうけれど……とても喜ばしいことなのではなくて?」
「もちろんそれは喜ばしいことだわ。私の中でジョンという少年は、大きな存在だった。それは間違いないし」
あの時は私も子供だったから、確実に恋愛をしているとは恥ずかしくて言えなかったけれど、今にして思うとやはりジョンが初恋の相手で間違いはなさそうだ。ネプト様はどうだったのかしら……少しだけ気にはなるけれど、面と向かって聞くのは気が引ける。それよりも今は、ニーナのことに集中しないと。
「ニーナ嬢」
「は、はい……国王陛下。なんでしょうか?」
「聡明な君なら分かるだろう? 話はジョンが誰であったのか、生きていたかどうかという点は、とっくに超えているということに。その部分に戻したところで私やアーチェは納得しないさ」
「国王陛下、それは……ですが、私は本当のことを述べているだけで……」
「ウォーレス、本当なのだろうな? ん?」
ネプト様からの威圧的な言葉……まだ最高権力者の座に就いてからは時間は経っていないけれど、その迫力は流石の一言だった。
「わ、私はその……詳細までは分かりませんが……」
「ニーナ嬢も私への嘘は後でマズイ結果になるやもしれんぞ? あの崩落事故が、事件と言われていることもあるだろう? あれは何者かが細工して崩落させたのではないかと言われているからだ」
「そ、そんな……! 崩落の屋根に細工だなんて、そんなことはしていません……! 私はただ、少しジョンを驚かせようと思っていただけで!」
「えっ? ニーナ……?」
ニーナはこの上ない程に焦っていた……というより、決して聞こえてはいけない言葉が聞こえている気がする……。
「あの時のニーナ嬢はただの子供に過ぎない。そんな精度の高い仕掛けを本気で施せるとは思っていないさ。だが、自分の欲望の為に寂れた教会に足を運んだの事実なのだな?」
「ニーナ……?」
「……」
ニーナは静かに頷いて見せていた。そんな……では、最初から仕組まれていたというのは事実だと言うの? 私がニーナやウォーレス達に固執されるようになったことも、全てニーナの手のひらの上で踊らされていた……?
でも、もしもニーナが崩落の仕掛けを作ったわけではないとするなら、一体誰がそんなことを……? 私は思わずネプト様に視線を合わせていた。彼の表情は……この中にその犯人が居ることを示唆しているような、そんな印象だった。
そんなバカな……そんなことがあるわけが……。
フォルセは私よりも歳下なのだし、そもそも教会には行っていないはず。お父様はどうだろう? いえ、でも先ほどは私がお忍びで行ったことを驚いているようだったし、屋根の崩落の細工をする意味合いがないように感じられる。ネプト様もあの時は子供だったわけだし、やる意味合いが薄い。怪我をしているのは本人なわけだし。
この中に真犯人が居るというのは私の考え過ぎかしら? 普通に考えればそうなるけれど……。
「……」
「……」
ネプト様やお父様達も無言になっていた。次の言葉が出て来ないといった感じかしら? ニーナやウォーレスの付き人は勿論、この場に出席している……彼らや彼らの関係者、つまりニーナの両親達であれば、屋根の崩落の仕掛けを作ることも可能だろう。ネプト様はそこに言及したいのだろうか?
普通に考えればそうなるけれど……私は自分の専属の付き人の態度が気になってしまっていた。
「アクリー……どうかしたのかしら? 先程から顔色が悪いようだけれど?」
「いえ、お嬢様……なんでもございません……」
「そう?」
「はい……」
どうなっているの? ニーナを責めていたはずなのに、今は少し方向性が変わって来ているような……ネプト様はこの場を使って、当時の真相を追及しようとしているのね。
でも分からないことがある……ニーナやウォーレスを追及するだけでは、この事件の真相には辿り着けないかもしれないということだ。だからこそ、ネプト様は意味深な発言でニーナやウォーレスを追い込んでいるのだと思う。
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